2014年10月11日

Freda Payne『Band Of Gold』

ソウル・シンガーの才能が開花したInvictus第1弾アルバム☆Freda Payne『Band Of Gold』
バンド・オブ・ゴールド
発表年:1970年
ez的ジャンル:Invictus系女性ソウル
気分は... :転機!

さて、今回は女性ソウル・シンガーFreda Payneが1970年にリリースした『Band Of Gold』です。

1942年デトロイト生まれの女性シンガーFreda Payneの紹介は、『Reaching Out』(1973年)に続き2回目となります。

本作はHolland-Dozier-Holland(Brian Holland/Lamont Dozier/Edward Holland, Jr.)が設立したInvictusと契約し、リリースした第一弾アルバムです。また、ジャズ・シンガーとしてキャリアをスタートさせたFredaがソウル・シンガーの道を歩む転機となったアルバムです。

本作からは「Band of Gold」(全米チャート第3位、同R&Bチャート第20位)、「Deeper & Deepe」(全米チャート第24位、同R&Bチャート第9位)といったヒット・シングルが生まれています。

その後、Invictusからは『Contact』(1971年)、『The Best of Freda Payne』(1972年)、『Reaching Out』(1973年)といったアルバムをリリースしています。

本作『Band Of Gold』は、Invictusの歌姫となったFredaのキュートな魅力が上手く引き出された1枚に仕上がっています。「Band of Gold」「Deeper & Deepe」といったシングル曲以外にも、フリーソウル人気曲かつ定番サンプリングソースの「Unhooked Generation」、定番ブレイクでお馴染みの「The Easiest Way to Fall」などが収録されています。

プロデュースは勿論Holland-Dozier-Holland

キュートに弾ける"ソウル・シンガー"Freda Payneの魅力を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Band of Gold」
オススメその1。Ron Dunbar/Edythe Wayne作。タイトル曲は前述のようにシングル・カットされ、全米チャート第3位、同R&Bチャート第20位の大ヒットとなりました。フリーソウル・クラシックとしても人気ですね。ノーザン・ビートに乗り、Fredaのチャーミングなヴォーカルが弾けるキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=rIDeK7bVfUk

本曲はMarcia Griffiths、Ronnie Dyson、The Chanter Sisters、The Reels、Sylvester、Charly McClain、Bonnie Tyler、Belinda Carlisle、Kimberley Locke等のアーティストがカヴァーしています。また、Whodini「Whodini NYC」、Jankins Just Laugh等でサンプリングされています。

「I Left Some Dreams Back There」
Norma Toney/Ron Dunbar作。彼女が"InvictusのDiana Ross"と称されたのがよくわかる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=OTnnl2-vQZY

「Deeper and Deeper」
オススメその2。Norma Toney/Ron Dunbar/Edythe Wayne作。シングル曲として、全米チャート第24位、同R&Bチャート第9位のスマッシュ・ヒットとなりました。ドラマティックなストリングスがソウル・シンガーとして歩み始めたFredaを後押ししています。
https://www.youtube.com/watch?v=4DR_dxDhkMA

「Rock Me in the Cradle」
オススメその3。Ron Dunbar/General Johnson/Greg Perry作。軽快なビートに乗って、Fredaのヴォーカルも実にヴィヴィッドです。
https://www.youtube.com/watch?v=j6884X_T7do

「Unhooked Generation」
オススメその4。Ron Dunbar/Edythe Wayne作。本作の前年(1969年)にシングル・リリースされていた楽曲です。フリーソウル人気曲ですね。印象的なギター・リフと始まるファンキー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=ne_4EWupm20

印象的なギター・リフは定番サンプリングソースです。J.V.C. F.O.R.C.E.「Strong Island」をはじめ、The Roots「Dat Scat」、Eric B. & Rakim「As the Rhyme Goes on (Pumpin' the Turbo - Chad Jay in Effect)」、Urban Dance Squad「Fast Lane」、SWV「I'm So Into You (Teddy's Extended Mix With Rap)」、小沢健二「痛快ウキウキ通り」 、DJ Shadow & Cut Chemist「Funky」等でサンプリングされています。

J.V.C. F.O.R.C.E.「Strong Island」
 https://www.youtube.com/watch?v=0Iu2LtclxqU
Urban Dance Squad「Fast Lane」
 https://www.youtube.com/watch?v=Q2a4MPP7zRI
SWV「I'm So Into You (Teddy's Extended Mix With Rap)」
 https://www.youtube.com/watch?v=qecyQNVcNkA
小沢健二「痛快ウキウキ通り」
 https://www.youtube.com/watch?v=90dvp-tzoWI

「Love on Borrowed Time」
William Weatherspoon作。少しイナたい感じが逆に味わい深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=2DVqj7z8NW0

「Through the Memory of My Mind」
William Weatherspoon作。キュートながらも凛としたFredaのヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=anPXvDFHPHU

「This Girl Is a Woman Now」
Alan Bernstein/Victor Millrose作。Gary Puckett & The Union Gap、1969年のヒット曲をカヴァー。この楽曲自体がキュートなFredaのヴォーカルによくマッチしていますね。

「The World Don't Owe You a Thing」
Brian Holland/Lamont Dozier作。H-D-Hらしいキャッチーな魅力に満ちています。Fredaのヴォーカルも実に伸びやかです。
https://www.youtube.com/watch?v=V-340KGA6Fo

「Now Is the Time to Say Goodbye」
Scherrie Payne作。Fredaの妹Scherrie(後にa href="http://eastzono.seesaa.net/article/127543072.html">The Supremesに加入)によるバラード曲を、しっかりと歌い上げます。

「Happy Heart」
Wayne P. Walker作。Andy Williams、1969年のシングル曲をカヴァー。ドラマティック&ムーディーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=CH1lXvJi1rQ

「The Easiest Way to Fall」
Ron Dunbar/Edythe Wayne/Sheerie Lavette作。ラストは力強さとメロウネスを併せ持つソウル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ammfmwRLdrI

本曲は定番ドラムブレイクでもお馴染みですね。J.V.C. F.O.R.C.E.「Strong Island」、Pizzicato Five「This Year's Girl #1」、De La Soul「Talkin' Bout Hey Love」Big Daddy Kane「Death Sentence」、Beastie Boys「Professor Booty」、Beck「Hotwax」Beastie Boys
DJ Shadow & Cut Chemist「Funky」、Raekwon feat. Jadakiss & Styles P「Broken Safety」等でサンプリングされています。

Freda Payneの他作品もチェックを!

『After the Lights Go Down Low and Much More!!!』(1964年)
After the Lights Go Down Low

『How Do You Say I Don't Love You Anymore』(1966年)
How Do You Say I Don't Love You Anymore

『Contact』(1971年)
コンタクト+8

『Reaching Out』(1973年)
リーチング・アウト

『Payne & Pleasure』(1974年)
ペイン&プレジャー(PAYNE & PLEASURE)(直輸入盤・帯・ライナー付き)

『Stares and Whispers』(1977年)
Stares & Whispers: Expanded Edition
posted by ez at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする