2014年10月17日

McCoy Tyner『Asante』

アフリカ回帰色をさらに強めたスピリチュアル・ジャズ作品☆McCoy Tyner『Asante』
Asante
録音年:1970年
ez的ジャンル:アフロ・スピリチュアル・ジャズ
気分は... :持ってる男!

今はスピリチュアルなジャズ作品が聴きたい気分!
そこでセレクトしたのはジャズ・ピアニストMcCoy Tynerが1970年にレコーディングした『Asante』です。

John Coltraneのグループでも活躍したジャズ・ピアニストMcCoy Tynerについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『The Real McCoy』(1967年)
 『Tender Moments』(1967年)
 『Extensions』(1970年)

本作は『Extensions』は1970年にレコーディングされ、1974年にリリースされたアルバムです。『The Real McCoy』(1967年)から始まったBlue Note時代のラスト・レコーディング作品です。この後、Milestoneへ移籍しています。

前作『Extensions』で示したアフリカ回帰のスピリチュアル・ジャズ路線をさらに推し進めた内容になっています。

レコーディング・メンバーはMcCoy Tyner(p、wooden fl)、Andrew White(as)、Ted Dunbar(g)、Buster Williams(b)、Billy Hart(ds、african per)、James Mtume(congas、per)、Songai Sandra Smith(vo)です。

『Extensions』と比べると、メンバーは小粒かもしれませんが、ギター、ヴォーカル、コンガ、パーカッションもも加わり、よりアフリカ回帰色の強い演奏を楽しめます。

特に「Malika」「Goin' Home」が僕のオススメです。

プロデュースはDuke Pearson

全曲McCoy Tynerによるオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Malika」
本作のハイライトであろうアフロ・スピリチュアル・ジャズ。冒頭の竹笛とパーカッションがアフリカの大地へ誘ってくれます。Buster Williams、Billy Hart、James Mtumeのリズム隊が繰り出すアフロ・グルーヴをバックに、Andrew Whiteのサックスが炸裂します。Songaiの女性ヴォーカルも効果的です。主役のTynerは控えめですが、終盤に聴かせてくれます。スピリチュアル・ジャズ好きにはたまらない1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=0D8ZfGdLp6w

「Asante」
Ted Dunbarの哀愁のギターと共に始まる深遠なスピリチュアル・ジャズ。Songaiの女性ヴォーカルが前面にフィーチャーされています。感謝や祈りが伝わってくるようなスピリチュアル・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=5AFtnJv5Tac

「Goin' Home」
Buster Williamsのベースが格好良すぎる大地のグルーヴを感じる1曲。Ted Dunbarのギターがアフリカン・ムードを高めてくれます。クラブジャズ好きの人が聴いてもグッときそうな演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=IcuCxkpqMm4

「Fulfillment」
Billy Hartのドラム・ソロと共に始まります。他の3曲とは趣の異なる演奏ですが、各メンバーのハイテンションでエキサイティングな演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=DgLaRO7db4E

McCoy Tynerの過去記事もご参照下さい。

『The Real McCoy』(1967年)
The Real McCoy

『Tender Moments』(1967年)
テンダー・モーメンツ

『Extensions』(1970年)
エクステンションズ
posted by ez at 02:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする