発表年:2009年
ez的ジャンル:北欧ブルーアイド・ソウル
気分は... :致しません・・・
"北欧のStevie Wonder"として日本でも人気を博したTuomoの2ndアルバム『Reaches Out For You』(2009年)です。
1979年フィンランド、ヘルシンキ生まれのシンガー/キーボード奏者Tuomo(本名:Tuomo Prattala)の紹介は、1stアルバム『My Thing』(2007年)、3rdアルバム『My Own Private Sunday』(2010年)に続き3回目となります。
今年初めに新作『The New Mystique』をリリースしたようですが、これまでとは違って日本であまり話題にならないですね。YouTubeで同作収録曲をいくつか聴いてみましたが、方向性に少し迷いがあるように思われました。
その点、2ndとなる本作『Reaches Out For You』(2009年)は、ヒット・シングル「Don't Take It Too Hard」を含む1stアルバム『My Thing』の流れを受け継ぐ、70年代ソウルのヴァイヴスに包まれた1枚に仕上がっています。
『My Thing』の成功による自信がみなぎった1枚に仕上がっています。「Sweet With Me」、「The Grant」といったアップ・チューンは快調です。フォーキーなのにファンキーな「Head Above The Water」もいいですね。また、後半のバラード・パートではサウンドのみならず歌詞の世界にも成長の跡が窺えます。
『My Thing』と比較すると少し地味かもしれませんが、Tuomoの真摯な歌心が伝わってくるアルバムだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Firsts」
メロウ&ファンキーなオープニング。適度にユルい感じもあっていいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=OuuEpLASw30
「Sweet With Me」
Tuomoお得意のCurtis Mayfield調のグルーヴィー・ソウル。歌良し!曲良し!サウンド良し!本作のキラー・チューンですね。Style Council好きの人もグッとくるはず
http://www.youtube.com/watch?v=kc-J2lSqTjA
「The Grant」
サイケでパワフルなファンク・ロック。ハードなサウンドで聴く者を煽ります。これほど煽動的なTuomoは珍しいですが、僕は好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=fOBxdVJakGk
「Head Above The Water」
フォーキー・ソウル調ながらも、女性コーラスも含めてファンキーな味わいを失っていないのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=HrU7HFW7an4
「Ordinary」
内省的な哀愁チューン。ただし、あくまでもリズミックなのがTuomo作品らしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=akQRAPkrYzQ
「Cry To The Moon」
ブルージーなバラード。月に向かって心の声を叫びます。
「Love & Friendship」
レトロ・ソウルのエッセンス満載ですが、北欧らしいスパイスで野暮ったくしていないところがいいですね。
「If It Doesn't Hurt You」
壮大なサウンドをバックに切々と歌い上げるバラード。スケールアップしたTuomoの姿を確認できます。
「Reach Out For You」
Tuomoの思いが詰まったタイトル曲は、世界中のTuomoファンへのメッセージ・ソング。彼の真摯な思いに耳を傾けましょう。感動的なソウル・バラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=H2kKiEVrqDY
「Fear Of Love」
しっとりとしたメロウ・バラード。美しいサウンドをバックに、"北欧のStevie Wonder"らしいヴォーカルを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=YxbGsUzm7LM
「Good Night」
ラストはブルーアイド・ソウルらしい味わいにグッとくる壮大なバラードで締め括ってくれます。
未聴の方はTuomoの過去記事もチェックを!
『My Thing』(2007年)
「Don't Take It Too Hard」
http://www.youtube.com/watch?v=Db07ELQJuDE
『My Own Private Sunday』(2010年)