発表年:2014年
ez的ジャンル:ヴィンテージ系ガレージ・ソウル
気分は... :さぁ、カタチにしよう!
今回は新作アルバムから注目の黒人シンガーソングライター/ギタリストのデビュー・アルバム『Soul Power』です。発売から半年が経ちますが、今でもCDショップでバイヤーイチオシ印がついている作品ですね。
夏前には購入していたアルバムでしたが、何故か購入するタイミングを逸していました。遅まきながら取り上げたいと思います。
Curtis Hardingは1979年デトロイト生まれの黒人シンガーソングライター/ギタリスト。
拠点をアトランタへと移し、Cee Lo Greenのバックも務めたことがあるようです。また、Black LipsやNight Beatsといったロック・バンドのメンバーと結成したユニットNight Sunのヴォーカルも務めています。
その後、イヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターHedi Slimaneに気に入られ、かつてDaft Punk、Beck Hansen、Marilyn Mansonも選出されたSaint Laurent Music Projectにフィーチャーされ、デビュー曲「Next Time」の映像をHedi Slimane自身が手掛けました。
そんな流れで本作のジャケ写真もHedi Slimaneが撮ったものです。
肝心のサウンドですが、60年代ソウル・サウンドとガレージ・ロックが融合したブルージーなロック/ソウル作品です。決して目新しいサウンドではありませんが、ジャケ写真同様に底知れぬエナジーを感じます。
最近、ロックをあまり聴かなくなった僕にとっては、ロック・フィーリング溢れるアルバムとして重宝しています。
全曲Curtis Hardingのオリジナルです(共作含む)。
全曲紹介しときやす。
「Next Time」
前述のようにSaint Laurent Music Projectでフィーチャーされたデビュー曲。ブルージーな雰囲気に包まれたR&Bチューンです。Curtisの哀愁モードのヴォーカルとヴィンテージ感のあるサウンドがよくマッチしています。Hedi Slimaneが手掛けたPVには新進モデルのGrace Hartzelが出演し、Curtis自身もサンローランのジャケットとジーンズに身を包み、演奏しています。
http://www.youtube.com/watch?v=nGHfvjmUkfI
「Castaway」
Curtisのルーツにゴスペルがあることを強く感じる、ブルージー・フォーキー・ゴスペルといった趣の仕上がり。シブいですな。
http://www.youtube.com/watch?v=bE1Zld6ba1k
「Keep On Shining」
シングルにもなったヴィンテージ感のあるダンサブル・チューン。躍動するR&Bサウンドと共に疾走します。
http://www.youtube.com/watch?v=Qi6HgHgISws
「Freedom」
哀愁モードのブルージー・サウンドにグッときます。セピア色が良く似合う仕上り。
「Surf」
僕の一番のお気に入り。Night Sunの仲間であるThe Black LipsのCole Alexanderをフィーチャーしたガレージ感覚溢れるロッキン・チューン。ロッキン・ギターと共に Curtisのヴォーカルも躍動します。
http://www.youtube.com/watch?v=Auzf2UzWdKk
「I Don't Wanna Go Home」
The Black Lipsへの提供曲をリメイク。The Black Lipsヴァージョンはアルバム『Underneath The Rainbow』に収録されています。そのThe Black LipsのメンバーJared Swilleyをフィーチャーしています。フォーキーなフィーリングのガレージ・サウンドで疾走します。
http://www.youtube.com/watch?v=KXQ3H1UPckY
「Beautiful People」
味わい深いブルージー・ミディアム。このモノトーン感がいいですね。
「The Drive」
疾走するロッキン・ドラムとCurtisの哀愁ヴォーカル&ギター、物悲しげなトランペットのコントラストが印象的です。
「Heaven's On The Other Side」
Chicと60年代ソウルを融合させたようなディスコ調のダンサブルな仕上がり。アルバムの中では異色ですが僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=oLFjPETAexk
「Drive My Car」
タイトルからしてThe Beatlesの名曲カヴァーと思いきや同名異曲のオリジナルでした。The Beatlesというよりも、The Rolling Stonesタイプのブルージーなロック・チューンです。この曲もかなり僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=biDzZOZIUIc
「I Need A Friend」
ヴィンテージ感のある哀愁チューン。Curtisのソウル魂とロック・フィーリングがよく出た1曲に仕上がっています。
「Cruel World」
ラストはユルさと緊張感の同居するブルージー・ロックで締め括ってくれます。
たまにはロックも聴かないとね。
本作のようにブルージーなフィーリングのものが今の僕にはフィットするかなぁ・・・
とりあえずCD棚からThe Rolling Stonesを数枚手にしています。