2014年11月17日

Mary Davis『Separate Ways』

元The S.O.S. Bandの歌姫によるソロ・アルバム☆Mary Davis『Separate Ways』
セパレート・ウェイズ+4
発表年:1990年
ez的ジャンル:Tabu Records系女性R&B
気分は... :スープは適切な温度で!

今回は元The S.O.S. Bandの女性ヴォーカリストMary Davisのソロ・アルバム『Separate Ways』(1990年)です。

昨年、再発CDが発売され、入手しやすくなった1枚です。

当ブログでは彼女の在籍時代のThe S.O.S. Band作品として以下の4枚を紹介済みです。

 『Too』(1981年)
 『On the Rise』(1983年)
 『Just the Way You Like It』(1984年)
 『Sands of Time』(1986年)

上記4枚のうち、Jimmy Jam & Terry Lewis(Jam & Lewis)が大きく関与した『On the Rise』『Just the Way You Like It』『Sands of Time』という3枚のアルバムは、僕がブラック・ミュージックへ傾倒するきっかけを作ってくれたアルバムであり、個人的な思い入れが強い作品群です。

それらの作品で魅力的なヴォーカルを聴かせてくれていたのがMary Davisであり、僕の中では特別な存在の女性ヴォーカリストでした。そのため、MaryはがThe S.O.S. Bandから脱退したことを知ったときは、かなりショックでしたね。

実際、Mary脱退後のThe S.O.S. Bandのアルバム『Diamonds in the Raw』(1989年)を聴き、寂しい思いをした記憶があります。まぁ、Maryの不在以上にJam & Lewisの不在が大きい部分もありましたが・・・

そんな状況であったため、その翌年に輸入CDショップでMary Davisのソロ・アルバム『Separate Ways』を見つけた時には歓喜しましたね。

制作にJam & Lewisが関わっていたわけではありませんでしたが、Tabu Recordsからのリリースであり、The S.O.S. Band時代を彷彿させる楽曲もあり、思わずニンマリしながら本作を聴いていました。当時はそれほど話題にもならず、密かなお気に入り作品としてリアルタイムで愛聴していました。

プロデュースを務めたのはL.A. Ried & BabyfaceDe'rock(Daryl Simmons)/KayoBernard Terryなどです。KayoことKevin RobersonはL.A. Ried & Babyfaceも在籍していたグループThe Deeleのメンバーです。

アルバムにはPebblesAfter 7Babyfaceの兄Kevon Edmondsらが在籍)、先に挙げたDe'rock(Daryl Simmons)/Kayoも含めてL.A. Ried & Babyface関連のアーティスト/プロデューサーの参加が目立ちます。

S.O.S. BandJam & Lewisの幻想を求めすぎるのは、Mary Davis自身の本意ではないと思いますが、どうしてもそういった音を求めてしまうし、そこに本作の魅力があるのも確かだと思います。

今、冷静に聴けばB級な作品かもしれませんが、個人的には思い入れの強い1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Don't Wear It Out」
オススメその1。L.A. Ried & Babyface、Pebblesプロデュース。アルバムからのリード・シングル。BabyfaceとPebblesがバック・コーラスも務めています。この時代らしいハネハネの音ですが、S.O.S. BandがMary在籍のままJam & Lewisプロデュースでこの時期に作品をリリースしていたら、こんな感じだったのだろうなぁ、とイメージしてしまうオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=3snuIgeMR6Y

「Baby, Baby (You Ain't Treatin' Me Right)」
オススメその2。Bernard Terryプロデュース。この曲もハネてます。なかなかキャッチーな仕上がりで、この時代の音が好きな人であれば、硬質なダンサブル・サウンドを気に入るはず!
http://www.youtube.com/watch?v=wmizUX-jDkU

「Separate Ways」
オススメその3。Bernard Terryプロデュース。本作のハイライトといえば、この素敵なスロウでしょうね。個人的にも青春の1ページを綴った思い出の1曲です。う〜ん、この切ないメロディとMaryのヴォーカルを聴くと、涙腺がウルウルしてきます。Jam & Lewisプロデュース時代のS.O.S. Bandを彷彿させるイントロを聴いただけで胸キュンです(笑)。
http://www.youtube.com/watch?v=Smqe09uJD2w

「I'm Gonna Love You Better」
Howie Rice/Bernard Terryプロデュース。本作以前の1987年にリリースされていたシングル「Steppin' Out」のB面曲。曲調自体はS.O.S. Bandの『Sands of Time』あたりの雰囲気に近いですね。

「I Get Nervous」
De'rock(Daryl Simmons)/Kayoプロデュース。Babyfaceの兄Kevon Edmondsらが在籍していた男性R&BグループAfter 7がバック・コーラスを務めています。また、人気キーボード奏者Jeff Lorberも参加しています。いかにも90年代なサウンドはいささか陳腐ですが、それでも90年代好きには捨て難い魅力があるのも確かです。
http://www.youtube.com/watch?v=zRkrCz8nqC4

「I Wanna Be Sure」
オススメその4。Royal Bayyan/Bernard Terryプロデュース。このロマンティックなスロウも大好きです。Mary Davisのヴォーカルも実にキュートです。
http://www.youtube.com/watch?v=wEr7EDU6jC0

「Some Kind Of Lover」
オススメその5。John Lee/Bernard Terryプロデュース。この曲もハネハネしています。今聴くと本作のハネ系楽曲は好き/嫌いがはっきり分かれますが、本曲は好きなタイプです。
http://www.youtube.com/watch?v=RzRznFjrjik

「Have You Been Loved?」
オススメその6。De'rock(Daryl Simmons)/Kayoプロデュース。クールなダンサブル・サウンドはJam & Lewisプロデュース時代のS.O.S. Bandを彷彿させます。
http://www.youtube.com/watch?v=f9FsfiDiO6o

「Sweet Obsession」
John Lee/Bernard Terry/John Johnsonプロデュース。ラストはハネまくって締め括ってくれます。バック・コーラスでCashflowのSimuel Overallが参加しています。

ちなみに1994年にMaryはThe S.O.S. Bandに復帰しています。

The S.O.S. Band時代の過去記事もご参照下さい。

『Too』(1981年)
Too

『On the Rise』(1983年)
On the Rise

『Just the Way You Like It』(1984年)
ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・ライク・イット+4

『Sands of Time』(1986年)
サンズ・オブ・タイム+4
posted by ez at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする