2014年11月21日

Grupo Manifesto『Grupo Manifesto No.2』

ブラジル独自のアコースティック・サウンド回帰を目指して集まった音楽集団☆Grupo Manifesto『Grupo Manifesto No.2』
NO.2 ヌメロ・ドイス
発表年:1968年
ez的ジャンル:アコースティック回帰系ボサノヴァ/ジャズ・サンバ
気分は... :ジャケ買い大正解!

今回は60年代ブラジル作品からGrupo Manifesto『Grupo Manifesto No.2』(1968年)です。

Grupo Manifestoは、ボサノヴァなどのアコースティックなスタイルの演奏が衰退しはじめた1960年代後半に、ブラジル独自のアコースティック・サウンドへの回帰を目指して集まった音楽集団。

メンバーはFernando LeporaceAmaury TristaoGutemberg GuarabyraMariozinho RochaGuto Graca Meloというコンポーザー陣と、Gracinha LeporaceAugusto Cesar PinheiroJose Renato FilhoLucelenaJunaldoといったヴォーカル陣から成ります。

メンバーのうち、Gracinha Leporaceは、後にBossa Rioのメンバーとなり、さらにはa href="http://eastzono.seesaa.net/article/233458310.html">Sergio Mendes & Brasil '66、Sergio Mendes & Brasil '77にも参加しています。また、プライベートでもSergio Mendesと結婚することになります。

それ以外のメンバーでいえば、Lucelenaはフォーク・デュオLuli & LucinhaのLucinhaとして活動することになります。

Grupo Manifestoに話を戻すと、グループは『Manifesto Musical』(1967年)、『Grupo Manifesto No.2』(1968年)といったアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Grupo Manifesto No.2』(1968年)では、Oscar Castro-Nevesがアレンジを手掛け、Durval Ferreiraがプロデュースしています。

アコースティック・サウンド回帰ということで古臭いイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、今聴いても新鮮な印象を受ける普遍的な魅力を持った1枚だと思います。Oscar Castro-Nevesによるアレンジが冴えているのと、曲によってリード・ヴォーカルが代わるので、アルバム全体のメリハリが効いている点が気に入っています。

僕の場合、音も聴かずにジャケが気に入って、ジャケ買いしたアルバムだったのですが大正解でした!

ボサノヴァやジャズ・サンバ好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Maria Redentora」
Mariozinho Rocha作。LucelenaとJunaldoがリード・ヴォーカルをとるオープニング。軽妙かつノスタルジックな雰囲気でリラックスさせてくれます。

「Diferenca」
オススメその1。Amaury Tristao/Mariozinho Rocha作。Gracinhaと作者Amauryがリード・ヴォーカル。アフロ・サンバとボサノヴァのリズムを交互に配した素敵なアコースティック・メロウに仕上がっています。

「Pra Que Brigar」
Wolmar Carneiro/Mariozinho Rocha作。Junaldoがリード・ヴォーカルをとるサンバ・グルーヴ。肩ひじ張らないサンバ・チューンといった感じがいいですね。

「Hoje E Domingo」
Fernando Leporace/Mariozinho Rocha作。透明感のあるアコースティック・サウンドとコーラスワークが印象的です。

「Quem Vem La」
オススメその2。Amaury Tristao/Joao Medeiros Filho作。パーカッシヴなボッサ・リズムとサウダージ感覚たっぷりのコーラスワークが実にいいですね。

「Bloco da Vida」
オススメその3。Guarabyra/Capinan作。Lucelenaがリード・ヴォーカルをとるノルデスチ調の仕上がり。ミステリアスな魅力があります。
http://www.youtube.com/watch?v=61HCdJJyoOo

「So」
Amaury Tristao/Mario Telles作。美しいストリングスとピアノを配したボッサ・サウンドをバックに、Lucelenaが哀愁ヴォーカルでしっとりと歌い上げます。

「Garoto Paissandu」
Mariozinho Rocha作。後にDoris Monteiroも取り上げた楽曲。ここではJunaldoが溌剌としたヴォーカルを聴かせてくてます。

「Sem Dor」
オススメその4。Fernando Leporace作。Lucelenaがリード・ヴォーカルをとる爽快ジャズ・サンバ。男性コーラスもいい感じです。

「Minha Decisao」
オススメその5。Amaury Tristao/Joao Medeiros Filho作。Junaldoがリード・ヴォーカルをとる軽快なジャズ・サンバ。ヴォーカルものジャズ・サンバがお好きな人であれば間違いない1曲。

「Marianinha」
Fernando Leporace作。ラストは美しいアコースティック・バラードをGracinhaがしっとりと歌い上げます。

1st『Manifesto Musical』(1967年)もご一緒にチェックを!

『Manifesto Musical』(1967年)
MANIFESTO MUSICAL マニフェスト・ムジカル
posted by ez at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする