2014年12月15日

Flaming Ember『Sunshine』

Hot Waxのファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル・グループ☆Flaming Ember『Sunshine』
サンシャイン+5
発表年:1971年
ez的ジャンル:Hot Wax系ファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル
気分は... :こういうジャケに弱いんです!

今回は白人グループながらもHot Waxと契約し、ヒットを放ったグループFlaming Emberの2ndアルバム『Sunshine』(1971年)です。

Flaming Emberは60年代後半にデトロイトで結成されたファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル・グループ。

メンバーはJoe Sladich(g)、Bill Ellis (key)、Jim Bugnel(b)、Jerry Plunk(ds、lead vo)という4名です。

グループはHolland-Dozier-Holland(Brian Holland/Lamont Dozier/Edward Holland, Jr.)が設立したHot Waxと契約し、「Mind, Body And Soul」(全米チャート第26位)、「Westbound #9」(全米チャート第24位)、「I'm Not My Brothers Keeper」(全米チャート第34位)といったヒットをチャートへ送り込んでいます。

また、『Westbound #9』(1970年)、『Sunshine』(1971年)という2枚のアルバムをリリースしています。僕が保有するのは2枚共に1997年にCD化された盤です。

2枚のアルバムのうち、「Mind, Body And Soul」「Westbound #9」というヒット2曲とフリーソウル人気曲「Spinning Wheel」(Blood, Sweat & Tearsの名曲カヴァー)が収録された1st『Westbound #9』の方が人気かもしれませんが、個人的にはジャケが素敵な2nd『Sunshine』もなかなか気に入っています。

本作『Sunshine』では、Greg PerryWilliam Weatherspoonの2人がプロデューサーを務め、2人に加えてGeneral Johnson(Chairmen Of The Board)、Angelo BondEdith WayneRon DunbarRaynard MinerRonald Weatherspoon、さらにメンバーのJerry Plunkがソングライティングを手掛けています。

ハイライトはヒットした「I'm Not My Brothers Keeper」とサンプリング・ソースとして人気の「Gotta Get Away」あたりですかね。

ファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル・グループといった紹介をしましたが、この2ndはロック色がより強まっている印象を受けます。その意味では1st以上にバンドの色とHot Waxの色の折り合いを上手くつけているように感じます。妖しげかつへヴィなファンキー・サウンドがJerry Plunkのワイルドなヴォーカルと相俟って自分達の色を出すことに成功していると思います。

その意味では本作でグループの歴史に幕が閉じられたのは残念ですね。確かに、このグループの音がHot Waxらしいのか?という点はありますが・・・

このジャケに惹かれた方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Livin' High, Money Low」
General Johnson/Greg Perry作。Jerry Plunkのワイルドな哀愁ヴォーカルにマッチしたゴツゴツとしたグルーヴがいい感じのオープニング。

「1200 Miles From Heaven」
General Johnson/Greg Perry作。サイケなスパイスの効いたワイルドな疾走感がたまりません。適度にパーカッシヴなのも僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=Qej2AfkAxvI

「Heart On Lovin' You」
Ronald Weatherspoon/William Weatherspoon作。骨太グルーヴとJerry Plunkのソウルフル・ヴォーカルが一体化した絶品ファンキー・ロック!

「Stop The World (And Let Me Off)」
Angelo Bond/Edith Wayne/Ron Dunbar作。ファンキー・ロック・グループとHot Waxサウンドの融合といった雰囲気がよく反映されている楽曲。終わり方はあっけないですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=Q2d2NbjaEl8

「Sunshine」
Raynard Miner/William Weatherspoon作。ブルーアイド・ソウルという点では、じっくり聴かせるタイトル・チューンが味わい深いと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=lyA76U7Gkns

「Gotta Get Away」
Jerry Plunk作。オルガンとギターが織り成す妖しげなグルーヴ感にグッとくるダークなファンキー・チューン。レア・グルーヴ好きの人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=nqXRIE0cXfA

Diamond D「I'm Outta Here」、「Who Got the Gun」、Pete Rock feat. Skillz「One MC One DJ」、Flipmode Squad「Hit 'Em Wit Da Heat」のサンプリング・ソースとして人気です。
Diamond D「I'm Outta Here」
 https://www.youtube.com/watch?v=HPqtTYkULfA
Diamond D「Who Got the Gun」
 https://www.youtube.com/watch?v=vnGZ_glKDUU
Pete Rock feat. Skillz「One MC One DJ」
 https://www.youtube.com/watch?v=0DRZacg0CjA
Flipmode Squad「Hit 'Em Wit Da Heat」
 https://www.youtube.com/watch?v=89ItzAg-FCU

「I'm Not My Brother's Keeper」
Raynard Miner/Ron Dunbar/William Weatherspoon作。ファンキー&パーカッシヴなイントロが印象的なヒット・チューン。前述のように全米チャート第34位のヒットとなりました。サイケなエッセンスも加わったHot Waxっぽさと、ファンキー・ロック・グループらしい骨太感の調和がとれているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tXNlpchVz24

「Ding Need Dong (To Ding-A-Ling-A-Ding-Dong)」
Raynard Miner/William Weatherspoon作。このキャッチーなファンキー・チューンも僕のお気に入り。グイグイくるリズム隊の推進力とパワフルかつソウルフルなヴォーカルがいい感じです。

「One Step Beyond」
Angelo Bond/General Johnson/Greg Perry作。美しいソウル・バラードを高らかに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=-zghh58GyUA

「Ember Blues」
Jerry Plunk作。ラストはタイトルの通り、モロにブルース・チューンというHot Waxらしからぬ雰囲気で締め括ってくれます(笑)

1st『Westbound #9』(1970年)も一緒にチェックを!

『Westbound #9』(1970年)
ウエストバウンド・ナンバー9 +3
posted by ez at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする