2015年01月11日

Jennifer Souza『Impossivel Breve』

ミナス新世代によるブラジリアン・ニュー・フォーク!☆Jennifer Souza『Impossivel Breve』
永遠でないもの
発表年:2013年
ez的ジャンル:ミナス新世代系ブラジリアン・ニュー・フォーク
気分は... :自分を大切に・・・

今回はミナス新世代によるブラジリアン・ニュー・フォーク作品Jennifer Souza『Impossivel Breve』(2013年)です。2013年の作品ですが、昨年11月に国内盤がリリースされ、注目が集まっている作品です。

Jennifer Souzaはミナス・ジェライス州出身の女性シンガー・ソングライター。

Pedro HamdanDaniel DebarryHenrique MatheusLeonardo MarquesThiago Correaと組むブラジリアン・ニュー・フォークの重要グループTransmissorのメンバーとして、これまで『Nacional』(2008年)、『Sociedade do Crivo Mutuo』(2011年)、『De La Nao Ando So』(2014年)といったアルバムをリリースしています

そんな彼女の初ソロ・アルバムが本作『Impossivel Breve』(2013年)です。

Transmissorの盟友Thiago Correaがプロデュースを手掛け、レコーディングにはJennifer Souza(vo、g、violao、accordion、org)、Frederico Heliodoro(b)、Felipe Continentino(ds)、Thiago Correa(org、el-p、per、back vo)、Joao Machala(tb、horn arr)、Alaecio Martins(tb)、Jonas Vitor(sax)、Juventino Dias(tp、flh)、Henrique Matheus(g)といったミュージシャンが参加し、ゲストとしてFabio Goes(vo、p)、Gabriel de Oliveira(p)、Tiago Macedo(prog)、Tiago Sa(vo)、Artenius Daniel(back vo)の名がクレジットされています。

特にFrederico Heliodoro(b)、Felipe Continentino(ds)の2人が演奏面で大きく貢献しています。この2人はミナス新世代を代表するマルチ奏者/コンポーザーAntonio Loureiroに近いミュージシャンです。また、サンパウロを拠点に活動するシンガー・ソングライターFabio Goesは、Jenniferが熱狂して聴いてきたミュージシャンのようです。

フォーキー・サウンドに程良くジャズ・フィーリングが効いているあたりが、ブラジリアン・ニュー・フォークらしさなのかもしれませんね。その意味ではブラジリアン・コンテンポラリー・ジャズや今ジャズに関心がある方が聴いても楽しめるのでは?

美しさと透明感と切なさとが同居する感じに僕はグッときてしまいました。

楽曲はすべてJenniferのオリジナルです(共作含む)。

全曲紹介しときやす。

「Sorte ou Azar」
Jennifer Souza作。邦題「幸運、または不運」。フォーキーな中にジャジーなエッセンスが織り込まれたサウンドと、透明感の中に切なさを併せ持つJenniferのヴォーカルがよくマッチしたオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=YLWFLyPYoiU

「Vouloir」
Jennifer Souza作。邦題「望み」。Jenniferの切なる歌声がグッとくる哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=h_uYEmPtJP4

「Pedro & Lis」
Jennifer Souza/Artenius Daniel/Ludmila Fonseca作。Fabio Goesがゲスト参加。二人のデュエットによる味わい深いフォーキー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=5Iw7kMHZZMI

「Esparadrapo」
Jennifer Souza/Flavia Mafra作。邦題「サージカルテープ」。Felipe Continentinoの叩くリズムが先導するビューティフル・フォーキー。ホーン・アンサンブルも含めた素敵なアレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OgvJ3JgitVU

「Logo Tudo Acabado」
Jennifer Souza/Ludmila Fonseca作。邦題「すべてが終わる」。邦題のように、憂いを帯びたJenniferのヴォーカルによる哀愁モードの仕上がり。Tiago Macedoのエレクトロなスパイスが幻想的な雰囲気を創り出します。
https://www.youtube.com/watch?v=1zowQbaMJJY

「Le Flaneur」
Jennifer Souza作。邦題「あてどなく歩いて」。美しくも何処か切ないヴォーカル&メロディが感動的です。Jenniferのソングライターとしての才能を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=LKCa8vW-1NA

「Para Kerouac」
Jennifer Souza/Artenius Daniel作。邦題「ケルアックのために」。力強いリズムと共に疾走しますが、Jenniferのヴォーカルはあくまで繊細なのがいいですね。Henrique Matheusのギターが利いています。
https://www.youtube.com/watch?v=LZOEvEgXeYs

「Possivel Breve」
Jennifer Souza作。邦題「来る瞬間」。美しいメロディのフォーキー・サウンドに本作らしいジャズ・フィーリングが見事に融合した素晴らしい仕上がり。この感性がミナス新世代らしさなのかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=vtu9fCTfV3w

「Cuida de Si」
Jennifer Souza作。邦題「自分を大切に」。素敵なメロディを優しく歌い上げる美しく感動的なエンディング。
https://www.youtube.com/watch?v=Xi7sT4CW7ZY

国内盤にはシークレット・トラックとしてライブ音源の「Ensemble Margre La Distance(邦題:離れていても心は同じ)」が収録されています。

日本では入手しづらいようですが、Transmissorのアルバムも聴いてみたいですね。

いよいよ今日からNFLのディビジョナル・プレイオフですね。
まずは「レイブンズ対ペイトリオッツ」、「パンサーズ対シーホークス」の2試合。特に「レイブンズ対ペイトリオッツ」は好試合が期待できそうですね。
posted by ez at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする