2015年02月09日

Jade『Mind, Body & Song』

実力派女性R&Bグループの2nd☆Jade『Mind, Body & Song』
Mind Body & Song
発表年:1994年
ez的ジャンル:本格志向女性R&Bグループ
気分は... :この安定感!

今回は90年代に活躍した女性R&BグループJadeの2ndスタジオ・アルバム『Mind, Body & Song』(1994年)です。

Jadeはシカゴ出身のJoi MarshallTonya Kelly、ヒューストン出身Di ReedによりL.A.で結成された女性R&Bグループ。

1992年にリリースしたデビュー・アルバム『Jade to the Max』からは「I Wanna Love You」(全米チャート第16位、同R&Bチャート第7位)、「Don't Walk Away」(全米チャート第4位、同R&Bチャート第2位)、「One Woman」(全米チャート第22位、同R&Bチャート第16位)といったヒットが生まれ、アルバムもプラチナ・ディスクを獲得しました。

1993年にはライブ・アルバム『BET's Listening Party』をリリースすると同時に、レーベル・メイトの男性R&BグループP.O.V.の当ブログでも紹介したアルバム『Handin' Out Beatdowns』に参加し、シングル曲「All Thru The Night」で共演しています。

1994年には映画『The Inkwell』に出演し、同サントラにも彼女達の曲が2曲収録されました。同じ1994年には2ndスタジオ・アルバム『Mind, Body & Song』をリリースし、ゴールド・ディスクを獲得しています。

その後、1997年に映画『The 6th Man』のサントラにも収録された「Keep On Risin'」をシングル・リリースしています。

今日紹介するスタジオ2作目『Mind, Body & Song』(1994年)は、ゴールド・ディスクを獲得したものの、派手なチャート・アクションがあった訳ではなく、どちらかといえば商業的失敗作と見られていたアルバムであったと思います。それでも捨て難い魅力があるのは、聴いていて安心する彼女たちのヴォーカルの安定感にあると思います。

僕が保有するのは国内盤ですが、USオリジナル盤とは曲数、曲順が異なっています。国内盤にはUS盤14曲に、前述の『The Inkwell』サントラに収録された「Let's Get It On」Marvin Gayeの名曲カヴァー)、「5-4-3-2 (Yo! Time Is Up)」のリミックスが追加収録されています。

「5-4-3-2 (Yo! Time Is Up)」「Every Day Of The Week」といったキャッチーなシングル曲もいいですが、僕のオススメは「Hangin'」「What's Goin' On」「Do You Want Me」「If The Lovin' Ain't Good」「Everything」あたりです。

90年代女性R&Bグループ好きはぜひチェックして欲しい本格志向のグループです。

全曲紹介しときやす。

「When Will I See You Again (Intro)」
Jadeプロデュース。ア・カペラによるアルバムのイントロ。見事なコーラスワークを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hEXdw0ymK5k

「Every Day Of The Week」
Cassandra Mills/Robert Jeraldプロデュース。アルバムからの2ndシングル。James Brown「Take Some...Leave Some」のファンキー・ギターとLafayette Afro Rock Band「Hihache」のドラムをサンプリングしたノリの良いダンサブルなミディアム・グルーヴ。Finnebassen「Monday」のサンプリング・ソースになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SNmGFx0c-ck

「Hangin'」
Reginald Heardプロデュース。90年代らしい腰にくるグルーヴ感にグッとくるダンサブル・チューン。僕はかなり好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=tmu6eD2vZag

「What's Goin' On」
Captain Curtプロデュース。Marvin Gayeの名曲カヴァーと思いきや同名異曲です。切ないメロディの美メロ・ミディアムには90年代女性R&Bグループらしい胸キュンな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=QHlqWZ4N328

「5-4-3-2 (Yo! Time Is Up)」
Mark C. Rooney/Mark Moralesプロデュース。アルバムからの1stシングル。Heatwave「Boogie Nights」をサンプリングしたキャッチーなミディアム・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=yU5uQbFvuNo

「I Like The Way」
Mark C. Rooney/Mark Moralesプロデュース。切ないヴォーカルがたまらないセクシーな哀愁グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=Mvq6TkU7qRk

「Do You Want Me」
Paisleyプロデュース。妖艶な魅力で迫るミディアム・スロウ。ヴォーカルに安定感があるので、こういう曲で輝きますね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZVzdHvYNoV8

「If The Mood Is Right」
Dave "Jam" Hallプロデュース。Gordon Chambersがソングライティングで参加しています。ムーディーなミディアム・スロウをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=DQox04FJBj0

「Bedroom」
Donald Parks/Emanuel Officer/John Howcottプロデュース。Kut KloseのTabitha Duncanがソングライティングで参加しています。タイトルの通り、ベッドルーム・モードの艶めかしいスロウです。
https://www.youtube.com/watch?v=AsyqT8RtEm8

「If The Lovin' Ain't Good」
Dave "Jam" Hallプロデュース。Donell Jonesがソングライティングで参加しています。切ないラブソングを切々と歌い上げる胸が締めつけられるミディアム・スロウ。派手さはありませんが、僕はこういう曲にKOされやすいんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=oNd_xEYEwDE

「Let's Get It On」
前述のように『The Inkwell』(1994年)のサントラ収録のMarvin Gaye名曲カヴァー。小細工なしの素直なカヴァーですが、逆に彼女たちのヴォーカル・グループとしての魅力を実感できます。
http://eastzono.seesaa.net/article/129853000.html?1423403455

「It's On」
DJ Pooh/Rashad Coesプロデュース。Little Richard「The Rill Thing」をサンプリングしたドラム・ループが妖艶なムードを醸し出す、セクシー・グルーヴに悩殺されてしまいます
https://www.youtube.com/watch?v=QtLeAs1UN78

「There's Not A Man」
DJ Pooh/Rashad Coesプロデュース。素晴らしいコーラスワークと共に始まるダンサブルなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=_IsklYh3-v4

「Everything」
Emanuel Deanプロデュース。素敵なメロディを素晴らしいヴォーカルで聴かせるというシンプルさが成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=96pWZlx71ok

「Mind, Body & Song」
Jadeプロデュース。タイトル曲は本編を締め括るエンディング・テーマのような小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=AZ9KLocHai0

「5-4-3-2 (Yo' Time Is Up!) (JD's Basement Mix)」
「5-4-3-2 (Yo! Time Is Up)」のリミックス。Hip-Hopテイストのリミックスはオリジナルとは別の魅力があります。

ご興味がある方は、Jadeの他作品もチェックを!

『Jade to the Max』(1992年)
Jade to the Max

『BET's Listening Party』(1993年)
Bet Listening Party
posted by ez at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月08日

Tigran Hamasyan『Mockroot』

今最も注目を集めるアルメニア人ピアニストの最新作☆Tigran Hamasyan『Mockroot』
Mockroot
発表年:2015年
ez的ジャンル:アルメニア系進化形ジャズ
気分は... :これぞ進化形ジャズ!

今ジャズの中で最も注目を集めるピアニストの1人、アルメニアの神童Tigran Hamasyanの最新作『Mockroot』です。

昨年話題となったジャズ本『Jazz The Next Chapter』の中でも、その才能が大きくクローズ・アップされていたJTNCのイチオシ・アーティストですね。

Tigran Hamasyanは1987年アルメニア北西部のギュムリ出身のジャズ・ピアニスト。ジャズとクラシックの教育を受けてきた彼は2006年のThelonious Monk International Jazz Piano Competitionで優勝し、大きな注目を浴びます。その勢いで2006年にデビュー・アルバム『World Passion』をリリースしました。

その後は『New Era』(2007年)、『Aratta Rebirth: Red Hail』(2009年)、『A Fable』(2011年)、『Shadow Theater』(2013年)といった作品をリリースしています。

Thelonious Monk International Jazz Piano Competition優勝というジャズ・エリートながらも、幼少期からロック好きで一時はスラッシュ・メタルのギタリストになりたかったということで、オルタナ・ロック、エレクトロニカ等の影響も多分に感じ、自身のアイデンティティを探求すべくアルメニアの伝統音楽も掘り下げるというジャズの枠に囚われないアプローチで音楽ファンを虜にするアルメニアの神童。

そんな彼の才能を多くの音楽ファンに知らしめたのが前作『Shadow Theater』(2013年)でした。それまでのキャリアの集大成的な同作は、彼の持つ多様で先進的な音楽性をアルバム1枚に上手く詰め込んだ傑作であり、進化形ジャズと呼ぶに相応しい1枚だと思います。

僕もJTNCの影響を受けて前作『Shadow Theater』(2013年)を購入し、そろそろ当ブログで取り上げようと思っていたところに新作『Mockroot』が届けられたので、まずは最新作を先に紹介することにしました。

個人的には『Shadow Theater』で自信を深めた独自の音世界をさらに進化させたプログレッシヴな1枚に仕上がっていると思います。僕の浅い知識でざっくりといえば(笑)、Tigranと同じThelonious Monk International Jazz Piano Competition優勝者であるKris Bowersにも通じるオルタナ・ロック・フィーリングとAntonio Loureiroのような「ワールド・ミュージック+現代音楽」的感覚が融合した、アルメニア人のアイデンティティを感じる"進化形ジャズ"に仕上がっています。

レコーディング・メンバーはTigran Hamasyan(p、key、vo、sound effects)、Sam Minaie(b)、Arthur Hnatek(ds、electronics)が中心です。それ以外に「The Roads That Bring Me Closer to You」のみにGayanee Movsisyan(vo)が参加しています。また、「Song for Melan and Rafik」のみAreni Agbabian(vo)、Ben Wendel(sax)、Chris Tordini(b)、Nate Wood(ds)というメンバーです。

Tigranのピアノが素晴らしいのは勿論のこと、Tigranのプログレッシヴな音世界の構築に大きく貢献しているArthur Hnatekのドラミングにも注目です。以前に『Jazz The Next Chapter』の特集記事で"進化形ジャズの肝はドラムにあり"と書きましたが、本作も然りです。

アルメニアのトラディショナル「Kars 1」「Kars 2 (Wounds of the Centuries)」以外はTigranのオリジナルです。

"Mockroot" (Behind the Scenes)
 https://www.youtube.com/watch?v=0vKfE2dPWbc

JTNC好きの人にはマストな1枚になりそうですね。

全曲紹介しときやす。

「To Love」
Tigranの奏でるピアノから深遠な愛と自身のアイデンティティを感じるオープニング。

「Song for Melan and Rafik」
前述のように本曲のみレコーディング・メンバーが異なります。Areni Agbabianのスキャットをフィーチャーした、オルタナ・ロックや現代音楽を飲みこんだのTigranらしいコンテンポラリー・ジャズを楽しめる1曲に仕上がっています。

「Kars 1」
アルメニアのトラディショナル。エキゾチックな旋律にTigran自身のヴォーカルも加わり、アルメニア気分を味わうことができます。ただし、そこにエレクトロニクスなスパイスやコンテンポラリーなエッセンスを加えることも忘れないのが、この人の只者ではないところかもしれません。

「Double-Faced」
Tigranのオルタナ・ロック的な側面が打ち出されたエキサイティングな仕上がり。殺気を感じるTigranのピアノにArthur Hnatekの叩き出す変拍子リズム、エレクトロ二クスも加わり、進化形ジャズらしい刺激的な演奏を堪能できます。

「The Roads That Bring Me Closer to You」
Gayanee Movsisyanの美しい女声スキャットをフィーチャー。壮大なストーリーを感じる美しい演奏に魅了されます。

「Lilac」
Tigranのピアノ・ソロを満喫できます。クラシックやアルメニアの伝統音楽の影響も感じる美しい演奏を堪能できます。

「Entertain Me」
スラッシュ・メタルのギタリストに憧れたTigranの激しさが伝わってくるロッキンな演奏は繰り広げられます。
https://www.youtube.com/watch?v=k-GUNcSWSko

「The Apple Orchard in Saghmosavanq」
Tigranの繊細さと激しさが交錯するドラマティックな演奏は聴き応え十分です。
https://www.youtube.com/watch?v=v-QXm5Ku_l0

「Kars 2 (Wounds of the Centuries)」
アルメニアのトラディショナルのパート2。パート1の余韻のようなインタールード的演奏です。

「To Negate」
アルメニア伝統音楽のエッセンスを取り入れたミステリアスな演奏です。中盤以降のスリリングな演奏にグッときます。

「The Grid」
シンセも駆使した今ジャズらしい演奏を楽しめます。Arthur Hnatekのドラミングが今ジャズ好きを唸らせます。

「Out of the Grid」
ラストは力感のあるコンテンポラリーな演奏で締め括り・・・のはずが4分40秒前後で演奏が終わった後、5分半頃から別の演奏が始まります。シークレット・トラックという扱いでいいんですかね。こちらはスキャット入りの美しきドラマティック感が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=fnPTzOlxgl4

本作とセットで『Shadow Theater』(2013年)を聴くことをオススメします。それ以外の作品もこれからフォローしたく思います。

『World Passion』(2006年)
ワールド・パッション (World Passion)

『New Era』(2007年)
New Era

『Aratta Rebirth: Red Hail』(2009年)
Red Hail

『A Fable』(2011年)
Fable

『Shadow Theater』(2013年)
Shadow Theater
posted by ez at 02:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月07日

Melba Moore『Peach Melba』

Buddah移籍第1弾、Eugene Mcdanielsプロデュース☆Melba Moore『Peach Melba』
Peach Melba
発表年:1975年
ez的ジャンル:Buddah系レディ・メロウ・ソウル
気分は... :ピーチ!

今日は女性R&B/ソウルを聴きたい気分です・・・
女性R&BシンガーMelba Mooreが1975年にリリースした『Peach Melba』です。

1945年N.Y.生まれの女性R&BシンガーMelba Mooreの紹介は、『Closer』(1980年)に続き2回目となります。

本作はBuddah移籍第1弾アルバムであり、Eugene Mcdanielsが全面プロデュースしています。

彼女がブレイクするのはVan McCoyがプロデュースしたアルバム『This Is It』(1976年)でのタイトル曲のダンス・ヒットからですが、本作もファンキーやメロウなサウンドが詰まった佳作に仕上がっています。

レコーディングにはHugh McCracken(g、harmonica)、Richie Resnicov(g)、Gary King(b)、Steve Gadd(ds)、Bob James(key)、Dave Grusin(key)、Paul Griffin(key)、Richard Tee(key)、Ian Underwood(key)、Ralph MacDonald(per)、Victor Feldman(per)、Ernie Watts(horns)、Tom Scott(lyricon)、Morgan Ames(back vo)等の素晴らしいミュージシャンが揃っています。

決して派手さのあるアルバムではありませんが、Melba Mooreというシンガーの魅力は十分伝わってくるし、名うてのミュージシャンが奏でるファンキー&メロウ・サウンドも確かです。

ファンキー調であれば、「Must Be Dues」「Sunshine Superman」、バラード系であれば「My Soul Is Satisfied」「Natural Part Of Everything」、さらに爽快メロウな「Get Into My Mind」あたりが僕のオススメです。

澄み切ったMelbaの歌声を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Must Be Dues」
Dennis Collins Johnson/Eugene Mcdaniels作。ファンキーなミディアム・グルーヴでアルバムは幕を開けます。引きずるようなファンキー・サウンドをバックに、Melbaのハイトーン・ヴォーカルが伸びやかに歌い上げます。アクセントになっているハーモニカはHugh McCracken。
https://www.youtube.com/watch?v=2-FNCRgIQyk

本曲はDJ PremierプロデュースM.O.P.「Handle Ur Bizness (Premier Remix)」のサンプリングソースにもなっています。
M.O.P.「Handle Ur Bizness (Premier Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=Ktn3yJMBRws

「Get Into My Mind」
Eugene Mcdaniels/Gary King/Henry Cicalo/Morgan Ames作。爽快メロウなレディ・ソウルは今の僕のフィーリングにフィットします。Melbaらしい澄み切ったヴォーカルが似合う1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=tbzIdlZ6Xq8

「If You Can Believe」
Ralph MacDonald/William Salter作。小粋なジャジー・ポップ感がいい感じのミディアム・スロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=zN7o2SzG4B4

「Sunshine Superman」
Donovanの名曲をファンキー・ブギー調にカヴァー。キッズ・コーラス隊が盛り上げてくれます。なかなかいい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=W8vZ6y6wBjY

Consequence feat. Kanye West「Take It as a Loss」のサンプリング・ソースにもなっています。
Consequence feat. Kanye West「Take It as a Loss」
 https://www.youtube.com/watch?v=8LSeI75Wxqw

「My Soul Is Satisfied」
後にLeon Russellの奥方となるMary McCrearyの作品。感動的なソウル・バラードをMelbaが堂々と歌い上げます。オルガン、ピアノはRichard Tee。
https://www.youtube.com/watch?v=i6kr68WS3WQ

「I Am His Lady」
Morgan Ames作。素敵なメロウ・バラード。切々としたMelbaの歌声が曲の雰囲気とよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=AzONQG3R_gs

「Green Birds Fly」
Peter Yarrow/Philip Namanworth作。幻想的なシンセ、エレピの音色が印象的なバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=JoX0YoNHSQQ

「Natural Part Of Everything」
Dennis Collins Johnson/Eugene Mcdaniels作。Eugene Mcdanielsによる素敵な楽曲をMelbaが澄み切った声で歌い上げます。ピアノはDave Grusin。
https://www.youtube.com/watch?v=VaKq8JpESm8

「Love Can Be Good To You」
Rachel Perry作。オーケストレーションをバックにしたオーセンティックなバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=yxg11f6AMYE

「A Million Years Before This Time」
Dennis Collins Johnson/Eugene Mcdaniels作。シンセやTom Scottのリリコンによる幻想的サウンドによるメロウ・チューン。

「If I Lose」
Dennis Collins Johnson/Eugene Mcdaniels作。最後はしっとりとしたメロウ・バラードで締め括ってくれます。

ご興味がある方は他のMelba Moore作品もチェックを!

『Melba』(1976年)
Melba

『This Is It』(1976年)
THIS IS IT (EXPANDED EDITION)

『A Portrait Of Melba』(1977年)
Portrait of Melba

『Melba '78』(1978年)
Melba

『Closer』(1980年)
CLOSER

『What a Woman Needs』(1981年)
WHAT A WOMAN NEEDS(EXPANDED)

『The Other Side of the Rainbow』(1982年)
OTHER SIDE OF THE RAINBOW

『Never Say Never』(1982年)
NEVER SAY NEVER(PLUS BONUS)

『Read My Lips』(1985年)
READ MY LIPS (EXPANDED)

『A Lot of Love』(1986年)
A LOT OF LOVE (EXPANDED)
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2015年02月06日

J. Axel『Deepness Is Served』

北欧らしい幻想的な心地好さを持つディープ・ハウス作品☆J. Axel『Deepness Is Served』
Deepness Is Served
発表年:2006年
ez的ジャンル:ラウンジ系北欧ディープ・ハウス
気分は... :レバニラか、ニラレバか?

昨日は大雪警報に振り回された1日でしたね。
こんな時には北欧系アーティストの作品が聴きたい気分・・・

ということで、北欧ディープ・ハウス作品J. Axel『Deepness Is Served』(2006年)です。

J. Axel(本名:Jonathan Axelsson)は、スウェーデン、ストックホルムを拠点に活動するハウス・クリエイター。

これまで『Deepness Is Served』(2006年)、『Start Receiving』(2009年)、『Like A Shadow』(2014年)という3枚のアルバムをリリースしています。

今日紹介する1stアルバム『Deepness Is Served』(2006年)は、当初スウェーデンのレーベルBohemeからリリースされていましたが、その後ドイツの人気ハウス・レーベルPlastic Cityがライセンスを獲得し、その流れで2008年に国内盤がリリースされました。

全11曲中6曲で女性ヴォーカリストAstrid Suryantoがフィーチャーされており、J. Axelの北欧らしい幻想的なハウス・サウンドとの相性はバッチリです。ジャズ・フレイヴァーが効いているのも僕好みです。

本作の充実ぶりは、「You Give Me (Love) 」「Deepness Is Served」、strong>「This Time」、「Magic Of Dusk」「Jazz On The 22nd Floor」「Loveletters」といったハウス/ラウンジ系コンピ収録曲が多数ある点からも確認できると思います。

とりあえず、「You Give Me (Love) 」「Loveletters」あたりをチェックすると、本作のキャッチーな魅力が手っ取り早くわかると思います。

全曲紹介しときやす。

「You Give Me (Love) 」
アルバムに先駆け、2002年にシングル・リリースされていた楽曲がオープニング。各種コンピでも数多くセレクトされているJ. Axelを代表する人気曲です。Astrid Suryantoの妖艶なヴォーカルと美しくも何処か儚いハウス・サウンドの組み合わせがいいですね。ジャジーなフレイヴァーも僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=eWIQpG_an-A

「Deepness Is Served」
タイトル曲はジャズ・フレイヴァーの効いたクロスオーヴァー・テイストのインスト。ラウンジ気分にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=oqQdDsxwLqs

「This Time」
この曲は2005年にシングル・リリースされていた楽曲であり、Astrid Suryantoのヴォーカルをフィーチャーしたキャッチーな疾走感が魅力です。北欧らしい透明感のあるディープ・ハウスって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=w4OohkPR6Lg

「It's Right There」
メロウなエレピの音色が心地好いジャジー&メロウな仕上がり。Astrid Suryantoの妖艶なヴォーカルの魅力が引き立ちます。

「Skywatcher」
幻想的なインスト。北欧の冬の夜空をイメージしてしまうサウンド・スケープ的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=KiCujmfBfSw

「Magic Of Dusk」
幻想的なハウス・サウンドの心地好さは、脳内をジワジワと浸食されていく感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=HamdZt7DjyE

「Jazz On The 22nd Floor」
美しいピアノが響く極上のベッドルーム・サウンド。タイトルの通り、ジャズ・フレイヴァーなのが僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=klmVM_vuMZA

「Hiding」
短いながらも、非日常的なサウンドに吸い込まれそうです。

「Crowns On The Tower」
メロディアスかつ緻密なサウンドにJ. Axelのセンスの良さを感じます。こういうインストを聴きながら、仕事していると捗ります。
https://www.youtube.com/watch?v=P0g7ZoY-hF0

「Loveletters」
2004年にシングル・リリースされていた楽曲。Astrid SuryantoとJ. Axelのヴォーカルの掛け合いがいい感じの、メロディアスかつ幻想的なディープ・ハウスです。
https://www.youtube.com/watch?v=QMl3RrerP88

「In A Distant Bar」
ラストは妖艶で切ないミディアムで締め括ってくれます。場末感のあるAstrid Suryantoのヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=8Slqh7ELcKg

ご興味がある方は『Start Receiving』(2009年)、『Like A Shadow』(2014年)もチェックを!

『Start Receiving』(2009年)
START RECEIVING

『Like A Shadow』(2014年)
Like a Shadow
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2015年02月05日

Chris Turner『LOVElife Is A Challenge』

ソウルとジャズの橋渡し役!期待の男性ネオソウル・シンガー☆Chris Turner『LOVElife Is A Challenge』
LOVELIFE IS A CHALLENGE
発表年:2014年
ez的ジャンル:ワールド・ソウル系男性ネオソウル・シンガー
気分は... :大雪警報・・・

今回は『Jazz The New Chapter』の流れで注目度が高まった男性R&BシンガーChris Turnerの日本独自アルバム『LOVElife Is A Challenge』(2014年)です。

Chris Turnerはカリフォルニア州オークランド出身。現在はN.Y.を拠点に活動する男性R&Bシンガー。

幼少期から聖歌隊で歌い始め、高校時代にはグラミー・ジャズ・アンサンブル(グラミー財団主催の音楽教育プログラム)のメンバーに選出されています。そのメンバーの中には、当ブログでも紹介したカリスマ的存在感を放つ男性R&BアーティストJesse Boykins IIIもいました。その後ChrisとJesseは共にN.Y.のニュースクール大学に進学し、その親交は今も続いています。Jesse Boykins IIIが主宰するアート・コレクティヴThe Romantic MovementにもChrisは所属しています。

彼の場合、R&B/ソウル好き以上に"今ジャズ"好きからの注目度が高いかもしれません。ニュースクール大学の先輩であるBilalや注目の女性ジャズ・アーティストEsperanza Spaldingのツアーに参加したり、Erimaj『Conflict Of A Man』(2012年)、Kris Bowers『Heroes + Misfits』(2014年)といった話題のジャズ作品に参加したことで、ソウルとジャズの橋渡し的な男性ネオソウル・シンガーとして、"今ジャズ"好きの人から認知されています。

僕も話題のジャズ本『Jazz The New Chapter』でChris Turnerの存在を知り、本作を購入した次第です。

今日紹介する『LOVElife Is A Challenge』(2014年)は、2012年に無料DL配信した『LOVElife Is A Challenge』と同タイトルですが、1/3ほど収録曲が異なっており、配信リリース作品のCD化では片付けられない面があります。

配信リリースのでは、Erimajの楽曲が数曲収録されていますが、僕のようなErimaj『Conflict Of A Man』を保有している人にとってはダブるので、それを置き換えたCDの構成の方が嬉しいですね。ただし、CDにはPete Rockプロデュースの「Sticky Green」が未収録なのが残念です。

アルバムには盟友Jesse Boykins IIIやそのJesseと共同名義のアルバム『Zulu Guru』をリリースしたN.Y.出身のDJ/プロデューサー/ラッパーMelo-X、ニュースクール大学時代の仲間Jeremy Most(J Most)、BilalKindred The Family SoulJoy Denalane等の作品を手掛けてきたプロデューサー/ドラマーSteve MckieErimajのメンバーであるギタリストのMatt Stevens等が関与しています。

前述のような経緯で構成されているアルバムのため、寄せ集め的な面もありますが、Chris Turnerのセクシーかつ温もりのある魅惑のファルセット・ヴォーカルが、そんなことを全く気にさせません。特にラブ・バラード系で彼のヴォーカルの魅力を堪能できます。

ネオソウルの流れでいえば、Musiq Soulchildあたりがお好きな人は気に入ると思います。

"今ジャズ"好きのみならず、R&B/ネオソウル好きの人にも聴いて欲しい素晴らしいヴォーカリストです。

全曲紹介しときやす。

「Brainstormin'」
Chris Turner/Jesse Boykins III/J Most作。ドリーミーなネオソウルですChris Turnerの魅力である優しい語り口で聴く者に温もりを与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1lfgErEP-ns

「There's No Way」
Chris Turner/Joshua Collins/Steve Mckie作。魅惑のファルセット・ヴォーカルで歌い上げるバラード。ギターは日本人ギタリスト宮崎大。
https://www.youtube.com/watch?v=aB1MHBw9w9M

「LiquidLOVE」
Chris Turner/Melo-X/Steve Mckie作。Marvin Gayeライクなセクシー・ヴォーカルによるソウルフルな仕上がり。アルバムの中でも完成度の高い1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=I19_7qVsTB8

「Let Go」
Chris Turner/MoRuf/Shamtrax作。MoRufのラップをフィーチャーしたセクシーなメロウ・ソウル。Chrisにはこのテンポがフィットしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=fpRZOlWUwKg

「Kiss of Life」
Sadeの名曲をカヴァー。オリジナルは『Love Deluxe』に収録されています。この名曲は味わい深いアコースティック・メロウでしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=QVjb_2sSsSw

「Jane & Eve」
Chris Turner/Jesse Boykins III/Melo-X作。Melo-Xの個性が出た先鋭的なサウンドが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=NmBNdUH07Iw

「ExtraSolarLOVE (Interlude)」
Chris Turner/Melo-X作。前曲の流れを汲む近未来的な雰囲気のインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=hclSIa_YkFw

「Find A Way」
Chris Turner/Aaron Henry/Matt Stevens/Steve Mckie作。美しいバラードですが、Chrisの細かな息づかいまで伝わってくる生々しい感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AsDpyEx6yLg

「All We Need」
Chris Turner/Aaron Henry/Matt Stevens/Steve Mckie作。Musiq Soulchildあたりと一緒に聴きたくなるラブ・ソング。

「Come Off It」
Chris Turner/Jesse Boykins III/Steve Mckie作。この曲はJesse Boykins IIIの色が反映されたメロウでサイケな仕上がり。

「Undone」
Chris Turner/Joshua Collins/Steve Mckie作。この曲もMusiq Soulchild好きの人は気に入るであろう美しいバラード。Chris Turnerというヴォーカリストの魅力が伝わってくる1曲です。僕の一番のお気に入り。

「Seems So Long」
Stevie Wonderのカヴァー。オリジナルは『Music Of My Mind』(1972年)に収録されています。Chris Turnerの声質によくマッチした極上のメロウ・ソウル・カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=gsb7975nSZ0

「My Love Is Here (Folk Love Song)」
Chris Turner/Steve Mckie作。愛に満ちた素敵なラブ・バラード。ラブソングど真ん中といった感じの潔さが魅力です。

「Believe (A Song For Amour)」
Chris Turner/Steve Mckie作。さらにラブ・バラードで畳み掛けます。これだけラブ・バラード系の曲を続けても、聴く者を退屈させないのがChris Turnerというヴォーカリストの魅力でしょう。

「Don't Go」
Chris Turner/Matt Stevens作。Matt Stevensのジャジー・ギターをバックに、Chrisが切々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=hQa2DKLmPDQ

「While I Wait」
Chris Turner/Alan Hampton/Conley "Tone" Whitfield作。シンプルながらも素晴らしいヴォーカル・ワークで聴く者を魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=kS2G_Jhzf74

ご興味がある方は、Chris Turnerが参加しているErimaj『Conflict Of A Man』(2012年)、Kris Bowers『Heroes + Misfits』(2014年)もチェックを!

Erimaj『Conflict Of A Man』(2012年)
CONFLICT OF A MAN

Kris Bowers『Heroes + Misfits』(2014年)
Heroes & Misfits
posted by ez at 01:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする