録音年:1969年
ez的ジャンル:ヨーロピアン・ビッグ・バンド・ジャズ
気分は... :いよいよスーパーボウル!
いよいよ今日はNFLの頂上決戦スーパーボウルの「シーホークス対ペイトリオッツ」戦です。今から興奮していますが、夜更かしせずに早く寝て、体調万全で試合を観たいですね。
個人的にはシーホークスを応援しますが、試合巧者のペイトリオッツに苦しめられる予感がします。リードできずとも1TD差以内で4Qまでもつれ込む展開になれば面白いかなと・・・自慢のディフェンス陣がブレイディ率いるペイトリオッツ攻撃陣に対して、ビッグプレーを連発することを期待してしまいますが・・・
今から試合開始が待ち遠しいです。
今回はThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Band『More Smiles』(1969年)です。
元Modern Jazz QuartetのドラマーKenny Clarkeとベルギー出身のコンポーザー/ピアニストFrancy Bolandを双頭リーダーとしたエレガントなヨーロピアン・ビッグ・バンドThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandの紹介は、『Latin Kaleidoscope』(1968年)、『All Smiles』(1968年)
に続き3回目となります。
今日紹介する『More Smiles』(1969年)は、全曲ジャズ/ポピュラー・スタンダードのカヴァーであった『All Smiles』(1968年)の続編的なアルバムであり、Richard RodgersやCole Porter等をカヴァーしています。
ビッグ・バンド・ジャズが得意ではない僕を魅了したヨーロピアン・テイストのビッグ・バンド・ジャズ、それがThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandです。
最初はジャズDJのマスト・アイテム『Latin Kaleidoscope』(1968年)のパーカッシヴなダンシング・ジャズに惹かれていましたが、『All Smiles』あたりを聴きながら、ビッグ・バンドならではの重厚ながらも親しみやすいアンサンブルの素晴らしさにも惹かれるようになりました。
その意味で、本作『More Smiles』も『All Smiles』同様の重厚ながらも親しみやすいアンサンブルを楽しめます。このあたりはFlancy Bolandのアレンジの妙かもしれません。
レコーディング・メンバーはKenny Clarke(ds)、Flancy Boland(p、arr)以下、Benny Bailey(tp)、Idress Suleiman(tp)、Tony Fischer(tp)、Dusko Goykovich(tp)、Ake Persson(tb)、Nat Peck(tb)、Eric van Lier(tb)、Derek Humble(a)、Johnny Griffin(ts)、Ronnie Scott(ts)、Tony Coe(ts、cla)、Sahib Shihab(bs)、Jimmy Woode(b)、Kenny Clare(ds)という編成です。
プロデュースはGigi Campi
とりあえず、「Johnny One Note」、「My Favorite Things」、「All Through The Night」、「Love For Sale」の4曲が僕のオススメ。特に「All Through The Night」が一番のお気に入りです。
ビッグ・バンド・サウンドで優雅な気持ちになるのはいかが!
全曲紹介しときやす。
「Johnny One Note」
オススメその1。Richard Rodgers/Lorenz Hart作。ミュージカル『Babes in Arms』のために書かれた曲。Johnny Griffinのテナー・ソロをフィーチャーしたスリリングなオープニング。このビッグ・バンドらしい格好良いホーン・アンサンブルを楽しめるダンシング・ジャズに仕上がっています。
「Lullaby On The Leaves」
Bernice Petkere/Joseph Young作。落ち着いた演奏の本曲では、Johnny Griffin、Tony Coe、Benny Bailey、Idrees Suliemanがソロをとります。
「Bei Dir War Es Immer So Schon」
Hans Fritz Beckmann/Theo Mackeben作。Derek Humble、Sahib Shihab、Nat PeckTrumpet、Idrees Suliemanがソロをとる美しいバラード。
「My Favorite Things」
オススメその2。Richard Rodgers/Oscar Hammerstein II作。ミュージカル『The Sound of Music』のために書かれたお馴染み名曲。当ブログでは本曲カヴァーの決定版John ColtraneのカヴァーやSidsel Stormのヴァージョンを紹介済みです。本ヴァージョンは、ビッグバンドらしいダイナミックな躍動感が格好良いですね。本作のハイライトとして推す人も多い演奏だと思います。ソリストはTony Coe、Sahib Shihab、Ronnie Scott、Benny Baileyです。
https://www.youtube.com/watch?v=vqDG9ULl4PI
「Just In Time」
Adolph Green/Betty Comden/Jule Styne作。ビッグバンドならではの重厚感のあるアンサンブルを楽しめます。ソリストはDerek Humble、Johnny Griffin、Tony Coe、Idrees Suliemanです。
「All Through The Night」
オススメその3。Cole Porter作。Jimmy Woodeのベースに先導された軽やかなホーン・アンサンブルが実に心地好いです。ソリストはDerek Humble、Johnny Griffin、Ronnie Scott、Tony Coeです。
「November Girl」
Francy Boland作。リリアルなバラードをロマンティックな雰囲気で聴かせてくれます。Derek Humbleのアルト・ソロもグッド!
「My Heart Belongs To Daddy」
Cole Porter作。哀愁のメロディをリラックした雰囲気で聴かせてくれます。ソリストはAke PerssonとIdrees Sulieman。
「Love For Sale」
オススメその4。Cole Porter作。ラストはCole Porterの名曲で締め括ってくれます。このバンドらしい疾走するビッグ・バンド・サウンドにグッときます。このバンドならではのアンサンブルを楽しめるはずです。ソリストはTony CoeとIdrees Sulieman。
本曲に関して、当ブログではJorge Dalto、Gene Harris、Dexter Gordon、Anita O'Day、Les McCann、Jane Birkinのカヴァーを紹介済みです。ご興味がある方は過去記事をご参照下さい。
他のThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandもチェックを!
『Now Hear Our Meanin'』(1963年)
『Swing Waltz Swing』(1966年)
『Sax No End』(1967年)
『All Smiles』(1968年)
『Latin Kaleidoscope』(1968年)
『Faces』(1968年)
『Fellini 712』(1968年)
『All Blues』(1968年)
『Off Limits』(1970年)