発表年:1983年
ez的ジャンル:プログレッシヴ・ラーガ・フラメンコ
気分は... :アギーレ解任ですが・・・
今回はGualberto Garcia PerezとRicardo Minoという2人のスペイン人ミュージシャンによるデュオ作品、Gualberto & Ricardo Mino『Puente Magico』(1983年)です。
Gualberto Garcia Perezはセビリア出身のギタリスト/シタール奏者。60年代、70年代にはLos Murcielagos、Nuevos Tiempos、Smashといったスペインのロック・グループのメンバーとしても活動していました。一方のRicardo Minoもセビリア出身のフラメンコ・ギタリストです。
この2人がシタールとフラメンコ・ギターという異色の組み合わせで共演したアルバムが本作『Puente Magico』(1983年)です。
実は中古CD屋の廉価盤コーナーで掘り出してきた1枚。内容もアーティスト名も知りませんでしたが、ジャケに写るシタールに惹かれて購入してしまいました。
実際聴いてみると、ギター&カスタネットによるフラメンコとシタール&タブラによるインド音楽が融合した摩訶不思議な音世界でした。最初聴いた時には、かなりのインパクトでしたね。意外にも、フラメンコとインド音楽が喧嘩せずに調和している点に驚かされました。
異色作というだけでは片付けられない、面白さがあります。
フラメンコとインド音楽の接点に気づかされる、かなり興味深い1枚。
特にシタール好きの方にはオススメです。
全曲紹介しときやす。
「Sevillanas Del Puente -Sevillanas-」
フラメンコ・ギターにカスタネットという完全なフラメンコ・ワールドの中に、シタールの音色が響き渡ります。この演奏を聴けば、フラメンコ・ギターとシタールの組み合わせが違和感ないことが実感できるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=0ROJ10EVWWk
「!No Me Voy Pa La Mina! -Taranto-」
前曲とは逆に、ここではシタールにタブラというラーガ・ワールドをフラメンコ・ギターの情熱的な弦の響きが盛り上げます。サイケデリック・フラメンコといった趣です。
https://www.youtube.com/watch?v=ICp1YgxHwJo
「Raga De Granada -Granaina Verdiales-」
シタールとフラメンコ・ギターがドラマティックに奏でる哀愁の旋律が印象的です。特にシタールとカスタネットの絡みが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NC3zAlxdQ08
「Solea De La Cava -Soleares-」
フラメンコの情熱的な雰囲気とシタールの神秘的な雰囲気が融合した本作ならではの独特の音世界を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=4qYuE6RBZvY
「Tangos De La Nueva Delhi -Tangos-」
このアップテンポの演奏を聴いていると、フラメンコとインド音楽の共通項のようなものを感じることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=LTBeQ9klhhs
「Nana De Los Suenos -Nana-」
間を巧みに使った演奏は、西部劇(特にマカロニ・ウエスタンかな)の決闘シーンが似合いそうな感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=qJsRQou7tMU
「Sandalo -Tientos-」
シタールとフラメンコ・ギターが織り成す哀愁ワールド・・・フラメンコであり、インド音楽であり・・・
https://www.youtube.com/watch?v=g1sgYGXdtSs
「Candente -Martinete Seguirillas-」
ラストはヴォーカル入り。カッワーリー風でもあり、カンタオール調でもあり摩訶不思議な雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=M1ieoDAGCUw
スペインといえば、サッカー日本代表のアギーレ監督がスペインでの八百長問題の告発が受理され、解任されましたね。個人的にはアギーレのサッカー・スタイルは悪くないと思っていたので残念ですね。後任監督は人ありきではなく、目指すべきサッカー・スタイルありきで決めて欲しいですね。かなり難航すると思いますが、焦って安易な選択はしないで欲しいですね。