発表年:2005年
ez的ジャンル:クラブ経由UKディープ・ファンク
気分は... :一歩引いてみる・・・
QuanticことWill Hollandの生演奏ファンク・バンドThe Quantic Soul Orchestraの2ndアルバム『Pushin On』(2005年)です。
これまで当ブログで紹介したQuantic関連のアルバムは以下の3枚。
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)
2007年からのコロンビアでの生活に一区切りをつけ、コロンビア時代の成果を踏まえつつ、エレクトロ・サウンドとの融合など新たなアプローチに取り組んだ『Magnetica』を昨年リリースしたQuanticことWill Holland。
今日紹介する『Pushin On』(2005年)は、The Quantic Soul Orchestra名義の第2弾アルバムであり、前作『Stampede』(2003年)同様、生音重視のディープ・ファンクを聴かせてくれます。
前作に続き、Alice Russellのヴォーカルを大きくフィーチャーしています。また、Russell Knightをドラムに迎え、よりディープなファンク・サウンドを追求しています。
その一方で、後のコロンビア移住を予感させるラテンをはじめとする民族音楽的アプローチの演奏も垣間見られる点も本作の興味深い点かも?
ファンクなQuanticがお好きな人は、『Stampede』(2003年)とセットでぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Introducing... The Quantic Soul Orchestra」
アルバムのイントロ。一気に駆け抜けるファンキー・チューンです。小手調べでRussell Knightが格好良いブレイクで決めてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=w5srHHAa8FY
「West Pier Getdown」
USトランペッターTodd Simonの作品。そのTodd SimonとUSサックス奏者Tracy Wannomaeをフィーチャーした開放的なホーン・サウンドとファンキーなカッティング・ギターが印象的なインスト・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=M9cynjrDx00
「Pushin' On」
タイトル曲はAlice Russellをフィーチャーしたファンキー・ソウル。彼女のハスキー・ヴォーカルには少しレトロ調のR&Bサウンドがよくマッチしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=YXppv7LFDBI
「That Goose On My Grave」
Quanticらしいブレイクビーツの感覚を生演奏で再現したようなファンク・チューン。Russell Knightのドラムが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=6_-uRQmRggE
「Feeling Good」
Anthony Newley/Leslie Bricusse作。ミュージカル『The Roar of Greasepaint』(1965年)のために書かれた楽曲です。Nina Simoneのカヴァーが有名ですね。Alice Russellをフィーチャーし、ストリングを配した哀愁ソウル・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=z2MKk7jpPAU
「The Conspirator (Main Theme)」
本作から2年後にコロンビアへ移住するQuanticですが、それを予感させる哀愁ラテン・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=7-t-056JezM
「Hands Of My Love」
Alice Russellをフィーチャー。シブめのファンキー・チューンですが、なかなかいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZnEqqHUmkH0
「Hold On Tight」
Alice Russellをフィーチャー。エスニックなエッセンスとファンク・サウンドが結び付いたこの時期のQuanticならではのサウンドかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=qZBm0k6t7ik
「Get A Move On」
DJのMr. Scruffの楽曲をカヴァー。オリジナルは『Keep It Unreal』(1999年)に収録されています。オリジナルはジャズ・テイストのハウス・チューンでしたが、このユニットらしい格好良いディープ・ファンクで聴かせてくれます。作者Mr. Scruffもアレンジで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=dCYcD1Nbgjk
「Painting And Journeys」
美しいストリングスとパーカッシヴなリズムが結び付いた仕上り。この演奏も民族音楽へ傾倒していくQuanticを予感させます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ls_tu5nwPEw
「End Of The Road」
Alice Russellをフィーチャー。ラストはAliceのパンチの効いたヴォーカルを前面に打ち出したレトロR&B調のサウンドで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Cko7ifd_ajY
The Quantic Soul Orchestra名義の他作品やQuantic関連の他作品もチェックを!
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『Death of the Revolution』(2008年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)