2015年03月25日

Stan Getz & Luiz Bonfa『Jazz Samba Encore!』

Luiz Bonfaを迎えたボッサ・ジャズ作品☆Stan Getz & Luiz Bonfa『Jazz Samba Encore!』
ジャズ・サンバ・アンコール
発表年:1963年
ez的ジャンル:『Getz/Gilberto』前夜系ボッサ・ジャズ
気分は... :The Pharcyde「Runnin'」つながりで・・・

今回はジャズ・サックス奏者Stan Getzがブラジル人ギタリスト/コンポーザーLuiz Bonfaと共演したアルバム『Jazz Samba Encore!』(1963年)です。

白人ジャズ・サックス奏者の巨匠であり、世界的ボサノヴァ・ブームの立役者でもあるStan Getz作品の紹介は、当ブログで初となります。また、もう一人の主役ブラジル人ギタリスト/コンポーザーLuiz Bonfaの紹介は、奥方Maria Toledoとの夫婦アルバムLuiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』(1965年)以来となります。

正直、Stan Getzのアルバムって片手が数える程度しか持っていません。しかも、持っている作品は人気作『Getz/Gilberto』(1963年)をはじめ、彼がブラジル音楽に接近したボッサ・ジャズ作品のみです。

本作『Jazz Samba Encore!』(1963年)は、『Jazz Samba』(1962年)、『Big Band Bossa Nova』(1962年)に続く、彼のボッサ・ジャズ作品第3弾であある。タイトルの通り、第1弾作品『Jazz Samba』のアンコールというかたちで制作されたものですが、前2作がジャズ・ミュージシャンのみで作ったボッサ・ジャズ作品であったのに対して、本作ではLuiz BonfaAntonio Carlos Jobim等のブラジル人ミュージシャンを迎えてレコーディングしている点です。

本作が伏線となり、Joao GilbertoAntonio Carlos JobimAstrud Gilberto等を迎え、世界的にボサノヴァ・ブームを巻き起こした大ヒット作『Getz/Gilberto』(1963年)が生まれることとなります。

そんな流れでいえば、人気作『Getz/Gilberto』(1963年)を紹介した方がいいのかもしれませんが、ど定番すぎて気恥ずかしいところもあるので『Jazz Samba Encore!』としました。というか、一連の彼のボッサ・ジャズ作品の中で最も聴いているのが『Jazz Samba Encore!』なんですよね。

1963年2月にN.Y.でレコーディングでされた本作には、Stan Getz(ts)以下、Luiz Bonfa(g)および奥方のMaria Toledo(vo)、Antonio Carlos Jobim(g、p)、George Duvivier(b)、Tommy Williams(b)、Dave Bailey(b)、Paulo Ferreira(ds)、Jose Carlos(ds)、Dave Bailey(ds)といったミュージシャンが参加しています。

今日本作に対する注目が高い要因の1つに、「Saudade Vem Correndo」が収録されている点があるでしょう。Hip-Hopの天才アーティストであった故J Dilla(Jay Dee)の出世作ともいえるThe Pharcyde「Runnin'」のサンプリング・ソースとなっていたのが「Saudade Vem Correndo」でした。

まぁ、そんなことを抜きにしても、いいアルバムだと思います。本場ブラジルのミュージシャンに刺激を受けて、Stan Getzのプレイが冴え渡ります。それに呼応するかのように、Luiz Bonfaも最高のギター・プレイを披露してくれます。そして、奥方Maria Toledoのクールなヴォーカルがアルバム全体にメリハリをつけてくれます。。

『Getz/Gilberto』もいいですが、僕は本作を推します。

全曲紹介しときやす。

「Sambalero」
Luiz Bonfa作。Maria Toledoの素敵なスキャットと共に始まるロマンティックなオープニング。サンセット・モードのボッサ・ジャズとしてはサイコーです。Stan Getzの優しく語りかけるようなサックスもいいムード!
https://www.youtube.com/watch?v=XLHHXo9VAL4

「So Danco Samba (I Only Dance Samba)」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。お馴染みの名曲を軽やかかつメロウに聴かせてくれます。キャッチーながらも洗練されているのがいいですね。

本曲に関して、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Wanda Sa(Wanda De Sah)Tamba TrioRoberto MenescalGimmicksJazzlife Sextetのカヴァーを紹介済みです。

「Insensatez (How Insensitive)」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。憂いを帯びたMaria Toledoのヴォーカルや作者Jobimのピアノも含めて、サウダージ・モードのボッサ・タイムを満喫できます。主役のGetzのサックスにもさすらい感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=FiTjcM3_ZLM

本曲に関して、当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar PetersonEarl OkinStacey Kentのカヴァーを紹介済みです。

「O Morro Nao Tem Vez」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。当ブログではSambalanco TrioWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De Valenca のカヴァーを紹介済みです。Getzのクールなサックスを満喫するという意味で、この演奏はグッとくるのでは?それに負け次とBonfaもさすがのギター・プレイで聴く者を魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=RakFHyunonQ

「Samba de Duas Notas (Two Note Samba)」
Luiz Bonfa作。前作『Big Band Bossa Nova』に収録されていたJobim作の「One Note Samba」を受けての「Two Note Samba」ということみたいですね。軽快かつクールなジャズ・サンバで小気味よく駆け抜けていきます。

「Menina Flor」
Luiz Bonfa/Maria Toledo作。Maria Toledoのクールな低音ヴォーカルが実にいいですね。バックで盛り上げるLuiz Bonfaのギターもサイコーです。ここでのGetzはサポート役に回っています。
https://www.youtube.com/watch?v=2m12woXpIQ4

「Mania de Maria」
Luiz Bonfa/Maria Toledo作。当ブログではTamba Trioのカヴァーも紹介済みです。GetzとサックスとBonfaのギターを楽しむという意味では本演奏もグッときます。お互いが刺激し合って、演奏が盛り上がってくるのがいいですね。最後のフェードアウトがあっけなく残念ですが。

「Saudade Vem Correndo」
Luiz Bonfa/Maria Toledo作。僕の場合、昨年リリースされたBebel Gilbertoの最新作『Tudo』に収録された本曲のカヴァーをよく聴いていたので、今聴いても実に馴染みます。軽快かつメロディアスなボッサ・サウンドが実に心地好いですね。Maria Toledoの凛としたヴォーカルも華を添えてくてます。
https://www.youtube.com/watch?v=B87mecbaFp4

前述のようにThe Pharcyde「Runnin'」のサンプリング・ソースとしてお馴染みですが、それ以外にDJ Jazzy Jeff feat. Raheem DeVaughn「My Peoples」、Freddie Joachim「Run (Interlude for Dilla)」、Jazz Liberatorz「Music in My Mind (Part 2)」、Marcelo D2「A Procura Da Batida Perfeita」等のサンプリング・ソースとなっています。

The Pharcyde「Runnin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=1hZKN4AZ63g
DJ Jazzy Jeff feat. Raheem DeVaughn「My Peoples」
 https://www.youtube.com/watch?v=owcH2F8M0Fg
Marcelo D2「A Procura Da Batida Perfeita」
 https://www.youtube.com/watch?v=PkAnVj2rGto

「Um Abracao no Getz (A Tribute to Getz)」
Luiz Bonfa作。タイトルの通り、Getzに捧げられた曲。Getzのサックスに寄り添うBonfaのギターが素敵です。

「Ebony Samba」
Luiz Bonfa作。ラストは哀愁モードのジャズ・サンバで締め括ってくれます。Maria Toledoのクールなスキャットがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=CdeA_1fV0TU

CDボーナス・トラックとして「Ebony Samba」の別ヴァージョンが追加収録されています。

Stan Getzの他のボッサ・ジャズ作品もチェックを!

『Jazz Samba』(1962年)
ジャズ・サンバ

『Big Band Bossa Nova』(1962年)
黒いオルフェ(紙ジャケット仕様)

Stan Getz/Joao Gilberto『Getz/Gilberto』(1963年)
Getz/Gilberto

Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida『Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida』(1963年)
ゲッツ/アルメイダ +1(GETZ/ALMEIDA +1) (MEG-CD)

Stan Getz/Joao Gilberto『Getz/Gilberto #2』(1966年)
ゲッツ/ジルベルト#2+5

未聴の方はLuiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』(1965年)もぜひ!

Luiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』(1965年)
ブラジリアーナ
posted by ez at 11:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月23日

Bobbi Humphrey『Blacks And Blues』

Mizell兄弟のマジック発揮!レア・グルーヴ/フリーソウル人気作☆Bobbi Humphrey『Blacks And Blues』
ブラックス・アンド・ブルース
発表年:1973年
ez的ジャンル:Sky High Productions系メロウ・グルーヴ
気分は... :サプライズ!

今回は女流ジャズ・フルート奏者Bobbi Humphreyのレア・グルーヴ/フリーソウル人気作『Blacks and Blues』(1973年)です。

1950年テキサス州生まれのジャズ・フルート奏者Bobbi Humphreyの紹介は『Fancy Dancer』(1975年)に続き2回目となります。

2005年9月に当ブログを開設した当初から紹介しようと思っていた作品でしたが、何故だかできずじまいで紹介まで約9年半の歳月を要してしまいました。僕の場合、定番作品を後回しにする傾向があるので、Mizell兄弟Sky High Productionsを代表する1枚であり、レア・グルーヴ/フリーソウルのど定番である本作も後回しになってしまったのかもしれません。

今回、久々に通しで聴きましたが、人気作なのが頷ける充実作ですね。

Bobbi HumphreyはSky High Productionsで『Blacks and Blues』(1973年)、『Satin Doll』(1974年)、『Fancy Dancer』(1975年)という3枚のアルバムを制作していますが、本作『Blacks and Blues』はその第1弾となります。

プロデュース&アレンジ&ソングライティングはLarry Mizellが手掛け、レコーディングにはBobbi Humphrey(fl、vo)、Larry Mizell(vo、conductor)、Fonce Mizell(clavinet、tp、vo)以下、Jerry Peters(p、el-p)、Freddie Perre(syn、vo)、David T. Walker(g)、Chuck Rainey(b)、Harvey Mason(ds)、Stephanie Spruill(per)、Chuck Davis(vo)という名うてのミュージシャン達が参加しています。

最初から最後までMizell兄弟マジックのスカイハイ・サウンドを存分に楽しめます。ひたすら心地好いサウンドにのって、Bobbiのフルートも実に軽やかです。

「Harlem River Drive」「Blacks and Blues」というレア・グルーヴ/フリーソウル人気曲は、定番サンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。また、Bobbiがキュートな歌声を聴かせてくれる「Just a Love Child」「Baby's Gone」も僕はお気に入り。残る「Chicago, Damn」「Jasper Country Man」もいい出来です。

スカイハイ好き、レア・グルーヴ/フリーソウル好きの人にはマストな1枚ですね。

全曲紹介しときやす。

「Chicago, Damn」
不穏な空気と共に始まるヴォーカル入りジャズ・ファンクは、ブラック・ムーヴィーのサントラ調ですね。勿論、コーラスやサウンドの随所にスカイハイらしさを感じることができます。シンセの音色の印象的ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8aJHrwYVz5M

Quasimoto「Astro Travellin」、Fritz Da Cat feat. Fabri Fibra「Una Minima」、The Foreign Exchange「Daykeeper」のサンプリング・ソースとなっています。

「Harlem River Drive」
車のエンジンを掛ける音と共に始まるレア・グルーヴ・クラシック。Mizell兄弟らしいコーラスとBobbiの涼しげなフルートが実に心地好いメロウ・グルーヴ。至極のスカイハイ・ワールドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=-i_Ja2sVw1g

本曲に関して、当ブログではElements of Lifeのカヴァーを紹介済みです。また、DJ Jazzy Jeff & the Fresh Prince「A Touch of Jazz」、Common「Just in the Nick of Rhyme」、Atban Klann「Goin' for a Ride」、Young MC「Back in the Day」、Smif-N-Wessun feat. Buckshot, Heltah Skeltah & O.G.C.「Cession at the Doghille」、Skee-Lo feat. Funke & Trend「Crenshaw」、Moodymann「I'd Rather Be Lonely」、Freddie Gibbs feat. Freeway & Sly Polaroid「Anything to Survive」等のサンプリング・ソースとしても大人気です。

Elements of Life「Harlem River Drive」
 https://www.youtube.com/watch?v=yPQZQiF_C7E
Common「Just in the Nick of Rhyme」
 https://www.youtube.com/watch?v=5YkgSrW1TAQ
Young MC「Back in the Day」
 https://www.youtube.com/watch?v=o9SVN-bvHhg
Smif-N-Wessun feat. Buckshot, Heltah Skeltah & O.G.C.「Cession at the Doghille」
 https://www.youtube.com/watch?v=LeygRnSmoOI
Skee-Lo feat. Funke & Trend「Crenshaw」
 https://www.youtube.com/watch?v=eINtz9C985s
Freddie Gibbs feat. Freeway & Sly Polaroid「Anything to Survive」
 https://www.youtube.com/watch?v=MPJGRgPkY6U

「Just a Love Child」
まるで子供のようなBobbiのピュア・ヴォーカルが印象的なメロウ・チューン。"Linda Lewisが好きな人なんかは、このキュート・ヴォーカルにグッとくるのでは?勿論、本職のフルートのソロも素晴らしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=EOQNX6BIzJQ

Grand Puba「A Little of This」、Masta Ace「Way of the World」、Sir Michael Rocks「Face Down」等のサンプリング・ソースとなっています。
Grand Puba「A Little of This」
 https://www.youtube.com/watch?v=OvUizfYbegY
Masta Ace「Way of the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=AAojWosxSww
Sir Michael Rocks「Face Down」
 https://www.youtube.com/watch?v=4lsM46arCTc

「Blacks and Blues」
タイトル曲はフリーソウル・クラシックとしてお馴染みですね。スカイハイ・サウンドとBobbiのフルートの素敵な出会いが生んだ名曲だと思います。Mizell兄弟のコーラスとBobbiのフルートの相性の良さを実感できます。これぞスカイハイ・サウンド!といった感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=K6wkHpwS54Y

Digable Planets「The Art of Easing」、Eric B. & Rakim「Keep the Beat」、Da Phlayva「Phlayva 4 Dem All」 、Mobb Deep「Peer Pressure (The Large Professor Remix)」 、Justin Warfield「Cool Like the Blues」、Fat Joe feat. Gismo, Keith Keith & King Sun「Another Wild Nigger From the Bronx」、KMD「Plumskinzz (Oh No I Don't Believe It!) 」等のサンプリング・ソースとなっています。

Eric B. & Rakim「Keep the Beat」
 https://www.youtube.com/watch?v=8JdOgkIi_io
Da Phlayva「Phlayva 4 Dem All」
 https://www.youtube.com/watch?v=bb9fewmeOeM
Mobb Deep「Peer Pressure (The Large Professor Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=Awbhq9Mv4xA
Digable Planets「The Art of Easing」
 https://www.youtube.com/watch?v=avH17NEMyvc
KMD「Plumskinzz (Oh No I Don't Believe It!) 」
 https://www.youtube.com/watch?v=tqwhv6Ok1_I

「Jasper Country Man」
パーカッシヴなジャズ・ファンク・チューン。他の曲に隠れがちですが、このファンキー・サウンドもかなり格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=MyOkXgLHlmE

Ice-T「New Jack Hustler」、Digable Planets「Blowing Down」のサンプリング・ソースとなっています。
Ice-T「New Jack Hustler」
 https://www.youtube.com/watch?v=OBUxUa0TrsY
Digable Planets「Blowing Down」
 https://www.youtube.com/watch?v=KGgVOW3tZ60

「Baby's Gone」
ラストは再びBobbiがキュート・ヴォーカルを披露してくれるメロウ・チューン。何処となく甘酸っぱい雰囲気がなかなかいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8RcV05qVAMU

Kaos One「Il Codice」、Eclipse 427「Give It to Me」、Extra Prolific feat. Pep Love「Having Fun」 等のサンプリング・ソースとなっています。
Kaos One「Il Codice」
 https://www.youtube.com/watch?v=6aqT24hO61E
Eclipse 427「Give It to Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=y5hgzCmfvPI
Extra Prolific feat. Pep Love「Having Fun」
 https://www.youtube.com/watch?v=pxFr99GpTdo

Bobbi Humphreyの他作品もチェックを!

『Flute In』(1971年)
フルート・イン

『Dig This!』(1972年)
ディグ・ジス

『Live At Montreux 』(1973年)
ボビー・ハンフリー・ライヴ・アット・モントルー

『Satin Doll』(1974年)
サテン・ドール (完全期間限定盤)

『Fancy Dancer』(1975年)
ファンシー・ダンサー (完全期間限定盤)

『Tailor Made』(1977年)
テイラー・メイド【完全生産限定盤】

『Freestyle』(1978年)
Freestyle: Expanded Edition

『The Good Life』(1979年)
The Good Life
posted by ez at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月22日

Jose James『Yesterday I Had The Blues』

最新作はBillie Holidayへのトリビュート・アルバム!☆Jose James『Yesterday I Had The Blues』
イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース
発表年:2015年
ez的ジャンル:新世代男性ジャズ・シンガー
気分は... :ブルーノートの逆襲!

今回は新作アルバムから新世代男性ジャズ・シンガーの代表格Jose Jamesの最新作『Yesterday I Had The Blues』です。

1978年ミネアポリス生まれの男性ジャズ・シンガーJose Jamesについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。

 『Blackmagic』(2010年)
 『No Beginning No End』(2013年)
 『While You Were Sleeping』(2014年)

Blue Note移籍第3弾は不世出の女性ジャズ・シンガーBillie Holiday(1915-59年)へのトリビュート・アルバムであり、彼女の代表的レパートリーをカヴァーしています。

Jose Jamesが10代から愛聴し、敬愛するシンガーBillie Holiday。彼がジャズ・シンガーを目指す過程で、Billie Holidayからの影響はかなり大きいものだったようです。その意味で、Billie Holidayへのトリビュート・アルバムを制作するということは、Jose Jamesが自身の原点に回帰することを意味するものでしょう。

名プロデューサーであり、Blue Noteの現社長であるDon Wasが自らプロデュースを務め、Jason Moran(p、el-p)、John Patitucci(b)、Eric Harland(ds)といった現代ジャズ最高峰のミュージシャン達がバックを務めます。

特に現代ジャズ最高のピアニストの一人Jason Moran(1975年生まれ)の参加が目を引きますね。ドラマーのEric Harland(1978年生まれ)もJose、Jason Moranと同世代で今後の活躍が期待されるドラマーです。そして、1959年生まれのベテランJohn Patitucciが全体を引き締めてくれます。

Blue Note移籍第1弾『No Beginning No End』(2013年)では、D'Angelo『Voodoo』あたりを意識したソウルとジャズの融合を図り、第2弾『While You Were Sleeping』(2014年)では、インディー・ロック的アプローチを見せ、進化形ジャズの姿を提示しつづけてきたJose James。

これまで進化形ジャズのトップランナーとして走り続けてきた彼が、いったん立ち止まりジャズ・ヴォーカリストとしての原点に回帰することは、次なるステップに進むために必要なプロセスなのかもしれませんね。レギュラー・バンドのメンバーではなく、このアルバムのために最高のピアノ・トリオを組んだことも含めて、彼にとってリフレッシュが必然だったのでしょう。プロデューサーを務めたDon Wasも、そのあたりを強く意識していたのではないかと思います。

全体としては実にオーソドックスなジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。しかしながら、オーソドックスな作品だからこそ、逆にJose Jamesのジャズ・ヴォーカリストとしての魅力が際立ちます。また、彼の憂いを帯びたヴォーカルはBillie Holidayのレパートリーに見事フィットしています。

Billie Holidayトリビュート作品と聞いて、正直、最初は企画的な要素の強い作品という偏見もありましたが、実際に聴き重ねるうちに、Billie Holidayの魂を呼び起こすようなJose Jamesの歌力にグイグイ惹きこまれていきました。特にBillieを意識した節回しにグッときますね。

僕自身、Billie Holidayのアルバムを何枚か所有していますが、もしかしたら10年以上聴いていないかもしれません。本作を機に、Billie Holidayを聴き直そうと思っています。今まで気づかなかった新たな発見があるかも?

ジャンル枠を軽々と飛び越えるJose Jamesですが、彼は根っからのジャズ・シンガーであることを再認識させてくれる素敵な1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Good Morning Heartache」
Irene Higginbotham/Ervin Drake/Dan Fisher作。1946年のBillieのレコーディングがオリジナルです。このブルージーなオープニングを聴いて、このアルバムは最高だ!と感じました。美しいMoranのピアノをバックに、Joseが憂いのあるヴォーカルが、すーっと心の奥に沁みわたっていきます。特にJoseのオンタイムではない節回しが、演奏全体を味わい深いものにしてくれています。

「Body and Soul」
Robert Sour/Edward Heyman/Frank Eyton作詞、John Green作曲。お馴染みのスタンダードですね。当ブログではCarly Simonのカヴァーを紹介済みです。ここでも、Joseのじらしにじらす節回しが、Billieの魂を呼び起こしているようでいいですね。お馴染みのスタンダードの魅力を再発見できた気がします。また、Moranのピアノを堪能するという点でも聴き逃せません。今ジャズのエッセンスをさり気なく挟むEric Harlandのドラムにも思わずニンマリしてしまいます。

「Fine and Mellow」
Billie Holiday作。ジャズ・スタンダードとしてお馴染みの本曲は1939年に初レコーディングされています。ここではバックの3人が最高のブルースを演奏してくれます。シンプルな編成だからこそ、一音一音を噛みしめられるのがいいですね。そんな最高のバックを得て、Joseもブルージーなヴォーカルを思い入れたっぷりに聴かせてくれます。

「I Thought About You」
Johnny Mercer/Jimmy Van Heusen作。当ブログではMiles DavisIrene Sjogren Quintetのカヴァーも紹介済みです。バックはMoranのピアノのみであり、細かな息づかいまで伝わってくるJoseのヴォーカルを存分に楽しめます。憂いを帯びたJoseのヴォーカルにグッときます。

「What a Little Moonlight Can Do」
Harry M. Woods作。頭からMoranのピアノが疾走する、アルバム中最もスピーディーかつエキサイティングな演奏を楽しめます。このピアノ・トリオの演奏を満喫したいならば、本曲の演奏がハイライトかもしれません。そんな演奏をバックに、Joseも軽快なヴォーカルを聴かせてくれます。軽快ながらもオンタイムではない節回しが実に格好良いですな。

「Tenderly」
Walter Gross/Jack Lawrence作のスタンダード。当ブログではClara Morenoのカヴァーも紹介済みです。そういえば、Clara Morenoの母Joyceもカヴァーしていましたね。リリカルな演奏をバックに、Joseのヴォーカルが優しく聴く者を包み込んでくれます。

「Lover Man」
Jimmy Davis/Roger Ramirez/James Sherman作のスタンダード。当ブログではPatti LaBelleのカヴァーも紹介済みです。Joseの美学のようなものを実感できる1曲ですね。揺れ動く感情の起伏を濃淡をつけたヴォーカル、演奏で見事に表現しています。

「God Bless the Child」
Billie Holiday/Arthur Herzog, Jr.作。Billieは1941年に本曲の最初のレコーディングを行っています。Jose自身が幼少期にお気に入りであったという本曲が僕の一番のお気に入り。ブルージーで、ソウルフルで、ジャジーなJoseのヴォーカルが最高にセクシーだと思います。ここでのMoranはエレピを弾いており、他の演奏とは異なる雰囲気を堪能できます。

「Strange Fruit」
邦題「奇妙な果実」。Billieの代表的なレパートリーとしてお馴染みですね。1939年、Lewis Allanによって書かれた当時のアメリカ南部の人種差別による黒人リンチの光景を描いた歌です。当ブログではCassandra Wilsonのカヴァーを紹介済みです。この曲には地を這うようなダーク・ヴォーカルが似合うと思いますが、ここでのJoseのヴォーカルはまさにそんな感じです。

Jose Jamesの他作品もチェックを!

『The Dreamer』(2007年)
The Dreamer[日本語解説・歌詞対訳・ボーナストラック付き国内盤] (TRCP21)

『Blackmagic』(2010年)
Blackmagic [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] 期間限定廉価盤 (BRC246Z)

Jose James & Jef Neve『For All We Know』(2010年)
For All We Know

『No Beginning No End』(2013年)
ノー・ビギニング・ノー・エンド

『While You Were Sleeping』(2014年)
While You Were Sleeping
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2015年03月21日

Vybe『Vybe』

西海岸らしいユルさとクールな魅力を持った女性R&Bグループ☆Vybe『Vybe』
vybe vybe.jpg
発表年:1995年
ez的ジャンル:西海岸系女性R&Bグループ
気分は... :捨て難い魅力

今回は90年代女性R&Bグループ作品からVybe『Vybe』(1995年)です。

VybeはL.A.で結成された女性R&Bグループ。メンバーはStacey DanielsTanya RobinsonPam OliviaDebbie Mitchellの4名。

そしてVybe唯一のアルバムが『Vybe』(1995年)です。
ジャケからして大人の女性R&Bグループって雰囲気ですよね。

約半分の楽曲のプロデュースを手掛けたのがSomethin' For The PeopleCurtis "Sauce" WilsonJeff "Fuzzy" YoungRochad "Cat Daddy" Holiday)。この時期の彼らには勢いがありましたね。

それ以外にDamon ThomasThe Underdogs)、Angela SlatesDoug RasheedJolene BelleArvelRodney Meachie Dayがプロデュースを手掛けています。

アルバム全体としてはミディアム〜スロウ中心の構成で、西海岸らしいユルさを持ったサウンドと、クール&セクシーなヴォーカルが特徴的です。キャッチーなアップ・チューンがないので地味な印象かもしれませんが、90年代女性R&Bグループ好きにとっては捨て難い魅力があります。

ジャケに惹かれた方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Take It To The Front」
Somethin' For The Peopleプロデュース。アルバムからの1stシングル。Surprize「Sweet Love」のドラム・ネタ、Ohio Players「Funky Worm」のシンセ・ネタを使ったミディアム・グルーヴ。「Funky Worm」ネタのシンセの響きとユルいグルーヴ感がウエッサイな雰囲気ですね。男性バック・ヴォーカルはSomethin' For The PeopleのFuzzy。
https://www.youtube.com/watch?v=LnnbHx8uNCs

「Warm Summer Daze」
Angela Slates/Doug Rasheedプロデュース。この曲もシングルになりました。クールなR&BグルーヴはJudy Clay & William Bell「Private Number」、Brethren「Outside Love」をサンプリングし、レトロなエッセンスを上手く取り入れています。。
https://www.youtube.com/watch?v=WTHNiqCn7kk

「I Can't Fight Anymore」
Damon Thomasプロデュース。哀愁モードのミディアム。ヴォーカル・ワークを重視した仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=yE18Nz-8OTw

「I Like It」
Arvelプロデュース。90年代女性R&Bグループ好きの人であれば気に入るであろう妖艶な哀愁ミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=OM6aEIdjLp0

「I Don't Like It (Interlude)」
Somethin' For The Peopleプロデュース。前曲の流れを汲むインタールード。

「All My Love」
Somethin' For The Peopleプロデュース。ユルめのグルーヴとクールなリード・ヴォーカルがよくマッチしたミディアム・ダンサー。
https://www.youtube.com/watch?v=P6fQxY4vwLQ

「Slow And Easy」
Somethin' For The People/Rodney Meachie Dayプロデュース。かなりセクシーなスロウ・チューン。でも少し単調かな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=gvyqRdVJUAs

「If I Cry」
Somethin' For The Peopleプロデュース。Rodney Meachie Dayの男性ヴォーカルをフィーチャーしています。スロウではこれが一番好き。オーセンティックですが、素直にいい曲、いいヴォーカルだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=KuG2vuFJ0lw

「Knocks Me Off My Feet」
Damon Thomasプロデュース。名盤『Songs In The Key Of Life』に収録されたStevie Wonderの名曲をカヴァー。テンポを少し落としたミディアム・スロウでゆったりと聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gFQL6AVszzU

「Tell Me」
Damon Thomasプロデュース。哀愁モードで切々と歌うのが90年代女性R&Bグループらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BFCvHXrpbns

「Mama's On The Phone (Interlude)」
Somethin' For The Peopleプロデュース。ありがちな電話のやりとりによるインタールード。

「Funky Low Down Feeling」
Angela Slates/Jolene Belleプロデュース。僕の一番のお気に入り。The Main Ingredient「Just Don't Want to Be Lonely」をサンプリングしたクール&セクシーなメロウ・チューンです。このグループの持つ色気を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=U7aGSY-kSGI

「Love Is All We Need」
Somethin' For The Peopleプロデュース。レトロなポップ感がキャッチーなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=aaJFOzguIWE

「Stay」
Angela Slates/Doug Rasheedプロデュース。ラストはクールなミディアムで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=vPdS1aA_zso

この土日を踏ん張れば、何とか年度末のゴールが見えてきそうな・・・
ハードな2日になりそう!
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2015年03月20日

The Fabulous Rhinestones『The Fabulous Rhinestones』

Just Sunshineからリリースされたファンキー・ロック☆The Fabulous Rhinestones『The Fabulous Rhinestones』
ファビュラス・ラインストーンズ (生産限定紙ジャケット仕様)
発表年:1972年
ez的ジャンル:Just Sunshine系ファンキー・ロック/ブルー・アイド・ソウル
気分は... :いいことありそうな・・・

今回はJust Sunshine Recordsからリリースされたファンキー・ロック作品The Fabulous Rhinestones『The Fabulous Rhinestones』(1972年)です。

The Electric FlagHarvey Brooks、元Illinois Speed PressKal David、そしてMarty Grebbを中心に結成されたThe Fabulous Rhinestonesの紹介は、The Rhinestones名義の『The Rhinestones』(1975年)に続き2回目です。

The Fabulous Rhinestonesの1stアルバムとなる本作『The Fabulous Rhinestones』(1972年)と2ndアルバムThe Fabulous Rhinestones『Freewheelin'』(1973年)は、Just Sunshine Recordsからリリースされたものです。

Just Sunshine RecordsはMichael Langの主宰により、1971〜74年の間、活動していたレーベルであり、同レーベルの作品は再評価されているものが多いですね。

これまで当ブログで紹介した作品でいえば、The Voices Of East Harlem『The Voices Of East Harlem』(1973年)、The Voices Of East Harlem『Can You Feel It』(1974年)、Betty Davis『Betty Davis』(1973年)、Norman Feels『Where or When』(1974年)がJust Sunshineからのリリースです。

上記の諸作のように、ソウル/ファンク系アーティストの良作を数多くリリースしているレーベルですが、本作『The Fabulous Rhinestones』は、ソウル/ファンクからの影響を感じられるファンキー・ロック/ブルー・アイド・ソウル作品に仕上がっています。

本作におけるメンバーはメンバーはHarvey Brooks(b)、Kal David(g、vo)、Marty Grebb(key、vo、b、sax)、Greg Thomas(ds)、Reinol "Dino" Andino(per)の5名。プロデュースもグループがセルフ・プロデュースしています。

さらにPaul Butterfield(harmonica)、Ben Keith(pedal steel g)等がレコーディングに参加しています。

アルバム全体のクオリティの高さに脱帽する1枚です。

ファンキー・ロック「Free」、ラテン・メロウ・グルーヴ「What A Wonderful Thing We Have」、哀愁ソウル「Easy As You Make It」あたりが人気だと思いますが、黄昏メロウな「Living On My Own Time」、大人のグルーヴィー・ロック「Live It Out To The End」、しみじみと聴かせる「Big Indian」も僕のオススメ。それ以外の曲も素晴らしい!

全体的にパーカッシヴな演奏が多いのも僕の嗜好にフィットする要因かもしれません。

フリーソウル系の音が好きな人であれば、ぜひ手元に置いて欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Nothing New」
Kal David作。骨太なファンキー・ロックでアルバムは幕を開けます。Paul Butterfieldのブルース・ハープが盛り上げてくれます。パーカッシヴ・リズムも加わり、グイグイ突進していく感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ViQZqFmsP1Q

「Easy As You Make It」
Kal David作。哀愁モードのオルガン・サウンドとしみじみとしたソウルフル・ヴォーカルがよくマッチしたブルー・アイド・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=3ZuUn4p3SjE

「Just Can't Turn My Back On You」
Marty Grebb作。リラックした雰囲気が心地好いファンキー・グルーヴ。ハイ・トーン・ヴォーカルが栄えるのがいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-pnRzF_3ZE8

「Living On My Own Time」
Kal David作。メロウ好きにはオススメ。ハワイアンAORあたりとセットで聴いてもマッチするであろう黄昏モードのメロウ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=lpisi2L3pxY

「Free」
Harvey Brooks作。某Mix CDに収録されたことでも人気の1曲。パーカッシヴなリズムとグルーヴィーなオルガン、ソウルフル・ヴォーカルが織り成すファンキー・ロックは文句ナシに格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=lVl6uvCTVcA

「What A Wonderful Thing We Have」
Harvey Brooks/Marty Grebb作。フリーソウル好きの人や西海岸系ラテン・ロック好きの人は、絶対気に入るであろうラテン・フレイヴァーのメロウ・グルーヴ。モロに僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=Xij4BUAhzRs

「Live It Out To The End」
Kal David/Marty Grebb作。余裕たっぷりのグルーヴィー・サウンドが心地好い大人のファンキー・ロック。バックのソウルフルな女性コーラスもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=1HS2AT3mncA

「Harmonize」
Kal David/Marty Grebb/Reinol "Dino" Andino作。ダウン・トゥ・アースな味わいで寛げます。終盤には女性コーラス隊も加わり、ピースフルな盛り上がりもみせます。
https://www.youtube.com/watch?v=1sqAxJao4Ho

「Big Indian」
Kal David作。Ben Keithのペダル・スティールも加わった味わい深い仕上がり。ジワジワとくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=hzSB49QeLcs

「Positive Direction」
Marty Grebb作。Greg Thomasの格好良いドラミングと共に始まるブルージーなロックで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=aGZmUee8ChY

他のThe Fabulous Rhinestones/The Rhinestones作品もチェックを!

The Fabulous Rhinestones『Freewheelin'』(1973年)
フリー・ホイーリン (生産限定紙ジャケット仕様)

The Rhinestones『The Rhinestones』(1975年)
ラインストーンズ (生産限定紙ジャケット仕様)

The Rhinestones『Live at the Bottom Line(1976)』(1976年)
ライヴ・アット・ザ・ボトムライン1976 (生産限定紙ジャケット仕様)
posted by ez at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする