2015年03月10日

Squarepusher『Hello Everything』

ドリルンベースのパイオニアのメロディアスな側面を楽しめる1枚☆Squarepusher『Hello Everything』(2006年)♪
Hello Everything (WARPCD148)
発表年:2006年
ez的ジャンル:超絶ベーシスト系ドリルンベース/エレクトロニカ
気分は... :マジすか!

今回はドリルンベースのパイオニアSquarepusher『Hello Everything』(2006年)です。

超絶ベーシストTom Jenkinsonのソロ・プロジェクトSquarepusherの紹介は、デビュー作『Feed Me Weird Things』(1996年)、『Ultravisitor』(2004年)に続き3回目となります。

来月には最新作『Damogen Furies』(2015年)がリリースされるSquarepusher

『Damogen Furies』(2015年)
Damogen Furies [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 初回生産盤のみ豪華デジパック仕様 / 国内盤] (BRC461)

僕の場合、Squarepusherの熱心なリスナーという訳ではありませんが、昨年ブームとなったJazz The New Chapterの流れで"今ジャズ"作品を聴くようになってから、Squarepusherというアーティストの存在の重要性を改めて実感しています。当ブログで紹介した今ジャズ作品でいえば、Mark Guiliana『My Life Starts Now』(2014年)、GoGo Penguin『V2.0』(2014年)あたりにSquarepusherの影響を感じます。

そんなJazz The New Chapter視点で聴きたくなったSquarepusher作品が本作『Hello Everything』(2006年)です。Squarepusherの諸作の中でもメロディアスで聴きやすい作品ではないかと思います。一時期は打ち込み中心のサウンドを志向していましたが、ジャケからも分かるように生音も重視しているのが本作の特徴です。また、ジャズドラマーを父に持つTom JenkinsonのジャズDNAを実感できる演奏もあるのが興味深いです。

これまでのキャリアの集大成的な側面もあり、1枚の中でSquarepusherの持つさまざまな魅力がコンパクトに詰まった1枚になっています。

Squarepusher、その存在感はさらに高まっていくのかもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「Hello Meow」
本作らしいメロディアスで開放的なドリルンベースでアルバムで幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=QbV-nSAid0k

「Theme From Sprite」
モロにジャズしている演奏です。ジャズドラマーを父に持つ彼にはジャズのDNAが流れていることを実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=APtRvbwc_Ts

「Bubble Life」
叙情的な中にもSquarepusherのベースプレイを楽しむことができる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=bUpSAzUN5Vg

「Planetarium」
キャッチーな鉄板ドリルンベースという感じですね。コーラスも加わり、メロディアスなので普段この手の音を聴かない人でも聴きやすいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=pS_r1M3L878

「Vacuum Garden」
不穏なパルス音が終始続く実験的な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=nbqnB1Ht-2I

「Circlewave 2」
タイトルからして前作『Ultravisitor』に収録されていた「Circlewave」のパート2という位置付けだと思います。嵐の前の静けさといった感じの不気味な静寂が支配します。
https://www.youtube.com/watch?v=2uQXkVP4c3s

「Cronecker King」
1分に満たない曲ですが、アブストラクトな雰囲気です。

「Rotate Electrolyte」
衝撃のデビュー作デビュー作『Feed Me Weird Things』を思い出させるSquarepusherらしいドリルンベースです。
https://www.youtube.com/watch?v=a-l_SPxPFXg

「Welcome To Europe」
近未来トラベル・ミュージックって雰囲気がいいですね。本作らしいメロディアスな演奏が功を奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=eAFWMIgLIgs

「Plotinus」
ジャズ・ミュージシャンTom Jenkinsonとドリルンベースの融合を楽しめる1曲。JTNC的な観点から聴くと、面白いと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=U6GYCrEoTPQ

「The Modern Bass Guitar」
ラップトップ・ミュージックながらも、この高速ドリルンベースをベスト・トラックに推す人も多いのでは?マッドなのにキャッチーなのが本作らしい点かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=hnGYJVsZlJo

「Orient Orange」
ラストは10分超のダークかつ壮大な1曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=GQe14w-C1Vg

国内盤には以下の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Hanningfield Window」
僕の望む方向とは少しベクトルが異なりますが完成度は高いです
https://www.youtube.com/watch?v=ejOLKyJcytE

「Exciton」
本編では聴けなかったロッキンなエッセンスが盛り込まれている点で魅力的です。かなり好き!
https://www.youtube.com/watch?v=gvaDDgaY2so

Squarepusherの他作品もチェックを!

『Feed Me Weird Things』(1996年)
FEED ME WEIRD THINGS

『Hard Normal Daddy』(1997年)
Hard Normal Daddy (WARPCD50)

『Big Loada』(1997年)
Big Loada

『Burningn'n Tree』(1997年)
バーニングン’ン・トゥリー

『Music Is Rotted One Note』(1998年)
Music Is Rotted One Note

『Budakhan Mindphone』(1999年)
Budakhan Mindphone

『Selection Sixteen』(1999年)
Selection Sixteen

『Go Plastic』(2001年)
Go Plastic

『Do You Know Squarepusher』(2002年)
Do You Know Squarepusher (2CD)

『Ultravisitor』(2004年)
Ultravisitor

『Just a Souvenir』(2008年)
Just A Souvenir [セルフライナーノーツ日本語対訳・ボーナストラック付き国内盤 / 廉価盤] (BRC211SQ)

『Solo Electric Bass 1』(2009年)
Solo Electric Bass 1 (WARPCD174)

『Shobaleader One: d'Demonstrator』(2010年)
Shobaleader One : d’Demonstrator [解説・ボーナストラック付き国内盤] (BRC266)

『Ufabulum』(2012年)
Ufabulum [解説・ボーナストラック1曲収録・国内盤] (BRC334)
posted by ez at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする