2015年04月30日

Donnie『The Colored Section』

感動的かつスケール感の大きい男性ネオソウル作品☆Donnie『The Colored Section』
Colored Section
発表年:2002年
ez的ジャンル:男性ネオソウル
気分は... :このスケール感は魅力!

今回は男性ネオソウル作品からDonnie『The Colored Section』(2002年)です。

Donnie(Donnie Johnson)は1975年ケンタッキー州レキシントン生まれ、ジョージア州アトランタ育ちの男性R&Bシンガー/ソングライター。

Giant Step Recordsとの契約に成功し、2001年にリリースした「Holiday」「Do You Know?」「Excerpts From The Colored Section」といったシングル/EPがクラブ方面で注目を浴びます。その勢いでリリースされたのが1stアルバムとなる本作『The Colored Section』(2002年)です。その内容の充実ぶりに翌年Motownから再リリースされています。

その後しばしのブランクを挟み、2007年に2ndアルバム『The Daily News』をリリースしています。

本作『The Colored Section』(2002年)は、Musiq SoulchildFrank McComb等に通じる正統派ネオソウルらしいアルバムです。

ソウル、ゴスペル、ブルース、ジャズといった黒人音楽の伝統を意識する一方で、同じアトランタを拠点とするKhari Simmonsあたりに通じるクロスオーヴァー感覚のサウンドや、I.G. CultureKaidi TathamBugz In The Attic2000Black等)を招き、西ロンドンを意識したダンス・サウンドを聴かせてくれる点も本作の魅力です。

メイン・プロデューサーはSteve 'The Scotsman' Harvey。彼の巧みな音創りがゴスペル仕込みのDonnieのヴォーカルの魅力を最大限引き出しています。

レコーディングにはBobby Watson(元Rufus & Chaka Khan)(b)、Al McKay(元EW&F)(g)、Hator Pereria(元Simply Red)(g)、Wayne Linsey(元Maze)(p、syn)Billy Preston(org)といった名うてのベテラン・ミュージシャンも参加しています。

アルバムを聴き終わった後に、Stevie Wonderの三部作を聴き終えた時のような余韻に浸れる感動的な1枚です。

時代に関係なく、長く愛聴できる、スケールが大きく、完成度も高いネオソウル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Welcome To The Colored Section」
土着的なリズムをバックに、魂のヴォーカルを聴かせるアルバムのプロローグ。
https://www.youtube.com/watch?v=5Osn43oWZgc

「Beautiful Me」
Mel 'Melodramatic' Johnsonプロデュース。ネオソウルらしいミディアムですが、一ひねりあるサウンドが興味深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=MNmuu3YsfqM

「Cloud 9」
Stevie Wonder調の本曲も人気の高い1曲なのでは?Donnieのソウル・フィーリングがよく伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=oNFx2cpihdM

「People Person」
Al McKayのファンキー・ギターが印象的な本曲もStevieからの影響を感じます。実に雰囲気があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SDWWMHII-tM

「Big Black Buck」
クラリネットやトロンボーンでノスタルジックなジャズ・サウンドを演出した1曲。リラックスした雰囲気がいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=zeYUxlZQHuw

「Wildlife」
小粋なヴォーカル・ワークが印象的なブルージー・ジャジー・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=5y30Jv4jI60

「Do You Know?」
Donnieの名を世に知らしめたジャンルの枠を超えたメロウ・ボッサ・ソウル。Hator PereriaのギターとLouis Van Taylor Jr.のフルートが先導するメロウなボッサ・サウンドにのって、Donnieが爽快ソウル・ヴォーカルで魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=mvu6LD6N-eA

「Turn Around」
Steve Harveyが生み出すサウンドとDonnieの素晴らしいヴォーカル・ワークが見事にハマった感動的な仕上がり。Stevie Wonderの三部作を聴いている時と同じような感動があります。
https://www.youtube.com/watch?v=AMoAxF77nvM

「You Got A Friend」
Carole Kingの名曲「You've Got a Friend」と混同しそうですがオリジナル曲です。Stevieの「My Cherie Amour」あたりと同じ雰囲気を感じるボッサ・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=JUrgCpqzMFg

「Heaven Sent」
さり気ないですが、ジワジワと感動で心が充ちてくる素敵なミディアム。Natalie Jacksonの女性バック・コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=hPRJCYSmru4

「Rocketship」
Justin Ellingtonプロデュース。浮遊感のあるメロウ・サウンドと温もりのあるDonnieのヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=7Y9aXsAUilw

「Masterplan」
I.G. Cultureプロデュース、Kaidi Tatham参加曲。西ロンドン色を前面に打ち出したフューチャー感覚の本曲はアルバムの中でも異色ですが、僕は支持します。何より、こういったサウンドも視野に入れているDonnieのセンスが嬉しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2cKdUQY33pU

「Our New National Anthem」
Justin Ellingtonプロデュース。小粋なソウル・フィーリングが心憎いですね。Donnieのヴォーカルの魅力を再確認できる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=FsLuLYKL-nc

「The Colored Section」
ラストは美しいバラードのタイトル曲で締め括ってくれます。Wayne Linseyの美しいピアノやBilly Prestonのハモンドをバックに、ゴスペル仕込みのヴォーカルで感動的に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=5Osn43oWZgc

『The Daily News』(2007年)
The Daily News
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2015年04月29日

Worl-A-Girl『Worl-A-Girl』

R&B/Hip-Hopテイストのキュートなガールズ・レゲエ☆Worl-A-Girl『Worl-A-Girl』
Worl-A-Girl
発表年:1994年
ez的ジャンル:R&B/Hip-Hopテイスト・ガールズ・レゲエ
気分は... :キュートなハイ・テンション

今回はR&B/Hip-Hopテイストのキュートなガールズ・レゲエWorl-A-Girl『Worl-A-Girl』(1994年)です。

今回は90年代R&Bグループからセレクトしようと思い、CD棚から10枚ほど候補を引っ張りだしたのですが、どれも今の気分にフィットせず、最後に落ち着いたのがR&B/Hip-Hop寄りのガールズ・レゲエでした。キュートなテンションの高さが今の気分にフィットしたのかも?

Worl-A-Girlは1991年にN.Y.で結成されたガールズ・レゲエ・グループ。
メンバーはCharmaineMiss LindaSabrinaSensiの4名。

グループはChaka Demus & Pliers「Murder She Wrote」のカヴァー「Murder He Wrote」等をシングル・リリースしていましたが、1993年にジャマイカのボブスレー・チームを題材とし、大ヒットとしたスポーツ・コメディ映画『Cool Runnings』のサントラに彼女らの「Jamaican Bobsledding Chant」が収録されたことがきっかけで注目を浴びます。その勢いで今回紹介するアルバム『Worl-A-Girl』(1994年)をリリースしています。

「Jamaican Bobsledding Chant」
https://www.youtube.com/watch?v=S9FblUHyRBg

その後も「No Woman No Cry」Bob Marley & The Wailersの名曲カヴァー)や「When Yu See Mi」といったシングルをリリースしています。

レゲエ・グループといってもR&BやHip-Hopの影響も大きく、しかもキュートなのでガールズR&B/Hip-Hopがお好きな人も楽しめる1枚だと思います。メインはラガHip-Hop調のダンスホール・チューンですが、「Six Street」(Louisa Markの名曲カヴァー)をはじめ数曲あるラヴァーズも魅力的です。

メイン・プロデューサーをAndy MarvelLloyd Campbellが務め、それ以外にPaul HentonPatrick LindsayMikey Bennettがプロデュースを手掛けています。

ダンスホール・レゲエが苦手な方でも、思わず聴き入ってしまうキュートで楽しい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「X-Amount」
キュートなダンスホール・チューンでアルバムは幕を開けます。ダンスホール・レゲエって男性のダミ声イメージが強いので、キュートなシンガー&DJに思わずキュンとしちゃいます。
https://www.youtube.com/watch?v=U3Yhu4-Lg1k

「No Gunshot (Put Down The Gun)」
シングルにもなったキャッチーなラガHip-Hopチューン。このグループの魅力が凝縮された1曲ですが、Hip-Hop好きの人が聴いても楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=NxVhnjHSGmY

「Ten Commandments」
R&B調のトラックにラガ・スタイルのヴォーカルを組み合わせています。このあたりも、このグループの色が出ています。

「You That I Want」
R&Bテイストの極上ラヴァーズ。今回本作を聴き直して、気に入ってしまった1曲。美メロR&Bと組み合わせてもハマると思います。

「Give It To Me」
Mary Jane Girls「All Night Long」を引用したキャッチーなダンスホール・レゲエです。

「Pain A Back」
キュートなラガ・スタイルの歌声にグッときます。Screechy Danの男性ヴォーカルも加わり、アクセントになっています。

「Back To School」
このグループのキュートな魅力とラガ・スタイルが見事にハマった1曲。「ABCの歌」「ドレミの歌」「ロンドン橋落ちた」のフレーズも飛び出し、さながらダンスホール版"みんなのうた"のような楽しさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=1qxstbHUCC8

「I Can't Wait」
「You That I Want」同様に素敵なラヴァーズ。途中にラガ・スタイルのパートもありますが違和感なくメロウな雰囲気を維持しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UqJ3ofCzQmA

「Six Street」
UKラヴァーズの歌姫Louisa Markが1978年にリリースしたラヴァーズ名曲「6 Sixth Street」をカヴァー。シングルにもなりました。ラヴァーズ好きの人にとっては、本作のハイライトかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=ww9J_lyQQRU

「Bubbling Sweet」
ラストはラガHip-Hop調のセクシー・チューンで締め括ってくれます。

Original Soundtrack『Cool Runnings』(1993年)
Cool Runnings: Music From The Motion Picture
posted by ez at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月28日

Vinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』

Toquinho & ViniciusにMarila Medalhaが加わったスペシャル・ユニット・ボッサ☆Vinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』
コモ・ディジア・オ・ポエタ・・・
発表年:1971年
ez的ジャンル:スペシャル・ユニット系ボッサ
気分は... :すでにGW気分???

今回はブラジルのボッサ・アルバムからVinicius De MoraesMarilia MedalhaToquinhoによるスペシャル・ユニットVinicius/Marila Medalha/Toquinho『Como Dizia O Poeta...』(1971年)です。

ボサノヴァのパイオニアの一人であるVinicius De Moraesと名ギタリストToquinhoのコンビは、Toquinho & Viniciusとして、数多くの作品をレコーディングしてきました。

その中にはMaria Creuzを迎えた『La Fusa』(1971年)、『O Grande Encontro De』(1979年)、Maria Bethaniaを迎えた『En La Fusa (Mar Del Plata)』(1971年)、Ornella Vanonを迎えた『La Voglia La Pazzia L'Incoscienza L'Allegria』(1976年)といった女性シンガーと共演したスペシャル・ユニット的なアルバムもあります。

Marilia Medalhaと共演した本作もそうした1枚であり、アコースティック・サウンドにオーケストレーションも加わった素敵なボッサ・アルバムに仕上がっています。美しいオーケストレーションをバックにエレガントに歌い上げる楽曲から、哀愁のサンバが心に染み入る曲、リズミックに躍動する曲など、あの手この手で楽しませてくれるのが嬉しい1枚です。

ジャケに笑顔で収まる3人の表情が、このアルバムの全てを物語っていると思います。

楽曲はすべて3人のオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Tarde Em Itapoan」
オススメその1。Toquinho/Vinicius De Moraes作。サウダージ気分たっぷりのオープニング。美しいオーケストレーションをバックに3人がそれぞれ雰囲気のあるヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CnT4-454jBc

「Como Dizia O Poeta」
オススメその2。Toquinho/Vinicius De Moraes作。僕の一番のお気に入り。当ブログでは以前にNu Brazのカヴァーを紹介済みです。哀愁モードのサンバが何とも心に染み入ります。
https://www.youtube.com/watch?v=qsPt_r4HZAI

「Tomara」
Vinicius De Moraes作。哀愁モードで疾走します。Toquinhoの小粋なギターにも惹かれますね。
https://www.youtube.com/watch?v=YzsykPk9imw

「Valsa Para O Ausente」
Marilia Medalha/Vinicius De Moraes作。オーケストレーションをバックにMariliaがしみじみ歌い上げる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=9YZYSZcGr4s

「Samba De Gesse」
Vinicius De Moraes作。エレガントな雰囲気で寛げるボッサ・チューン。素敵なアレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=KijIv6J0bqo

「A Tonga Da Mironga Do Kabulete」
Toquinho/Vinicius De Moraes作。ToquinhoとViniciusのユニゾン・ヴォーカルにMonsueto Menezesのユニークなヴォーカルが加わるジャズ・サンバ。
https://www.youtube.com/watch?v=eO_98vDx1q0

「A Bencaa, Bahia」
オススメその3。Toquinho/Vinicius De Moraes作。アルバムの中でも最もリズミックな本曲はクラブ方面でも人気があるのでは?バイーアの風に乗って一気に駆け抜けます。

「Mais Um Adeus」
オススメその4。Toquinho/Vinicius De Moraes作。当ブログではTania Mariaのカヴァーも紹介済みです。Toquinhoのギターと共に疾走するボッサ・グルーヴ。エレガントなオーケストレーションも盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MUKGuBRB9qE

「A Vez Do Dombe」
Toquinho/Vinicius De Moraes作。2分に満たない曲ながら、華やかなサンバのリズムとオーケストレーションが良くマッチした魅惑の1曲に仕上がっています。

「O Grande Apelo」
Marilia Medalha/Vinicius De Moraes作。Mariliaのヴォーカルを憂いを帯びたヴォーカルにグッとくる1曲。

「Samba Da Rosa」
オススメその5。Toquinho/Vinicius De Moraes作。Toquinhoのギターとサンバのリズムが織り成すサウンドと、Toquinho、Viniciusによる素敵なヴォーカル・ワークが見事に噛み合った至極の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=KijIv6J0bqo

「Melancia E Coco Verde」
Vinicius De Moraes作。ラストはダーク&ミステリアスな雰囲気で締め括ってくれます。緩急のメリハリがいいですね。

Toquinho & Viniciusの他作品もチェックを!

Toquinho & Vinicius『Toquinho E Vinicius』(1971年)
トッキーニョ&ヴィニシウス BOM1125

Vinicius De Moraes Avec Maria Creuza Et Toquinho『La Fusa』(1971年)
La Fusa con Maria Creuza y Toquinho(紙ジャケット仕様)

Vinicius + Maria Bethania + Toquinho『En La Fusa (Mar Del Plata)』(1971年)
Vinicius Bethania & Toquinho Em Buenos

Toquinho & Vinicius『Sao Demais Os Perigos Desta Vida... 』(1972年)
サン・ジマイス・オス・ペリーゴス・デスタ・ヴィーダ BOM1126

Toquinho & Vinicius『Per Vivere Un Gran』(1974年)
Per Vivere Un Gran

Toquinho & Vinicius『Vinicius & Toquinho』(1974年)
Vinicius & Toquinho

Toquinho & Vinicius『O Poeta E O Violao』(1975年)
O Poeta E O Violao

Ornella Vanon - Vinicius De Moraes - Toquinho『La Voglia La Pazzia L'Incoscienza L'Allegria』(1976年)
La Voglia La Pazzia

Tom & Vinicius & Toquinho & Miucha『Ao Vivo No Canecao』(1977年)
With Vinicius Toquinho & Miucha

Maria Creuza/Vinicius De Moraes/Toquinho『O Grande Encontro De』(1979年)
O Grande Encontro De

Toquinho & Vinicius『10 Anos de Toquinho e Vinicius』(1979年)
10 Anos W/Toquinho
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2015年04月27日

Rhythm Cafe『Rhythm Cafe』

シアトルの男女デュオによるアコースティック・メロウ/AOR☆Rhythm Cafe『Rhythm Cafe』
リズム・カフェ
発表年:1984年
ez的ジャンル:アコースティック・メロウ/AOR系男女デュオ
気分は... :アコースティックな微風・・・

今回はシアトルの男女ユニットRhythm Cafeのアルバム『Rhythm Cafe』(1984年)です。

Rhythm CafeBob MarcureDeirdre Lordによるシアトルの男女デュオ。彼らの唯一のアルバムが本作『Rhythm Cafe』(1984年)です。

優しいアコースティック・ギターの音色と澄み切った男女ヴォーカルが織り成すアコースティック・メロウ作品です。

70年代SSW、AOR、ネオアコのエッセンスが1枚に詰まっているのが魅力ですね。また、楽曲の良さ、二人の息の合ったハーモニーにも惹かれます。

レコーディングにはBob Marcure(vo、g、key、syn)、Deirdre Lord(vo)以外に、Larry Mason(ds、per)、Doug Hamilton(sax)、Dave Raynor(g、b)、Andy Pederson(b)、John Matthews(per)が参加しています。

個人的には「Valley Island」「Sunshine Lady」「I Want You」「The Captain And Me」あたりがオススメです。

楽曲はすべて彼らのオリジナルです。

シアトルから届いたアコースティックな微風が心を浄化してくれます。

全曲紹介しときやす。

「Valley Island」
僕の一番のお気に入り。爽快な歌声と素敵なギターの音色にグッとくるアコースティック・メロウ。シンプルな中にも洗練を感じます。

「She Don't Know」
Deirdreの柔らかいアコギの響きとDeirdreの透き通った歌声が心を浄化してくれます。

「Lonely Driver」
哀愁モードで疾走するフォーキー・チューン。小粋なギター・アンサンブルがいいですね。

「Lost Child (Kim's Song)」
素朴なフォーキー感が印象的です。息の合ったハーモニーがいいですね。

「I Want You」
エレクトリック・ギターも入ったAOR調のミディアム。都会的な哀愁モードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=FUR6iwuqHvs

「Daddy's Song」
美しいアコギの音色をバックに、優しいDeirdreの歌声が包み込んでくれます。

「The Captain And Me」
Bob Marcureのソングライターとしてのセンスを感じる1曲。70年代SSW好きの人は気に入るのでは?Doug Hamiltonのサックスが盛り上げてくれます。

「Ballad Of Bristol Bay」
美しいアルペジオと優しい歌声が織り成す音世界に惹き込まれます。

「Give My Heart A Thrill」
都会的なフォーキー・チューン。適度な疾走感と凛としたDeirdreのヴォーカルがいいですね。

「Sunshine Lady」
ネオアコ好きの人が気に入りそうな1曲。個人的には「Valley Island」に次ぐお気に入り。Doug Hamiltonのサックスも効いています。

「Michele Renee」
CDボーナス・トラック。70年代SSW調のフォーキー・チューンです。

この記事を書いていたら、久々にネオアコが聴きたくなってきました。
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2015年04月26日

The Mighty Mocambos『Showdown』

Afrika Bambaataa参加!ドイツの現行ファンク・バンドの強力新作☆The Mighty Mocambos『Showdown』
ショウダウン
発表年:2015年
ez的ジャンル:ドイツ産現行ファンク
気分は... :独自のファンク色がたまらない・・・

今回は新作からドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty Mocambosの強力新作『Showdown』です。

The Mighty Mocambosはドイツ、ハンブルグで結成されたファンク・グループ。

UKマンチェスター出身の女性R&BシンガーGizelle Smithとのコラボが注目され、2009年にはアルバムGizelle Smith & The Mighty Mocambos『This Is Gizelle Smith & The Mighty Mocambos』(2009年)をリリースしています。

2011年に単独名義でリリースしたアルバム『The Future Is Here』では、Afrika BambaataaCharlie FunkThe Rock Steady Crewのオリジナル・メンバーAfrica Islam)といったHip-Hopレジェンドが参加し、話題となりました。

また、彼らはカリビアン・ファンク・バンドBacao Rhythm & Steel Band名義でも活動し、50 Centのカヴァー「Pimp」J Dilla「Rico Suave Bossa Nova」のファンク・カヴァー「Bacao Suave」といったHip-Hop作品のカヴァー・シングルが注目を浴びました。

約2年ぶりの新作となる『Showdown』にクレジットされているメンバーは、Sascha Weise(ds)、Victor Kohn(b)、 Sebastian Nagel(g)、Bjorn Wagner(g)、Bernhard Hummer(bs、as)、Sebastian Drescher(tp、flh)、Philip Puschel(tp、flh)、Ben Greenslade-Stanton(tb)、Pascal Dreckmann(per)、Hank Dettweiler(key)の10名。

それ以外にゲストとして、Peter ThomasAfrika BambaataaCharlie FunkHektekDeejay SnoopDonald D(元The B-Boys)、DeRobertNichola RichardsShawn LeeGuillaume MetenierThomas Burhornの名がクレジットされています。

アルバムのハイライトは何といっても、先行シングルとなった「It's The Music」「Hot Stuff」The Rolling Stonesのカヴァー)の2曲ですね。共にAfrika BambaataaCharlie Funkらがフィーチャーされています。

アルバム全体としては、ディープ・ファンク・バンドな側面と、アフリカ、カリブ/中南米のエッセンスを取り入れる一方で、Hip-Hopレジェンドを巻き込んだハイブリッドな側面が織り交ざった彼ら独自のファンクを構築しているのがいいですね。

ドイツ産に限らず、現行ファンク・バンド作品の中でもかなり出色の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Road To Earth」
ドイツ映画音楽の巨匠Peter Thomasをフィーチャー。彼のピアノ&オーケストレーションを加えた映画テーマ曲風のファンク・チューンでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=FwT_mQ-9of0

「It's The Music」
Afrika Bambaataa、Charlie Funk、Hektek、Deejay Snoopをフィーチャー。アルバムからの先行シングルとして話題になった本作のキラー・チューン。2Pac feat. Dr. Dre & Roger Troutman「California Love」のサンプリングも散りばめたキャッチーなファンク・グルーヴがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=f9-2i8ibxEI

「In The Dark」
女性シンガーNichola Richardsをフィーチャー。雰囲気のあるNichola Richardsのソウルフル・ヴォーカルとアーシー&パーカッシヴなファンク・グルーヴの組み合わせが実にいい感じです。

「The Spell Of Ra-Orkon」
Guillaume Metenierのオルガンも加わったインスト・ファンク。グルーヴィー・オルガンと見事なホーン・アンサンブルが印象的なアフロ・ファンク調の仕上がり。

「Political Power」
Afrika Bambaataa、Charlie Funk、Donald Dをフィーチャー。パワフルかつメッセージ性を感じる強力ファンク!煽動的なヴォーカル&ラップとそれを後押しする重量ファンク・サウンドのシナジーを感じます。

「Drifting Stars」
哀愁ブラスが印象的なインスト・スロウ・ファンク。何処となくコロンビア在住時代のQuanticに通じるものを感じます。

「Not Get Caught」
US男性ソウル・シンガーDeRobertをフィーチャー。サザン・ソウルなDeRobertのヴォーカルは、Mighty Mocambosのファンク・サウンドとの相性抜群です。

「Locked And Loaded」
格好良いブレイクにグッとくるインスト・ファンク。ファンク・グルーヴでひたすら疾走する感じがいいですね。

「Catfight」
Shawn Lee参加曲。彼はポリネシアン・ギター、マーキソフォン、ツィターと風変りな楽器を奏でています。鬼才Shawn Leeとの共演は興味深いですね。緩急使い分けたミステリアスなインスト・ファンクです。

「Hot Stuff」
Afrika Bambaataa、Charlie Funk、Deejay Snoopをフィーチャー。アルバムからの先行シングル。「It's The Music」と並ぶ本作のキラー・チューンは、The Rolling Stonesのファンク・カヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Black And Blue』(1976年)に収録されています。Stonesのオリジナル自体が大好きなので、このトーク・ボックス入りカヴァーを聴いた時には歓喜してしまいました。

「The Showdown」
ラストは哀愁インスト・ファンクのタイトル曲で締め括ってくれます。ディープ・ファンクな側面と彼らの音楽性の幅の広さが上手く調和したファンク・サウンドは彼ら独自のものですね。
https://www.youtube.com/watch?v=FFHiPNa0gHc

The Mighty Mocambosの他作品もチェックを!

Gizelle Smith & The Mighty Mocambos『This Is Gizelle Smith & The Mighty Mocambos』(2009年)
This Is Gizelle Smith & the Mighty Mocambos

『The Future Is Here』(2011年)
THE FUTURE IS HERE
posted by ez at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする