2015年04月25日

Stephanie Mills『What Cha Gonna Do With My Lovin'』

James Mtume/Reggie Lucasとのタッグ第1弾!☆Stephanie Mills『What Cha Gonna Do With My Lovin'』
ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・ウィズ・ラヴィン
発表年:1979年
ez的ジャンル:ブロードウェイ仕込み女性R&B
気分は... :魅惑のハイトーン・ヴォーカル・・・

今回は女性R&BシンガーStephanie Millsが1979年にリリースした3rdアルバム『What Cha Gonna Do With My Lovin'』です。

N.Y.クイーンズ出身でブロードウェイ・ミュージカルでも活躍した女性R&BシンガーStephanie Millsの紹介は、『Sweet Sensation』(1980年)に続き2回目となります。

ブロードウェイ・ミュージカル『The Wiz』にドロシー役で出演し、トニー賞を受賞したStephanieは、20th Century-Foxとの契約に成功します。そして、James Mtume/Reggie Lucasのプロデュースの下、『What Cha' Gonna Do with My Lovin'』(1979年)、『Sweet Sensation』(1980年)、『Stephanie』(1981年)という3枚のアルバムをリリースし、音楽面でも成功を収めました。

その第1弾となるアルバムが本作『What Cha' Gonna Do with My Lovin'』(1979年)です。Stephanie Millsのキュートなハイトーン・ヴォーカルとMtume/Lucasによる巧みなサウンド・プロダクションが見事に噛み合った1枚に仕上がっています。

James Mtume(per)、Reggie Lucas(g)以外にもTawatha Agee(back vo)、Hubert Eaves III(key)、Howard King(ds)、Basil Fearington(b)、Edward Moore(g)というMtumeメンバーが勢揃いし、レコーディングに参加しています。

それ以外にJoe Caro(g)、Brenda White(back vo)、Gwen Gutherie(back vo)、Lani Groves(back vo)等がレコーディングに参加しています。

シングル・ヒットした「What Cha Gonna Do with My Lovin'」、ガラージ・クラシック「Put Your Body in It」といったダンス・チューンがハイライトですが、個人的には「Deeper Inside Your Love」「Starlight」といったメロウ・チューンもオススメです。

「Feel the Fire」「Put Your Body in It」以外はJames Mtume/Reggie Lucasの作品です。

Stephanie Millsのキュートなハイトーン・ヴォーカルに思わず、胸がキュンとしてしまう素敵な1枚です。

全曲紹介しときやす。

「What Cha Gonna Do with My Lovin'」
タイトル曲はシングルとして全米チャート第22位、同R&Bチャート第8位のヒットとなりました。ここから女性R&Bシンガーの成功は始まります。さすがはMtume/Lucasコンビと思わせるアーバン・ダンサーですな。週末に聴きたいダンス・クラシックです。
https://www.youtube.com/watch?v=Vj6uIiWj4m8

Inner Cityがカヴァーしていましたね。また、 Lost Boyz「Get Up」、Sleepy Wonder「Rookie」、Pudgee「Money Don't Make Your World Stop」、Kool G Rap feat. Miss Jones「Can't Stop the Shine」、DMX feat. Stephanie Mills「When I'm Nothing」等のサンプリング・ソースとしても人気です。
Inner City「Whatcha Gonna Do With My Lovin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=d7qdinx_kPM
Sleepy Wonder「Rookie」
 https://www.youtube.com/watch?v=Os9iONLYmZw
Pudgee「Money Don't Make Your World Stop」
 https://www.youtube.com/watch?v=0Fl4plmtqJ8
Kool G Rap feat. Miss Jones「Can't Stop the Shine」
 https://www.youtube.com/watch?v=KazRBAfSqqo
DMX feat. Stephanie Mills「When I'm Nothing」
 https://www.youtube.com/watch?v=qEV39ZGZZDs

「You Can Get Over」
アルバムからの3rdシングル。個人的にはシンセが少し目立ちすぎるイントロがビミョーですが、キャッチーなダンス・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=O-SRFl6WvBM

「Deeper Inside Your Love」
メロウ・サウンドとStephanieの爽快ヴォーカルが心地好い1曲。ダンス・チューンもいいですが、Stephanieの魅力を堪能するのであれば、こういったメロウ・チューンもいいのでは?Miguel Migs「Satisfied (Original Discotek)」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1tD2ri7BbPk

「Feel the Fire」
Peabo Bryson作。Peabo Brysonのオリジナルは『Reaching For The Sky』(1977年)に収録されています。ロマンティックなラブ・バラードを透明感のあるヴォーカルで歌い上げます。彼女の歌唱力の確かさを再認識できます。
https://www.youtube.com/watch?v=iLfHWg9n2co

「Put Your Body in It」
Edward Moore/Howard King作。アルバムからの2ndシングル。Larry Levanもプレイしたガラージ・クラシックとしても人気のダンス・チューンです。少し妖しげな雰囲気がパラダイス・ガラージ向けですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=MbbjBiywa3I

The Chicago Connection「Dancin' (Mark Grant Remix)」、Will Smith「Gettin' Jiggy Wit It (DJ Scratch Remix) 」、KRS-One feat. Mad Lion & Shaggy「Ey-Yo (The Reggae Virus)」等のサンプリング・ソースとなっています。
Will Smith「Gettin' Jiggy Wit It (DJ Scratch Remix) 」
 https://www.youtube.com/watch?v=0AcmxyWpatA

「Starlight」
Stephanieのキュートな歌声にマッチした僕好みのメロウ・チューン。Mtume/Lucasコンビはダンス・チューンのみならず、こうしたメロウ・バラードの作りも実に巧いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YjW_XWCRb38

Nas「Black Girl Lost」、Jean Grae「My Crew」のサンプリング・ソースとなっています。
Nas「Black Girl Lost」
 https://www.youtube.com/watch?v=WiWNjlhHjeg

「You and I」
Joe Caroのアコースティック・ギターが印象的なオーセンティック・バラード。こうした丁寧な歌いぶりは、さすがブロードウェイ・ミュージカル仕込みという気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=LPCxt3ud_Jg

Young Zee「Problems」、Da Dysfunkshunal Familee「Set It Off」等のサンプリング・ソースとなっています。
Young Zee「Problems」
 https://www.youtube.com/watch?v=QRYfwpyJdzM
Da Dysfunkshunal Familee「Set It Off」
 https://www.youtube.com/watch?v=uDr8-WR-UBM

「Don't Stop Dancin'」
ラストはキャッチーな華やかなダンス・チューンでディスコチックに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=s082qlstM1g

Stephanie Millsの他作品もチェックを!

『For the First Time』(1975年)
Stephanie Mills/For The First Time

『Sweet Sensation』(1980年)
スウィート・センセーション

『Stephanie』(1981年)
ステファニー

『Tantilizingly Hot』(1982年)
Tantilizingly Hot

『Merciless』(1983年)
Merciless ~ Expanded Edition + Bonus Tracks [from UK]

『I've Got the Cure』(1984年)
I've Got The Cure ~ Expanded Edition [from UK]

『Stephanie Mills』(1985年)
Stephanie Mills

『If I Were Your Woman』(1987年)
If I Were Your Woman

『Home』(1989年)
Home

『Something Real』(1992年)
Something Real

『Personal Inspirations』(1994年)
Personal Inspiration

また、この時期のJames Mtume/Reggie Lucasプロデュース作品をまとめてチェックするのも楽しいのでは?

Phyllis Hyman『You Know How To Love Me』(1979年)
You Know How to Love Me

Rena Scott『Come On Inside』(1979年)
COME ON INSIDE

Gary Bartz『Bartz』(1980年)
BARTZ

The Spinners『Can't Shake This Feelin'』(1981年)
Can’t Shake This Feelin’

Sadane『One Way Love Affair』(1981年)
ワン・ウェイ・ラヴ・アフェア

Marc Sadane『Exciting』(1982年)
エキサイティング
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2015年04月24日

Fabio Nobile『Always Love』

Paolo Scottiプロデュースのイタリアン・クラブジャズ☆Fabio Nobile『Always Love』
Always Love
発表年:2008年
ez的ジャンル:イタリアン・クラブジャズ
気分は... :小休止・・・

今回はイタリアン・クラブジャズ作品からFabio Nobile『Always Love』(2008年)です。

Fabio Nobileは1977年イタリア、チェゼナーティコ生まれのドラマー。

2004年にFrance Gallをカヴァーしたシングル「Zozoi」Paolo Scottiが主宰するDeja Vu Recordsからリリースし、注目を集めます。その後、2007年に「Always Love」「Day What A Day」「Didn't You Know」という3枚のシングルをリリースした後、満を持してリリースしたアルバムが本作『Always Love』(2008年)です。

現状では『Always Love』がFabio Nobile名義の唯一のアルバムですが、本作以降もThe Jazz PhilosophyKelly Joyce & The Four CrackersJazz a La Mode Trioといったユニットで作品をリリースしています。また、Mario Biondiと共演していた時期もありました。

Kelly Joyce & The Four Crackers「Wake Up」(2012年)
 https://www.youtube.com/watch?v=kSYC3jvL9sI

そんなFabio Nobileの魅力がコンパクトに詰まったアルバムが『Always Love』(2008年)です。

前述のシングル4枚が全て収録されており、殆どの曲でヴォーカリストがフィーチャーされているので、実にキャッチーで聴きやすいクラブジャズ作品です。しかも、Sunaga T ExperienceGerardo Frisinaのリミックスが追加収録されているという嬉しいオマケ付!

目新しさはありませんが、ボッサ・ビート系クラブジャズの美味しいところをヴォーカル曲としてキャッチーにまとめているところに、Fabio Nobileのセンスを感じます。

アルバムにはRossella KeyLehan JinTanya MichelleAna FloraAgata LeanzaLorraine Bowen 等の多彩な女性ヴォーカリストがフィーチャーされています。また、idea6Guido Pistocchi(tp)、Jazzlife SextetStefano Serafini(flh、tp)とMassimiliano Rocchetta(p)等も参加しています。

Fabio Nobile自身もドラム、パーカッション、ピアノ、ベース、ギター、ヴォーカルとマルチプレイヤーぶりを発揮しています。

プロデュースはPaolo Scotti

クラブジャズやラウンジ系のコンピがお好きな人向けのボッサ・ビート満載の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「San Diego」
Rossella Keyをフィーチャー。ボッサ・ビートで疾走するイタリアン・クラブジャズらしい仕上り。Stefano SerafiniとMassimiliano RocchettaというJazzlife Sextetの2人のプレイも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=-2kzc59ZZr0

「Always Love」
Lehan Jinをフィーチャー。タイトル曲は実に洗練されたバカンスモードの仕上がり。ボッサ・ビートにストリングスも加わり、Lehan Jinのヴォーカルを華やかに盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QOOIScNIo1I

「Didn't You Know」
Tanya Michelleをフィーチャー。パンチの効いたヴォーカル&コーラスと鮮やかなホーン・サウンドが印象的です。ガラージのエッセンスもあるクラブジャズという感じですね。Fabioがブレイクをキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XvdEwNoVMRI

「Back With You」
Lehan Jinをフィーチャー。「Always Love」と同タイプのバカンスモードの仕上がり。華やかな雰囲気のボッサ・ビートが実にキャッチーです。Francesco Montisanaのサックス・ソロも盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=Hkeb-AXEZsc

「O Samba」
Ana Floraをフィーチャー。Joe Pistoのギターが先導するメロウ・ボッサ。Seba Ragusaのムーディーなサックス・ソロもいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=gn26b1KYAyk

「D'improvviso」
2007年に逝去したベネズエラ出身のコンポーザーAldemaro Romeroの作品をカヴァー。当ブログではRosalia De Souzaのカヴァーも紹介済みです。ラウンジ感覚のラテン・グルーヴが実に心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aZPNUPTzmm0

「To Do Mi Amor」
前曲からの流れで、Aldemaro RomeroへのトリビュートとしてFabioが書いた曲のようです。Fabio自身がヴォーカルをとる雰囲気のあるメロウ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=1gWkuzdE2Ww

「Day What A Day」
Agata Leanzaをフィーチャー。ハードバップなイントロから本編はボッサ・ビートへ、華やかなAgata Leanzaのヴォーカル・パートとハードバップなソロ・パートの織り交ぜ具合が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=9rGBoAYShks

「Zozoi」
Nelson Angelo/Robert Gall作。France Gallの1970年のシングル曲をカヴァー。Lorraine BowenのヴォーカルとGuido Pistocchiのトランペットをフィーチャーしています。アフロ・ブラジリアンな疾走感がサイコーです。見事なホーン・アンサンブルがLorraine Bowenのキュートなヴォーカルを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=BdxzxAG7UrE

「Fly To The Moon」
Angela Cortiをフィーチャー。タイトルの通り、ムーディーなボッサ・グルーヴです。Marco Tamburiniのトランペット・ソロもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rJRSWAx68bs

「Love Is Gone (Adagio G Min)」
ラストはオーケストレーションを配した荘厳な雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rsAIV4JlkWg

「Always Love (Sunaga T Experience Remix)」
「Always Love」のSunaga T Experienceによるリミックス。夜ジャズ・モードの仕上がり!悪いわけないでしょ!

「Didn't You Know (Gerardo Frisina Remix)」
「Didn't You Know」のGerardo Frisinaによるリミックス。Gerardo Frisinaらしさが出たダンサブルなリミックスもサイコー!

本作と同じ2008年にLorraine Bowenをフィーチャーしたシングル「Rhythm On My Mind」もリリースしています。コチラもなかなかいい出来栄えです。

Fabio Nobile「Rhythm On My Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=hs-jQTOLz3w

Jazz a La Mode Trio『Less Is More』(2013年)
Less Is More
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2015年04月22日

Tommy Boyce & Bobby Hart『I Wonder What She's Doing Tonite?』

The Monkeesのソングライターとしても知られるデュオの2ndアルバム☆Tommy Boyce & Bobby Hart『I Wonder What She's Doing Tonite?』
自由になりたい
発表年:1968年
ez的ジャンル:名ソングライター系デュオ
気分は... :脳内会議・・・

今回はThe Monkees作品のソングライティングでも知られるコンビTommy Boyce & Bobby Hart『I Wonder What She's Doing Tonite?』(1968年)です。

Tommy Boyce & Bobby HartTommy Boyce(1939-94年)とBobby Hart(1939年-)によるデュオ。

彼らを有名にしたのは、60年代の人気グループThe Monkeesへのソングライティングです。「(Theme from) The Monkees(モンキーズのテーマ)」「Last Train to Clarksville(恋の最終列車)」「I Wanna Be Free(自由になりたい)」「Valleri(すてきなヴァレリ」といった楽曲はBoyce & Hartのペンによるものです。

また、彼ら自身もBoyce & Hart名義で『Test Patterns』(1967年)、『I Wonder What She's Doing Tonite?』(1968年)、『It's All Happening on the Inside』(1969年)という3枚のアルバムをリリースしています。

さらには70年代半ばにThe MonkeesのメンバーであったMicky DolenzDavy Jonesと組み、Dolenz, Jones, Boyce & Hart名義でアルバムもリリースしています。

今日紹介する『I Wonder What She's Doing Tonite?』(1968年)はBoyce & Hartとしての2ndアルバムであり、彼らの最大のヒット曲「I Wonder What She's Doing Tonite?」が収録されています。

また、The Monkeesに提供した「Teardrop City」「I Wanna Be Free」のセルフ・ヴァージョン有り、The Rolling Stones風の楽曲有り、The Beatles風の楽曲有りと、いいとこ取りが本作の魅力でもあります。

個人的には思っていた以上に、サイケ、ロック、R&Bしている曲があり、60年代後半の空気を上手く切り取った感じが気に入っています。

その意味ではThe Monkeesのソングライティング・チーム以上の魅力を持った1枚だと思います。

「Two For The Price Of One」以外は彼らのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「I Wonder What She's Doing Tonite?」
前述のように1967年にシングル・リリースされ、全米チャート第8位となった彼らの最大のヒット曲。アコースティックな味わいとロッキンなフィーリング兼ね備えたキャッチーな名曲です。この当時の彼らの勢いを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=f4YPkJUx7DA

「Pretty Flower」
この時代らしいサイケ・テイストのポップ・ソング。The Rolling Stones「She's A Rainbow」に通じる雰囲気を持った曲です
https://www.youtube.com/watch?v=ND5tAhY_kmU

「Teardrop City」
The Monkeesヴァージョンでもお馴染みの曲。しかしながら雰囲気はThe Monkeesというより、The Rolling Stones風の曲調ですね。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。

「Love Every Day」
前曲からのシタール&タブラによるサイケなつなぎがあります。本編は青春の香りのするアコースティックなソフト・ロック調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=FSyZ-irC1v0

「Two For The Price Of One」
Jimmy Mundy/Johnny Guitar Watson/Larry Williams作。本作唯一のカヴァーはLarry Williams & Johnny Watson。オルガンの効いたR&B調の仕上がりは、モッズ/スウィンギング・ロンドン好きの人が気に入りそうな雰囲気ですね。

「Goodbye Baby (I Don't Want To See You Cry)」
シングル曲。『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の影響を感じる仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=1OJiWXBeObc

「I'm Digging You Digging Me」
この曲も『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』でPaulが歌っていそうな雰囲気ですね。

「Leaving Again」
切ないバラード。他の曲と比べると少し退屈かな・・・

「The Countess」
彼らが優秀なソングライティング・チームであることを再認識できるキャッチーな仕上がり。

「Population」
ガレージ・ロック風ですが、カントリー的な部分もあって面白い仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=3YphmSPb_dY

「I Wanna Be Free」
The Monkeesに提供した名曲「自由になりたい」のセルフ・カヴァー。ビューティフルなメロディを高らかなに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=iy-EXvFTjnI

僕の保有するCDには上記以外に「Love Every Day (Mono Single Version)」「The Ambushers」「Goodbye Baby (I Don't Want To See You Cry) (Mono Single Version)」「Where Angels Go, Trouble Follows」「I Wanna Be Free (Mono Single Version)」の5曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

『Test Patterns』(1967年)
テスト・パターンズ(紙ジャケット仕様)

『It's All Happening on the Inside』(1969年)
イッツ・オール・ハプニング・オン・ジ・インサイド(紙ジャケット仕様)
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2015年04月21日

Slave『The Concept』

スペイシー・ディスコ・ファンク「Stellar Fungk」収録☆Slave『The Concept』
ザ・コンセプト
発表年:1978年
ez的ジャンル:オハイオ・ファンク
気分は... :そつがないですな・・・

オハイオ出身のファンク・グループSlaveの3rdアルバム『The Concept』(1978年)です。

ダンス・クラシック「Just A Touch of Love」等で知られるファンク・バンドSlaveに関して、当ブログでこれまで紹介したのは以下の3枚。

 『Slave』(1977年)
 『Just A Touch of Love』(1979年)
 『Stone Jam』(1980年)

今日紹介する3rdアルバム『The Concept』(1978年)は、これまで紹介したSlave作品と比較すると知名度が低い作品かもしれませんが、ヴォコーダー入りのスペイシー・ディスコ・ファンク「Stellar Fungk」をはじめ、聴き応え十分のファンク・アルバムに仕上がっています。

本作におけるメンバーは、Steve Washington(tp、per、vo)、Mark Adams(b、per、vo)、Mark "Drac" Hicks(g、vo)、Carter Bradley(key)、Tim Dozier(ds、per)、Steve Arrington(vo、ds)、Danny Webster(g、vo)、Tom Lockett(ts、as)、Floyd Miller(horns、vo、per)、Orion Wilhoite(ts、as)、Starlena Young(vo)です。Steve Washingtonがプロデュースも手掛けています。

ラテン・パーカッションやロッキン・ギターでアクセントをつけている演奏が目立ちます。また、Mark Adamsのファンキー・ベースを随所で堪能できるのもいいですね。また、紅一点Starlena Youngの女性ヴォーカルも効いています。

近々、再発CDがリリースされるようなので、このタイミングで押さえておきたい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Stellar Fungk」
スペイシー感覚のヴォコーダー・ディスコ・ファンク。ヴォコーダー大好きの僕好みのオープニングです。スペイシーな効果音が飛び交う中、ラテン・パーカッシンやロッキン・ギターも織り交ぜた、てんこ盛り感がいいですね
https://www.youtube.com/watch?v=cFtlqyq34oo

「The Way You Love Is Heaven」
紅一点Starlena Youngのヴォーカルにグッとくるメロウ・ファンク。Mark Adamsのベースもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XgavlbUF4Hc

「Thank You Lord」
約1分半のラテン・パーカッション・ブレイク。ラテン・パーカッション好きの僕には魅力的です。
https://www.youtube.com/watch?v=jvsasljKPoQ

「Drac Is Back」
本作らしい格好良いホーン・アンサンブルとロッキン・ギターが印象的なディスコ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=0pONkQTzjDc

「We've Got Your Party」
大所帯ファンク・グループらしい一体感を感じるファンク・チューン。ここでも気の利いたホーン・アンサンブルがキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=jWlq_yWha90

「Just Freak」
セクシーなファンキー感にグッとくるディスコ・ファンク。Mark Adamsのファンキー・ベースが効いています。中盤はロッキンなギター・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y0VJO4MwHKY

「Coming Soon」
メロウ&ハードのメリハリが絶妙なミディアム。Starlena Youngの女性コーラスが華やかなでいいですね。Snoop Dogg & Nate Dogg feat. Master P, Butch Cassidy & Tha Eastsidaz「Lay Low」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=kTrJuCXy8as

Slaveの他作品もチェックを!

『Slave』(1977年)
Slave

『Just A Touch of Love』(1979年)
JUST A TOUCH OF LOVE

『Stone Jam』(1980年)
Stone Jam

『Show Time/Visions of Life』(1981/1982年) ※2in1CD
Show Time / Visions of Life
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2015年04月19日

Joao Sabia『Nossa Copacabana』

アーバンかつレイドバックしたブラジリアン・メロウ☆Joao Sabia『Nossa Copacabana』
ノッサ・コパカバーナ
発表年:2015年
ez的ジャンル:ブラジリアン・アーバン・メロウ
気分は... :解き放て!

今回はブラジル音楽の新作からJoao Sabia『Nossa Copacabana』です。

Joao Sabia(本名:Joao Luiz de Oliveira Cunha)は1981年リオ、コパカバーナ生まれの男性シンガー・ソングライター。

これまで『Pisando de Leve』(2006年)、『My Black My Nega』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。

元々はサンバ・ソウル期待の男性SSWという人みたいですが、本作は彼のメロディアス面が発揮されたアルバムに仕上がっています。ブラジル音楽の伝統を受け継ぐレイドバック感覚とアーバン・メロウなコンテンポラリー感覚の見事な融合が魅力のアルバムです。

声質が似ているせいか、Celso Fonsecaに通じるものを感じます。特に、Celso Fonseca『No Meu Filme』(2012年)がお好きな人は、本作がフィットするはずです。

楽曲はすべてJoao Sabiaのオリジナルであり、殆どが兄Guiga Sabiaとの共作です。

とりあえずは「Meu IeIeIe」「Nossa Copacabana」「Carne de Sol」あたりを聴いて、本作の魅力をご確認下さい。

夏に向けてブラジル音楽をお探しの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Nossa Copacabana」
オススメその1。タイトル曲は都会的センスのメロウ・ボッサ。Joaoのソフトなヴォーカルとアーバンなボッサ・サウンドは週末モードにピッタリです。
https://www.youtube.com/watch?v=LhN0eiolgpQ

「Manera」
Wilson Simoninha(Wilson Simonalの息子)がゲスト参加。小粋なサンバ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RYRONjknweU

「O Solange」
オススメその2。メロディアスかつ開放的な雰囲気が魅力の1曲。小気味良いボッサ・ビートとホーン・サウンドで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=M7YGYXQYPI0

「Dona Diva e Seu Odilon」
オススメその3。Joaoの祖父母に捧げられた曲のようです。ノスタルジック感とアーバン感覚が絶妙にバランスしているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5cxdMbuyXxo

「Meu IeIeIe」
オススメその4。僕の一番のお気に入り。Celso Fonsecaに通じるアーバン・メロウ感が魅力です。AOR好きの人も気に入るはず!しばらく僕のヘビロテになるであろう1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=iRhDKFYgx3s

「Dona Mocinha」
オススメその5。アフロ・ブラジリアン・リズムが心地好く響きます。聴いていると、リズムに呼応するような気持ちが開放的になります。
https://www.youtube.com/watch?v=mB-xCRyubwc

「Carne de Sol」
オススメその6。僕好みのアーバンなメロウ・ボッサ。歌詞には、フラメンゴ対ペニャニョールというブラジルとウルグアイを代表するサッカー強豪クラブ同士の試合も登場します。
https://www.youtube.com/watch?v=6Q8kyvL8gxE

「Biriba」
中原 仁氏のライナーノーツに書かれているように、Jorge Benからの影響を感じる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=ln5pSNPyDoY

「Brigada Com Deus」
アーバン・サウンドにアフロ・ブラジリアン・リズムを巧みに取り入れたサウンドが魅力の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=3HM52XnmN0g

「O Encontro do Seu Ze com a Mae Alice」
仰々しいイントロはビミョーですが、リズミックな本編は聴き応え十分です。
https://www.youtube.com/watch?v=LnRW8v0F7xo

「Na Casa de Sol」
日本盤ボーナス・トラック。Paulinho Trompeteのフリューゲルホーンをフィーチャーしたアコースティック・メロウです。

『Pisando de Leve』(2006年)
ピサンド・ヂ・リヴェ

『My Black My Nega』(2010年)
joao sabia my black my nega.jpg
posted by ez at 00:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする