発表年:2003年
ez的ジャンル:エスニック・ブロークンビーツ
気分は... :想定外の寒さですが・・・
今回はロンドンのクラブジャズ・ユニットDa Lataの2ndアルバム『Serious』(2003年)です。
DJとしてロンドンのクラブ・シーンを牽引してきたPatrick ForgeとSmoke City、Zeepといったユニットの活動でも知られるChris FrankとのユニットDa Lataの紹介は、1stアルバム『Songs From The Tin(2000年)に続き2回目となります。
1stアルバム『Songs From The Tin(2000年)はブラジリアン・ジャズ色が強い作品でしたが、2ndとなる本作『Serious』はプログラミング的で、よりエレクトロニックなサウンドを意識したアルバムとなっています。同時に、ブラジルに止まらないより広範なエスニック色、特にアフリカのエッセンスも目立ちます。
その結果、アルバム全体としてはエスニックなブロークンビーツ作品という印象です。
プロデュースはDa LataとToni Economides。Toni Economidesはプログラミング、エンジニアでも貢献しています
レコーディングには、Reel People等でお馴染みのMike Patto、Chris FranckにとってSmoke Cityの同僚であるNina Miranda、Marc Brown、随所で印象的なアコーディオンの音色を聴かせてくれるMarcelo Jeneci、多国籍バンドNegrocanのメンバーAndres LafoneとDavide Giovaninni、Level 42のMike Lindup、西ロンドンの歌姫Bembe Segue、マリ出身の女性シンガーMamani Keita、ソロ活動でもお馴染みのUK女性シンガーJhelisa Anderson、セネガル出身の男性シンガーBaaba Maal、当ブログでもお馴染みのポルトガル出身の女性シンガーGuida De Palma、ブラジル人ミュージシャンPedro Martins、さらには日本人ミュージシャン吉澤はじめ等の多彩なメンバーが参加しています。
僕が保有するのは国内盤ですが、国内盤には「Change (synth version)」、「Golden」、「Petropolis」、「Serious (seiji remix)」という4曲のボーナス・トラックが追加され、それに伴い曲順も異なっています。また、ジャケも異なります。
Da Lata『Serious』 ※輸入盤
Da Lataというユニットの個性を楽しめるブロークンビーツ作品です。
全曲紹介しときやす。 ※国内盤仕様
「Serious」
Bembe SegueとMamani Keitaのツイン女性ヴォーカルをフィーチャー。アフロビート+ブロークンビーツなサウンドで前作との違いを感じさせます。Marcelo JeneciのアコーディオンとDennis Rollinsのトロンボーンがいいアクセントになっています
「Change (synth version)」
日本盤ボーナス・トラックその1。Mike Scott-Hardingのヴォーカルをフィーチャー。Guida De Palmaがバック・ヴォーカルを務めます。Satin Singhのパーカッションが効いたエスニックなブロークンビーツに仕上がっています。
「Golden」
日本盤のみのボーナス・トラックその2。Chico Cesarをはじめ、Nina MirandaGuida De Palmaといったヴォーカル陣や吉澤はじめも参加しているブラジリアン・ブロークンビーツ。ここでもMarcelo Jeneciのアコーディオンが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=OwSZ5GHfvKQ
「Something」
Jhelisa AndersonとNina Mirandaのツイン女性ヴォーカルをフィーチャー。妖しくミステリアスかつフューチャリスティックなエスニック感が印象的です。
「If U Don’t Know」
Marcelo JeneciのアコーディオンとChris Franckのギターがメロウに響くインスト。
「Alice (No Pais Da Malandragem)」
Pedro Martinsのヴォーカル&ギターをフィーチャーしたコンテンポラリーなブラジル人SSW作品風の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=ag1ecCwTXGo
「Breathe」
インタールード的なエスニック・インスト。
「Reeling」
Jhelisa Andersonをフィーチャーした哀愁モードのブロークンビーツ。本作らしいプログラミング的で、よりエレクトロニックなエッセンスが強調された仕上がりです。
「Firefly」
Jinkoのヴォーカルをフィーチャー。オカリナ、ビリンバウ等の多彩なエスニック感が散りばめられたブロークンビーツ。
「Can It Be?」
Courtney Denniのヴォーカルをフィーチャー。アコースティックな味わいとプログラミング的なエレクトロニック感が織り成す哀愁ブロークンビーツ。
https://www.youtube.com/watch?v=bvyMjsOtg2g
「Petropolis」
日本盤のみのボーナス・トラックその3。Nina Mirandaのヴォーカルをフィーチャーしたアコースティック・メロウ。本編とは異なる雰囲気でブレイクといったところでしょうか。
「Distracted Minds」
Nina Miranda、Marc BrownというSmoke City勢が参加、Nina Mirandaと共にBaaba Maalのヴォーカルがフィーチャーされた哀愁メロウ。レイジーかつエスニックな独特の雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=NftVifH_FmU
「Nuts」
エスニックとフューチャリスティックが交錯する哀愁ブロークンビーツ。
「Serious (seiji remix)」
日本盤のみのボーナス・トラックその4。Bugz In The AtticのSeijiによるリミックス。
Da Lataの他作品もチェックを!
『Songs From The Tin(2000年)
『Fabiola』(2013年)