発表年:1971年
ez的ジャンル:クリーブランド産インディ・ファンク
気分は... :インスト・ファンク時々歌ものソウル・・・
今回はクリーブランドのファンク・バンドHot Chocolate唯一のアルバムであり、レア・グルーヴ人気作の『Hot Chocolate』(1971年)です。
Hot ChocolateはLou Ragland(vo、g)、George Pickett(b)、Tony Roberson(ds)の3名から成るクリーブランドのファンク・バンド。ややこしいのは、このバンド名を聞いて「Emma」、「You Sexy Thing」、「So You Win Again」、「No Doubt About It」等のヒットで知られるHot Chocolateを思い浮かべる方がいるかもしれませんが、そちらは同じバンド名のUKのソウル/ディスコ・バンドであり、今日紹介するHot Chocolateとは異なります。
こちらのHot Chocolateのアルバムは本作『Hot Chocolate』のみですが、リーダーのLou Raglandは、その後もソロ作品をリリースしています。特に『Understand Each Other』(1977年)は、ソウル名盤として再評価の高い1枚ですね。
今日もファンクな『Hot Chocolate』とソウルな『Understand Each Other』のどちらを紹介するか迷いましたが、ファンク・サウンドを優先し、本作をセレクトしました。
Lou Raglandのヴォーカルをフィーチャーした歌もの3曲とインスト・ファンクが4曲という構成です。
トリオ編成の特長を活かしたインスト・ファンクでは「So Dam Funky」、「What You Want To Do」の2曲がオススメです。歌モノではパワフルなファンキー・ソウル「Ain't That A Groove」、素敵なソウル・バラード「We Had True Love」の2曲がサイコーです。
Lou Raglandのソロに通じるソウル・アルバム的なものを期待しすぎると肩透かしを食うかもしれません。インスト・ファンク時々歌ものソウルくらいの感覚で聴くとフィットすると思います。
ファンキーなジャケに惹かれた方は音もぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Ain't That A Groove」
Lou Raglandのヴォーカルとサウンドが一体化したパワフルなファンキー・ソウル。トリオという少人数編成の良さを生かしたグルーヴ感はサイコーに格好良いですね。
「So Dam Funky」
トリオ編成ならではの音空間の余白を活かしたインスト・ファンク。覚醒感のあるグルーヴの虜になります。もっと長尺で聴きたい気分です。
https://www.youtube.com/watch?v=uK6ig_w-4Hs
「Sexy Moods Of Your Mind」
味わい深いミディアム。メロウな味わいは一人でまったり過ごしたい気分にフィットしそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=i-GbhcwAh_I
「Messin' With Sly」
タイトルの通り、Sly Stoneに捧げたインスト。3人の息の合ったグルーヴの生み出す一体感に惹かれます。
「We Had True Love」
引きの美学で貫かれた素敵なソウル・バラード。Lou Raglandのヴォーカルの魅力を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=EDo8Ejp6cOA
「What You Want To Do」
躍動するインスト・ファンク。格好良さではアルバム随一かも?適度にパーカッシヴなのも僕好み!
「What Should I Do」
ラストはLou Raglandのヴォーカルを味わうメロウなソウル・チューンで締め括ってくれます。
ご興味がある方はLou Raglandのアルバムもチェックを!
Lou Ragland『Understand Each Other』(1977年)
Lou Ragland & The Great Lakes Orchestra『Lou Ragland & The Great Lakes Orchestra』(1983年)