2015年04月24日

Fabio Nobile『Always Love』

Paolo Scottiプロデュースのイタリアン・クラブジャズ☆Fabio Nobile『Always Love』
Always Love
発表年:2008年
ez的ジャンル:イタリアン・クラブジャズ
気分は... :小休止・・・

今回はイタリアン・クラブジャズ作品からFabio Nobile『Always Love』(2008年)です。

Fabio Nobileは1977年イタリア、チェゼナーティコ生まれのドラマー。

2004年にFrance Gallをカヴァーしたシングル「Zozoi」Paolo Scottiが主宰するDeja Vu Recordsからリリースし、注目を集めます。その後、2007年に「Always Love」「Day What A Day」「Didn't You Know」という3枚のシングルをリリースした後、満を持してリリースしたアルバムが本作『Always Love』(2008年)です。

現状では『Always Love』がFabio Nobile名義の唯一のアルバムですが、本作以降もThe Jazz PhilosophyKelly Joyce & The Four CrackersJazz a La Mode Trioといったユニットで作品をリリースしています。また、Mario Biondiと共演していた時期もありました。

Kelly Joyce & The Four Crackers「Wake Up」(2012年)
 https://www.youtube.com/watch?v=kSYC3jvL9sI

そんなFabio Nobileの魅力がコンパクトに詰まったアルバムが『Always Love』(2008年)です。

前述のシングル4枚が全て収録されており、殆どの曲でヴォーカリストがフィーチャーされているので、実にキャッチーで聴きやすいクラブジャズ作品です。しかも、Sunaga T ExperienceGerardo Frisinaのリミックスが追加収録されているという嬉しいオマケ付!

目新しさはありませんが、ボッサ・ビート系クラブジャズの美味しいところをヴォーカル曲としてキャッチーにまとめているところに、Fabio Nobileのセンスを感じます。

アルバムにはRossella KeyLehan JinTanya MichelleAna FloraAgata LeanzaLorraine Bowen 等の多彩な女性ヴォーカリストがフィーチャーされています。また、idea6Guido Pistocchi(tp)、Jazzlife SextetStefano Serafini(flh、tp)とMassimiliano Rocchetta(p)等も参加しています。

Fabio Nobile自身もドラム、パーカッション、ピアノ、ベース、ギター、ヴォーカルとマルチプレイヤーぶりを発揮しています。

プロデュースはPaolo Scotti

クラブジャズやラウンジ系のコンピがお好きな人向けのボッサ・ビート満載の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「San Diego」
Rossella Keyをフィーチャー。ボッサ・ビートで疾走するイタリアン・クラブジャズらしい仕上り。Stefano SerafiniとMassimiliano RocchettaというJazzlife Sextetの2人のプレイも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=-2kzc59ZZr0

「Always Love」
Lehan Jinをフィーチャー。タイトル曲は実に洗練されたバカンスモードの仕上がり。ボッサ・ビートにストリングスも加わり、Lehan Jinのヴォーカルを華やかに盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QOOIScNIo1I

「Didn't You Know」
Tanya Michelleをフィーチャー。パンチの効いたヴォーカル&コーラスと鮮やかなホーン・サウンドが印象的です。ガラージのエッセンスもあるクラブジャズという感じですね。Fabioがブレイクをキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XvdEwNoVMRI

「Back With You」
Lehan Jinをフィーチャー。「Always Love」と同タイプのバカンスモードの仕上がり。華やかな雰囲気のボッサ・ビートが実にキャッチーです。Francesco Montisanaのサックス・ソロも盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=Hkeb-AXEZsc

「O Samba」
Ana Floraをフィーチャー。Joe Pistoのギターが先導するメロウ・ボッサ。Seba Ragusaのムーディーなサックス・ソロもいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=gn26b1KYAyk

「D'improvviso」
2007年に逝去したベネズエラ出身のコンポーザーAldemaro Romeroの作品をカヴァー。当ブログではRosalia De Souzaのカヴァーも紹介済みです。ラウンジ感覚のラテン・グルーヴが実に心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aZPNUPTzmm0

「To Do Mi Amor」
前曲からの流れで、Aldemaro RomeroへのトリビュートとしてFabioが書いた曲のようです。Fabio自身がヴォーカルをとる雰囲気のあるメロウ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=1gWkuzdE2Ww

「Day What A Day」
Agata Leanzaをフィーチャー。ハードバップなイントロから本編はボッサ・ビートへ、華やかなAgata Leanzaのヴォーカル・パートとハードバップなソロ・パートの織り交ぜ具合が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=9rGBoAYShks

「Zozoi」
Nelson Angelo/Robert Gall作。France Gallの1970年のシングル曲をカヴァー。Lorraine BowenのヴォーカルとGuido Pistocchiのトランペットをフィーチャーしています。アフロ・ブラジリアンな疾走感がサイコーです。見事なホーン・アンサンブルがLorraine Bowenのキュートなヴォーカルを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=BdxzxAG7UrE

「Fly To The Moon」
Angela Cortiをフィーチャー。タイトルの通り、ムーディーなボッサ・グルーヴです。Marco Tamburiniのトランペット・ソロもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rJRSWAx68bs

「Love Is Gone (Adagio G Min)」
ラストはオーケストレーションを配した荘厳な雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rsAIV4JlkWg

「Always Love (Sunaga T Experience Remix)」
「Always Love」のSunaga T Experienceによるリミックス。夜ジャズ・モードの仕上がり!悪いわけないでしょ!

「Didn't You Know (Gerardo Frisina Remix)」
「Didn't You Know」のGerardo Frisinaによるリミックス。Gerardo Frisinaらしさが出たダンサブルなリミックスもサイコー!

本作と同じ2008年にLorraine Bowenをフィーチャーしたシングル「Rhythm On My Mind」もリリースしています。コチラもなかなかいい出来栄えです。

Fabio Nobile「Rhythm On My Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=hs-jQTOLz3w

Jazz a La Mode Trio『Less Is More』(2013年)
Less Is More
posted by ez at 03:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする