発表年:1982年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ラブリー・ヴォーカル聴いてプラス思考!
今回は女性ジャズ・シンガーSheila Landisがジャズ・サックス/フルート奏者Larry Nozero率いるカルテットと共演した『Bebop Angel』(1982年)です。
デトロイト出身の女性ジャズ・シンガーSheila Landisに関して、当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Guess I'll Call It Love』(1981年)
『Singer/Songwriter』(1983年)
Sheila Landis/Rick Matle『Colors Of Brazil』(2001年)
また、Sheilaと同じくデトロイトを拠点に活動していたジャズ・サックス/フルート奏者Larry Nozeroについては、レア・グルーヴ人気作『Time』(1975年)を紹介済みです。
本作のレコーディング・メンバーは、Sheila Landis(vo、wind chimes、cowbell)、Larry Nozero(sax、fl)、Todd Carlon(p、el-p)、Ned Mann(b)、Jonathon Peretz(ds)、Jack Brokensha(vibe)、Kasuku Mafia(bcl)。
ブラジリアン・フィーリングとスウィンギーな感覚を絶妙にブレンドさせた小粋なサウンドと、テクニックを駆使しつつもラブリーな魅力に満ちたSheilaのヴォーカルが見事に調和した至極の女性ジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。
ブラジリアン色の強い「Schemes Of Mad September」、「Rainflower」あたりに惹かれますが、さまざまなタイプの楽曲で楽しませてくれるのも本作の魅力だと思います。
女性ジャズ・ヴォーカル作品としてのトータルな完成度では、彼女の作品の中でも1、2位を争う出来栄えだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Schemes Of Mad September」
開放的なサンバのリズムとスウィンギー感が程良くブレンドした本作のハイライト。Sheilaのラブリーなヴォーカルもサイコー!
「Ordinary Rain」
小粋でメロウなジャジー感が心地好い1曲。緩急でメリハリをつけている点も印象的です。Larry Nozeroのサックスも流石です。
「She Has Ended It For Us」
美しくも切ないバラードを素晴らしい表現で歌い上げます。ブラジリアン調の楽曲とは一味違うSheilaの魅力を実感できます。
「Cleans Weep」
この曲の主役はLarry Nozeroのサックス。彼のサックスを存分に堪能できるサンバ・フュージョン調のインスト。
「Rainflower」
Sheilaのキュートな魅力が弾けるメロウ・ボッサ調の仕上がり。スウィンギーな演奏を上手く織り交ぜています。涼しげなLarry Nozeroのフルートもグッド!
「I Want To Join Their Song」
小粋なビ・バップ。思わずお酒が欲しくなる女性ジャズ・ヴォーカルって感じがいいですな。
「Sax Billy」
SheilaとLarry Nozeroをなじめとするバック陣の一体感が伝わってくるセンス抜群のジャジー・ポップ。
「Nightwalking」
心地好いヴァイヴの音色と思わせぶりなSheilaのヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=nUQx283ND9U
「Lonely One」
ミステリアスな雰囲気です。憂いを帯びながらも透明感のあるSheilaの美しいヴォーカルに魅了されます。。
「I Try To Pretend」
本編のラストは寛いだ雰囲気のバラードで締め括ってくれます。中盤にバック陣がスウィンギーに盛り上げてくれます。
「My Shining Hour」
国内盤ボーナス・トラック。Johnny Mercer/Harold Arlen作のスタンダード。軽快なアップテンポで聴かせてくれるのがいいですね。中盤以降のSheilaのスキャットとバック陣の掛け合いで盛り上がります。
Sheila Landisの他作品もチェックを!
『Guess I'll Call It Love』(1981年)
『Singer/Songwriter』(1983年)
Sheila Landis/Rick Matle『Colors Of Brazil』(2001年)
また、レア・グルーヴ好きはLarry Nozero『Time』(1975年)もチェックを!
Larry Nozero『Time』(1975年)