2015年05月27日

Nathan Haines『Squire For Hire』

Phil Asher全面プロデュース。西ロンドンの格好良さを実感できる1枚☆Nathan Haines『Squire For Hire』
Squire for Hire
発表年:2003年
ez的ジャンル:西ロンドン系ジャズ/クロスオーヴァー
気分は... :肉みかん???

今回はニュージーランド出身、ロンドンを拠点に活躍するサックス奏者Nathan Haines『Squire For Hire』(2003年)です。

Nathan Hainesの紹介は、『Sound Travels』(2000年)に続き2回目となります。

前回紹介した『Sound Travels』(2000年)は、restless soul名義でPhil Asherがプロデュースしていますが、その次作となる本作『Squire For Hire』(2003年)もPhil Asherが全面プロデュースしています。

その意味では、前作以上にNathan HainesとPhil Asherのコラボがこなれてきた印象を受けます。

アルバムには2人以外に、Mike PattoReel People)、Mark De Clive-LoweChris FrankDa Lata)といった西ロンドンの気鋭のアーティストが参加しています。

また、Marlena ShawGuida De PalmaVanessa FreemanShelley NelsonRich MedinaMarcus BeggLyric Lといった多彩なヴォーカル陣がゲスト参加し、アルバムに彩りを添えてくれます。

前作『Sound Travels』同様、殆どがヴォーカル曲なのでクラブジャズ好き以外の人でも聴きやすい1枚だと思います。

気付けば10年以上前のアルバムですが、この頃の西ロンドンの音は今聴いても格好良いですね。

全曲紹介しときやす。

「Squire For Hire」
タイトル曲は大物女性シンガーMarlena Shawをフィーチャー。ハモンド・オルガンの効いたジャズ・ファンク・サウンドをバックに、Marlenaが貫録たっぷりにスポークン・ワード調のヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ka0Sx1J29kQ

「Folk Jazz」
Nathanの父親でジャズ・ベーシストのKevin Hainesをフィーチャー。シタールが印象的なブレークビーツ調のサウンドで親子共演を実現させています。

「O Misterio」
ポルトガル出身の女性シンガーGuida De PalmaとNathanと同じくNZ出身で西ロンドンを拠点としていた人気アーティストMark De Clive-Loweをフィーチャー。Guida De Palmaの透明感のあるヴォーカルが栄える爽快なクロスオーヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=tMg3PABJvqw

「Springtime Rain」
USのHip-HopアーティストRich Medinaのスポークン・ワードをフィーチャー。スポークン・ワードとNathanのソプラノ・サックスが醸し出す落ち着いた雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OoSd1rvqTXg

「Nothing New」
Shelly Nelsonの女性ヴォーカルをフィーチャー。クラブジャズらしい格好良さをストレートに実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=2SBCk_EbsRM

「FM」
Donald Fagen作。Steely Dan作品をカヴァー。Mike PattoとVanessa Freemanがヴォーカルをとっています。オリジナルの雰囲気を重視したカヴァーでSteely Danへのリスペクトを示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-lQdu7j27f0

「U See That」
Vanessa FreemanとMarcus Beggのヴォーカルをフィーチャー。トライバルなビートとChris Frankのアコースティック・ギターが印象的なダンサブル・チューンです。Nathanもサックスとフルートの両方で盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gnhuSi-wGAM

「Doot Dude」
Lyric L(Lillian Mgbado)のスポークン・ワードをフィーチャー。西ロンドンらしいアッパーなブロークンビーツで一気に駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=PFikmaTHiSo

「Oblivion」
ストリングスをバックにNathanがサックスのみならずヴォーカルも披露してくれるオールド・ジャズ感のある仕上がり。

「Let It Go」
Rich Medinaをフィーチャー。Rich Medinaのスポークン・ワードのせいか、聴いているとGil Scott-Heronを思い出してしまいますね。Vanessa Freemanのバッキング・ヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4uh7k4jq080

「Right By Your Side」
Vanessa FreemanとMarcus Beggの男女ヴォーカルをフィーチャー。シングル・カットもされたこの曲が本作のハイライトかもしれませんね。爽快に疾走するダンサブル・チューンは実にキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=JVMNYoy0Gp4

「The Last Dance (Make It Good)」
ラストはNathanのフルートが先導するドリーミーなブロークンビーツで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CWkCIWAUabc

Nathan Hainesの他作品もどうぞ!

『Sound Travels』(2000年)
Sound Travels

Marco Di Marco feat. Nathan Haines『My London Friends』(2004年)
My London Friends

『Life Time』(2005年)
Life Time

『Right Now』(2007年)
Right Now

『Music for Cocktail Lovers』(2008年)
Music for Cocktail Lovers

『Heaven and Earth』(2010年)
Heaven & Earth

『The Poet's Embrace』(2012年)
Poet's Embrace

『Vermillion Skies』(2013年)
Vermillion Skies * New Zealand Jazz *

『5 a Day』(2014年)
5 A Day
posted by ez at 00:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする