発表年:1964年
ez的ジャンル:ヴァイヴ・ジャズ・サンバ
気分は... :心がポキッと・・・
今回はブラジルのジャズ・サンバ作品の中からZumba Cinco『Zumba Cinco』(1964年)です。
Zumba Cincoは、Ivan Botticelli(p)、Annibal Ribeiro Goncalves(b)、Ernesto Ribeiro Goncalves (viola)、Antonio Carlos Leite(ds)、Fernando Jorge Semi Maxnuk(vibe)の5名から成るジャズ・サンバ・ユニット。
ヴァイヴ入りの編成のジャズ・サンバ・ユニットというのがユニークですね。そんな特徴を活かして『Zumba Cinco』は、ヴァイヴを大きくフィーチャーしたラウンジ感のあるジャズ・サンバ作品に仕上がっています。
また、アルバムの最初と最後がModern Jazz Quartetのカヴァーというのも印象的です。MJQの影響からか、室内楽的な演奏を聴くことができる曲もあります。
この時代は多くのジャズ・サンバ・ユニットが作品を残していますが、このヴァイヴ・ジャズ・サンバは実に個性的かつスタイリッシュな1枚だと思います。
プロデュースはNilo Sergio。
ヴァイヴ好きの人にはぜひチェックして欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Bluesology」
Modern Jazz Quartetのカヴァー(Milt Jackson作)。ヴァイヴの音色が心地好い小粋なジャズ・サンバ。2分半強の演奏ですが、各プレイヤーに見せ場があるのがいいですね。
「Bem De Amar」
スタイリッシュなラウンジ感が魅力の1曲。ジャズ・サンバから一瞬ハードバップになる部分も格好良いですな。
「Zumba Tema」
Mauricio Tapajos作。アフロ・サンバ的なリズムと室内楽的なピアノやヴァイヴの音色の組み合わせが面白い演奏。
https://www.youtube.com/watch?v=IPQOSLxYLO0
「Moca Do Biquinho」
Vica Gifoni/Mario de Castro作。寛いだ雰囲気のラウンジ感が心地好い1曲。ヴァイヴの音色に癒されます。
「Remenofis 1」
緩急のある変幻自在な演奏で楽しませてくれます。彼らのセンスの良さを感じます。
「A Hard Day's Night」
John Lennon/Paul McCartney作。お馴染みThe Beatlesの大ヒット曲をカヴァー。ただし、曲の中盤以降までは「A Hard Day's Night」のカヴァーだとはわかりません(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=AWecJ5rD2fY
「Tema Feliz」
Duruval Ferreira/Regina Werneck作。軽やかなピアノとヴァイヴの掛け合いが爽やかで心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=B9ZyN2IisH0
「Preciso Aprender So」
Marcos Valleのカヴァー。Marcosのオリジナルは『O Compositor E O Cantor』(1965年)に収録されています。メロウな演奏で魅了します。
「Quintessencia」
J. T. Meirelles作。このユニットらしいヴァイヴ入りジャズ・サンバの魅力を堪能できます。
「Detalhe Do Samba」
Mauricio Einhorn/Arnaldo Costa作。僕の一番のお気に入り。ラウンジ感のあるジャズ・サンバはヴァイヴ好きの人にはたまらない仕上がりです。
「Garota De Touquinha」
Milton Nascimento作。小気味良いラウンジ・ジャズには気品が漂います。
「Django」
ラストはModern Jazz Quartetのカヴァーで締め括ってくれます(John Lewis作)。ヴィオラン、ピアノ、ヴァイヴが奏でる哀愁感にグッときます。
最近、疲れ気味・・・
少しスタミナつけないと。