2015年05月30日

Linda Lewis『Not a Little Girl Anymore』

Arista移籍第一弾!フリーソウル人気曲「I Do My Best To Impress」収録☆Linda Lewis『Not a Little Girl Anymore』
Not a Little Girl Anymore by BBR 【並行輸入品】
発表年:1975年
ez的ジャンル:ラブリー・ヴォイス系UKフォーキー・ソウル
気分は... :愛の妖精!

今回は永遠のラブリー・ヴォイス!UKの黒人女性シンガー・ソングライターLinda Lewis『Not a Little Girl Anymore』(1975年)です。

一度聴いたら忘れられない個性的かつラブリーな声の持ち主、Linda Lewisの紹介は、『Fathoms Deep』(1973年)、『Lark』(1972年)に続き3回目となります

本作『Not a Little Girl Anymore』(1975年)はRepriseからAristaへの移籍第一弾アルバムとなります。

メイン・プロデューサーは『Lark』以降、Lindaの作品を手掛け、1977年には彼女と結婚する元FamilyのギタリストJim Cregan。3曲のみThe Main IngredientTony SilvesterBert DeCoteauxがプロデュースしています。

レコーディングには、Max Middleton(el-p、key)、Robert Ahwai(g)、Clive Chaman(b)、Bernie Holland(g)といったHummingbirdのメンバー(Lindaは彼らの1st『Hummingbird』に参加)をはじめ、Philip Chen(b)、Bob Babitt(b)、Richard Bailey(ds)、Gerry Conway(ds)、Jeff Miromov(g)、Jerry Friedman(g)、Lance Quinn(g)、Jim Cregan(g)、Snowy White(g)、Lowell George(g)、Derek Smith(key)、Duncan MacKay(org、syn)、Jean Roussel(el-p、syn、org)、Carlos Martin(congas)、Darryl Lee Que(congas)、Jack Jennings(per)、Phil Kraus(per)、(per)、Steve Gregory(sax、fl)、Lenny Pickett(fl)、Tower Of Power Horn SectionAnne Peacock(back vo)、Capability Brown(back vo)、Liza Strike(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

本作には彼女の最大のヒット曲「It's In His Kiss」(UKチャート最高第6位)が収録されています。今回起用したTony Silvester/Bert DeCoteauxがプロデュースしたディスコ調の曲です。このあたりはAristaがテコ入れした甲斐があったようですね。

しかしながら、今日、本作のハイライトといえば、フリーソウル・クラシック「I Do My Best To Impress」だと思います。エレピのメロウ・サウンドとLindaのラブリー・ヴォーカルが結びついた本曲にこそ、Linda Lewisの魅力が凝縮されていると思います。それと比較すると、「It's In His Kiss」はビミョーですね。

個人的には、「I Do My Best To Impress」以外に、「Not A Little Girl Anymore」「Love Where Are You Now」というTower Of Power絡みの2曲、ラブリー・レゲエ「My Grandaddy Could Reggae」がオススメです。

Lindaのラブリー・ヴォイスは正に愛の妖精ですね。

全曲紹介しときやす。

「(Remember The Days Of) The Old School Yard」
Cat Stevens作。壮大なストリングスと共に始まるドラマチックなオープニング。Lindaの愛くるしいハイ・トーン・ヴォーカルがドラマチック・サウンドの中を駆け巡ります。作者Cat Stevensヴァージョンは『Izitso』(1977年)に収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=7G3ArZtRt4w

「It's In His Kiss」
Tony Silvester/Bert DeCoteauxプロデュース。Rudy Clark作。Betty EverettのR&Bヒットで知られる楽曲をディスコチックにカヴァー。シングル・カットされ、UKチャート第6位という彼女のキャリア最大のヒットとなりました。確かにヒットしたのが頷けるキャッチーな仕上がりですが、Linda Lewisらしいかといえば話は別。少しオーバー・プロデュースかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=c7pwHuZNENY

「This Time I'll Be Sweeter」
Tony Silvester/Bert DeCoteauxプロデュース。Pat Grant/Gwen Guthrie作。Martha ReevesMarlena ShawAngela BofillRoberta Flackも取り上げた名曲をカヴァー。この曲もLindaらしさでいえばビミョーですが、Lindaのピュア・ヴォーカルが栄える素敵なメロウ・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZBU-u8nTmTw

「Rock And Roller Coaster」
Tony Silvester/Bert DeCoteauxプロデュース。Linda Lewis作。Tony Silvester/Bert DeCoteauxプロデュースの中ではコレが一番好き!Lindaの自作曲というのが大きいのかもしれませんが、ソウル系プロデューサーの色とLindaの個性のバランスが一番とれていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=dqQekMPMvwM

「Not A Little Girl Anymore」
タイトル曲はDavid Bartlet/Emilio Castilo/Stephen KupkaというTower Of Powerのメンバーによる作品です。少し切ないLindaのヴォーカルとMax Middletonのエレピの組み合わせが絶妙な甘く切ないメロウ・チューンに仕上がっています。バック・コーラスを務めるCapability Brownの好サポートもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=nP-ML9MJnX8

「Love Where Are You Now」
Bobby Tench/Ian Samwell作。Tower Of Power Horn Sectionが参加し、Greg Adamsがホーン・アレンジを手掛けています。少し抑えめのヴォーカルながらも、Lindaらしいラブリー感が伝わってくる1曲。こういうの大好き!Tower Of Power Horn Sectionもさすがのホーン・アンサンブルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=tXsBbaczA8A

「My Grandaddy Could Reggae」
Linda Lewis作。ラブリーなレゲエ・チューン。このあたりはジャマイカ系イギリス人のLindaらしい1曲に仕上がっています。開放的なレゲエ・サウンドとLindaのラブリー・ヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=od-QF1nOZdk

「I Do My Best To Impress」
Linda Lewis作。前述のようにフリーソウル・クラシックとして人気の高い1曲。やはり、このメロウ・グルーヴが一番Lindaらしいですね。ここでもMax MiddletonのエレピとLindaのヴォーカルが織り成すメロウ・ワールドがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=yXqLQ4xtN7E

「May You Never」
John Martyn作品をカヴァー。SSW作品らしい味わい深い仕上がり。Little FeatのLowell Georgeがスライド・ギターで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=PfsnDJ5C4Uo

「Love, Love, Love」
Linda Lewis作。本編のラストは愛に満ちたビューティフル・バラードで締め括ってくれます。

僕の持つCDには、「Cordon Blues」「Walk About」「The Seaside Song」「The Other Side」「Baby I'm Yours」の6曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Linda Lewisの他作品もチェックを!

『Say No More』(1971年)
Say No More

『Lark』(1972年)
Lark ~ Expanded Edition

『Fathoms Deep』(1973年)
Fathoms Deep: Expanded Edition

『Woman Overboard』(1977年)
Woman Overboard

『Hacienda View』(1979年)
アシエンダ・ヴュー(紙ジャケット仕様)

『A Tear and a Smile』(1983年)
A Tear And A Smile by BBR 【並行輸入品】

『Second Nature』(1995年)
Second Nature

『Born Performer』(1996年)
ボーン・パフォーマー

『Whatever』(1997年)
WHATEVER

『Kiss of Life』(1999年)
Kiss of Life
posted by ez at 05:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする