2015年06月12日

Novos Baianos『Vamos Pro Mundo』

トロピカリア・ヒッピー・バンドによる自由を謳歌した1枚☆Novos Baianos『Vamos Pro Mundo』
ヴァモス・プロ・ムンド (BOM17014)
発表年:1974年
ez的ジャンル:ヒッピー系バイーア新世代グループ
気分は... :自由を謳歌する!

今回はブラジルの伝説的グループNovos Baianos(Os Novos Baianos)『Vamos Pro Mundo』(1974年)です。

音楽とサッカーをこよなく愛し、共同生活をしていたトロピカリア・ヒッピー・ロック・バンドNovos Baianos(Os Novos Baianos)の紹介は、『Acabou Chorare』(1972年)に続き2回目です。

本作におけるメンバーは、Pepeu Gomes(g、violao、bandorim、ukulele、per)、 Dadi Carvalho(7-strings g、b)、
Jorginho Gomes(cavaquinho、ds)、Baixinho (Jose Roberto)(per)、Bola Morais(per)、Charlie Negrita(per)、Baby Consuelo(vo、afoxe)、Paulinho Boca de Cantor(vo、per)、Luiz Galvao(lyrics)の9名。

主要メンバーであったMoraes Moreiraがグループを脱退してしまいましたが、半数以上の楽曲のソングライティングを手掛けています。

アルバムはアコースティックなサンバ/ショーロとエレクトリックなロック・サウンド全開の曲が混在しており、1枚のアルバムの中で2つのバンドが演奏しているようなコントラストがあります。

個人的にはPepeu、Dadi、Jorginhoの素晴らしい弦楽アンサンブルを堪能できるサンバ/ショーロ・タイプの曲が好みです。

一番のお気に入りはPaulinho Boca de Cantorがヴォーカルをとる「Escorrega Sebosa」ですが、Baby Consueloの魅力全開の「Guria」「O Menina」もオススメです。

トロピカリア・ヒッピー・バンドの開放的なサウンドと共に自由を謳歌しましょう!

全曲を紹介しときやす。

「Vamos Pro Mundo」
Luiz Galvao/Pepeu Gomes作。能天気なアッパー感が開放的な気分にさせてくるヒッピー・バンドらしいサンバ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=ipyYKNKmecg

「Guria」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。Pepeu、Dadi、Jorginhoの素晴らしい弦楽アンサンブルとBaby Consueloのコケティッシュなヴォーカルが聴く者をピースフルな気分にさせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9tsGM207jLo

「Na Cadencia Do Samba」
Paulo Gesta/Ataulfo Alves作。開放的なノスタルジック感が心地好いサンバ・ショーロ。ここでもPepeu、Dadi、Jorginhoの弦楽アンサンブルに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=Xqta3yJ9cm8

「Tangolete」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。タイトルの通り、タンゴのエッセンスを取り入れた"タンゴ・ロック"的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=BbFzvACayas

「America Tropical」
Pepeu Gomes/Moraes Moreira作。"ブラジルのSantana?"と思わせるようなラテン・ロック/ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=XdQiwBdnsME

「Chuvisco」
Pepeu Gomes/Moraes Moreira作。ここでも素敵なサンバ・ショーロのアンサンブルを楽しめます。自由を謳歌するかのような弦の響きが心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=G5V6Eettbyg

「Escorrega Sebosa」
Paulinho Boca de Cantor/Luiz Galvao/Moraes Moreira作。僕の一番のお気に入り。Paulinho Boca de Cantorのヴォーカルが寛いだ気分にさせてくれる爽快メロウ・サンバです。終盤に一気に盛り上がるところもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OobV_vXqcrU

「O Menina」
Luiz Galvao/Pepeu Gomes/Moraes Moreira作。タイトルからして『Acabou Chorare』に収録されていた名曲「A Menina Danca」の続編という感じですね。Marisa Monteもカヴァーした「A Menina Danca」はヒッピー感覚のメロウ・サウンドとBaby Consueloのコケティッシュなヴォーカルが栄える名曲でした。本曲もBaby Consueloの魅力全開のメロウなショーロに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=wvmVshCsSaQ

「Um Dentro Do Outro」
Jorginho Gomes/Pepeu Gomes作。前曲とは打って変わり、へヴィ―なロック・チューンを展開します。それでも何処か開放的なムードが漂うのがヒッピー・ロック・バンドらしいところかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=NSO6dvCKc8U

「Um Bilhete Pra Didi」
Jorginho Gomes作。『Acabou Chorare』にも収録されていた楽曲の再演。前曲に続き、ロック色を前面に打ち出した演奏を展開します。数曲前と同じバンドが演奏しているとは思えない変貌ぶりです。
https://www.youtube.com/watch?v=VWO2eGr_dnc

「Preta Pretinha No Carnaval」
Luiz Galvao/Moraes Moreira作。ラストは『Acabou Chorare』収録曲「Preta Pretinha」のリメイクで盛り上げて締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mlZCThfuCAw

他のOs Novos Baianos作品もチェックを!

『E Ferro na Boneca』(1970年)
E Ferro Na Boneca

『Acabou Chorare』(1972年)
アカボウ・ショラーレ

『Novos Baianos F.C.』(1973年)
ノーヴォス・バイアーノスF.C.(紙ジャケット仕様)

『Novos Baianos』(1974年)
ノーヴォス・バイアーノス(BOM24085)

『Farol da Barra』(1978年)
Farol Da Barra Autenticos
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2015年06月11日

Gilfema『Gilfema』

Lionel Louekeらによるジャズ・トリオ☆Gilfema『Gilfema』
Gilfema
発表年:2005年
ez的ジャンル:ワールド・ジャズ・トリオ
気分は... :創造力+実行力・・・

西アフリカ、ベナン共和国出身のLionel Loueke(g)、ハンガリー出身Ferenc Nemeth(ds)、スウェーデン出身のMassimo Biolcati(b)によるジャズ・トリオGilfemaの1stアルバム『Gilfema』(2005年)です。

当ブログでは3人の中でLionel Louekeのソロ・アルバム『Heritage』(2012年)を紹介済みです。

ジャズのエリート校Thelonious Monk Institute of Jazzに同期合格した3名によって結成されたトリオがGilfemaです。グループ名はLouekeのニックネームGilesと残りメンバーの名前の頭文字をとったものです。

グループは『Gilfema』(2005年)、『Gilfema +2』(2008年)という2枚のアルバムをリリースしています。

発売当初からスイングジャーナル誌のゴールドディスクに選定されるなど国内でも高い評価を得ていた作品でしたが、昨年話題となったJazz The New Chapter(JTNC)Lionel Louekeへの注目が高まると共にGilfemaも再評価されるようになったのでは?

ジャズ・エリートによるユニットですが、透明感のあるLouekeのギターとアフリカン・ヴォイスが印象的なワールド・ジャズ的な雰囲気もあります。

アイデアとテクニックが両立する新時代のジャズを感じさせる1枚です。

改めて、Lionel Louekeが注目される理由がよくわかりました。

全曲紹介しときやす。

「Dream」
澄み切ったLouekeのギターとアフリカン・ヴォイスが印象的なオープニング。NemethのドラムとBiolcatiのベースが織り成すリズムが時折トーキングドラムのように聴こえるのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=o33U_pk2vRI

「Lost Magic」
Pat Methenyあたりと一緒に聴きたくなるサウンド・スケープ的な美しい演奏です。

「Akwe」
Louekeのアイデンティティのようなものを強く感じるアフリカン・テイストの演奏です。

「Gbede Temin」
少し憂いを帯びたLouekeのアフリカン・ヴォイスが印象的な1曲。スキャットに寄り添うLouekeのギターも歌っています。

「Vera」
三人の三位一体感にグッとくるワールド・ジャズ的な演奏です。ずっしりとした聴き応えがあります。

「Tinmin」
このユニットの魅力が凝縮された演奏を楽しめます。Louekeのギターとアフリカン・ヴォイスが目立ちますが、NemethのドラムとBiolcatiのベースも実にエキサイティングで格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=yhPA7FXQU5c

「New Song」
心が浄化されるビューティフル・バラード。Louekeの美しいギターをBiolcatiのベースが引き立てています。

「Okagbe」
ジャズ・エリート的な演奏とアフリカン・テイストのバランスがうまくとれた演奏を楽しめます。

「Allgon」
JTNC好きの人が聴くと、気に入りそうな進化形ジャズ的な演奏です。

「Six And Three」
ジャズ・エリートらしい洗練と知性を感じる演奏です。

「At The Three」
夜明け前の静寂といった趣の大地のパワーを感じる演奏です。

「Manding」
このユニットらしいワールド・ジャズ。演奏を牽引するBiolcatiのベースとそれに呼応するLouekeのギターのやりとりがいいですね。

「Hormonix」
ラストは進化形ジャズらしい三人の緊張感のある演奏で締め括ってくれます。

Lionel Loueke『Heritage』(2012年)
ヘリテッジ
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2015年06月10日

4.0『4.0』

Jam & LewisのPerspectiveからリリースされた男性R&Bグループ作品☆4.0『4.0』
4.0
発表年:1997年
ez的ジャンル:Perspective系男性R&Bグループ
気分は... :Perspective最後の輝き・・・

いよいよサッカーの女子W杯が始まりましたね。
初戦から男性W杯並みのTV中継の盛り上げ方に、逆に引いてしまう部分もありますが・・・

スイスに辛勝でしたね。慣れない人工芝のせいもあり、なでしこらしさが出た試合とは言い難かったですが、とにかく勝ち点3を獲得したことは大きいですな。

絶対的な強さがあるわけではない、なでしこの現状を踏まえれば、厳しい戦いを勝ち抜きながら、勢いをつけるパターンの方が、圧勝勝ち抜きパターンよりいいのでは?今回はダメだろう、と文句言いつつ、ついつい期待してしまいます・・・

今回は90年代男性R&Bグループから4.0『4.0』(1997年)です。

4.0(フォー・ポイント・ゼロ)はRon JacksonSammy CrumbleyJason SylvainTony Hightowerの4名による男性R&Bグループ。

グループはJimmy Jam & Terry LewisPerspective Recordsから唯一のアルバム『4.0』(1997年)をリリースしています。

本作がリリースされた1997年はPerspectiveが消滅した年です。その意味で、商業的には決していいタイミングでのリリースとはいえませんが、中身の方は充実の男性R&B作品に仕上がっています。

Perspectiveの総帥Jam & Lewisが2曲でプロデュースしているのをはじめ、Alex RichbourgTony RichPerri "Pebbles" ReidOrganized Noizeといったプロデューサー陣が起用されています。L.A. Reidの奥方でもあるPebblesはエグゼクティブ・プロデューサーとしてもクレジットされています。

メンバーがポーズをキメるジャケからはダンサブルなアルバムを想像していますが、アルバムはミディアム〜スロウ中心の構成でヴォーカル・グループとしての実力を存分に示してくれます。

Jam & Lewisプロデュースの「Have A Little Mercy」「I Won't Run Out Of Love」が目立ちますが、Tony Richプロデュースの3曲も彼の手腕が光る素晴らしい出来栄えです。

それ以外に「Keep Doin' It」「If You Want Me」というダンサブルな2曲もアルバムのいいアクセントになっていますし、「Gotta Make It Through」「Oh Baby」といった彼らのヴォーカルワークを満喫できる曲も魅力的です。

Perspective最後の輝きといったところでしょうか。

全曲紹介しときやす。

「Keep Doin' It」
オープニングは、セクシー&ダンサブルなミディアム・グルーヴ。腰にくる感じがいいですね。Alex Richbourgプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=LiBXH-VQu1s

「Have A Little Mercy」
Jam & Lewisプロデュースの1曲目。シングルにもなったビューティフル・バラード。グループのためにJam & Lewisが用意してくれた極上スロウといった感じですね。楽曲の良さとグループの素敵なヴォーカルワークが見事に噛み合った名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=foVT4ogLBlM

「I Won't Run Out Of Love」
Jam & Lewisプロデュースの2曲目。こちらもスロウですが、しっとりと聴かせる大人のR&Bバラードに仕上がっています。派手さはありませんが、ジワジワくる感じが実にいいです。元Sounds Of BlacknessのBig Jim Wrightが共同プロデューサーとして名を連ねています。
https://www.youtube.com/watch?v=mLDm_0C4q9k

「Slow Jam (Radio Interlude)」
次曲のイントロ。

「Slow Jam」
こちらが本編。Tony Richプロデュースの1曲目。素晴らしいヴォーカルワークで魅了するオーセンティックなソウル・バラード。ソングライティングにはMarc Nelson(Boyz II Men、Az Yet)も参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=JTjBRcbN4P8

「Gotta Make It Through」
Alex Richbourg/Pebblesプロデュース。ジェントルな空気に包まれたメロウ・バラード。グループ自身が手掛けたヴォーカル・アレンジがたまらなくいいです!
https://www.youtube.com/watch?v=gw-kg1uaQsc

「Just A Little」
Tony Richプロデュースの2曲目。アコースティックな雰囲気を上手く取り入れたビューティフル・バラード。楽曲自体がすごくいい!Tony Richらしい手腕の光る1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=nF6XJ0Dt_MY

「If You Want Me」
Alex Richbourgプロデュース。セクシー&ダンサブルな魅力に惹かれるミデイァム・グルーヴ。同じPerspectiveに所属していた男性R&BグループLo-Key?あたりと一緒に聴きたくなる曲です。Jungle Brothers「Straight Out the Jungle」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=0cRV9uBAWbg

「Don't Act Like (You Don't Wanna)」
Alex Richbourgプロデュース。妖しい空気が支配する哀愁モードのバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=IKvAgihRklA

「Can I Spend The Night」
Organized Noizeプロデュース。正統派のR&Bバラード。悪くないけど、僕好みのタイプの曲ではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=aKfbhf2H9SU

「So Much Love」
Pebblesプロデュース。彼らのヴォーカルワークを強調した仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=TgeHDiSw0iQ

「What You Wanna Do」
Tony Richプロデュースの3曲目。じわじわと盛り上がる大人のバラードに仕上がっているのがいいですね。僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=St_JdiRj8MU

「Oh Baby」
Alex Richbourgプロデュース。Wesley Snipesが主演した映画『Money Train』(1995年)のサントラにも収録されていた曲。このグループらしい素敵なコーラスワークを活かしたビューティフル・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=Eaza9yy8m-E

「Through The Eyes Of An Angel」
ラストをア・カペラで締め括るあたりに、彼らのヴォーカル・グループとしての自負を感じます。

そのうちPerspective Records特集でもしましょうか。
posted by ez at 04:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月09日

Pages『Future Street』

アーバン・メロウなフィーリングが心地好いAOR人気作☆Pages『Future Street』
フューチャー・ストリート
発表年:1979年
ez的ジャンル:アーバンAOR
気分は... :先輩は今でもPagesを聴いているだろうか?

AORファンにはお馴染みPagesの2ndアルバム『Future Street』です。

Richard PageSteve Georgeを中心としたPagesの紹介は、3rdアルバム『Pages』(1981年)、1stアルバム『Pages(ファースト・ペイジズ)』(1978年)に続き3回目となります。

本作『Future Street』におけるグループのメンバーは、Richard Page(vo)、Steve George(key、vo)、Jerry Manfredi(b)、Geroge Lawrence(ds)、Charles Johnson(g)の5名です。

また、Kenny Loggins(vo)、George Hawkins(vo)、Tim May(g)、Joey Trujillo(g)、Jai Winding(key)、Russ Battelene(ds)、Michael Brecker(ts)、Bill Reichenbach(horns)、Chuck Findley(horns)、Jerry Hey(horns)、Larry Williams(horns)等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

楽曲はすべてメンバーおよびJohn Langらによるオリジナルです。プロデュースは1st『Pages(ファースト・ペイジズ)』同様、Bobby Colombyが手掛けています。

本作『Future Street』は、『Pages(ファースト・ペイジズ)』と比較して、ロック色が強くなった印象を受けます。

ただし、個人的にはシングルになった「I Do Believe In You」のようなロック・テイストの曲よりも、「Who's Right, Who's Wrong」「The Sailor's Song」「Two People」といったアーバン・メロウな楽曲や、「Chemistry」「Keep On Movin'」といったホワイト・ファンクな楽曲の方が好みです。

僕が新卒で入社した会社に、本作『Future Street』をファイバリット・アルバムに挙げる職場の先輩がおり、2人でPagesの話題で盛り上がったことを思い出します。

あの頃から20年以上経ちますが、あの先輩は今でもPagesを聴いているのかなぁ・・・

全曲紹介しときやす。

「I Do Believe In You」
シングルにもなったオープニング。Frank Stallone、Marty Balin、America等もカヴァーしている人気曲です。新加入のCharles Johnsonのギターが炸裂するロック・サウンドが特徴です。僕はPagesにこういう音は求めていませんが・・・。
https://www.youtube.com/watch?v=xTPyHip9kj4

「The Sailor's Song」
僕が聴きたいPagesはこういう曲。都会的なメロウ・フィーリングがいいですね。Richard Pageのヴォーカルにはメロウ・サウンドがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=1Ko8KBFjegw

「Take My Heart Away」
哀愁モードのビューティフル・バラード。Richardのジェントル・ヴォーカルがじわじわと沁み渡ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=jAxWu3nlwkE

「Future Street」
タイトル曲はロックなAORチューンに仕上がっています。ロック・テイストのSteely Danといった趣もありますね。

「Who's Right, Who's Wrong」
Kenny LogginsとRichard Pageの共作曲。僕の一番のお気に入りのメロウ・チューンです。Michael Breckerがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=sWqz00dQrPI

「Chemistry」
ファンク/ソウル/フュージョンのエッセンスがうまく調和したファンキー・グルーヴ。爽快な疾走感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UKkTYcBDvyM

「Two People」
Steve Georgeがリード・ヴォーカルをとる、このソフトリーなメロウ・グルーヴも僕のお気に入り。ムーグ・シンセのメロウな響きもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pYxfeaouZs0

「Keep On Movin'」
ラストはアーバン・テイストのファンキー・グルーヴで締め括ってくれます。ホワイト・ファンクな音がお好きな方は気に入るはず!Jerry Heyが手掛けるホーン・サウンドもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=wfb3L2yg5HI

『Pages(ファースト・ペイジズ)』(1978年)
ファースト・ペイジズ

『Pages』(1981年)
ペイジズ
posted by ez at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月08日

Klaus Doldinger『Goes On』

ドイツ人サックス奏者によるお洒落なグルーヴィー・ジャズ☆Klaus Doldinger『Goes On』
klaus doldinger goes on.png
発表年:1967年
ez的ジャンル:ジャーマン・グルーヴィー・ジャズ
気分は... :ダサかっこいい!

今回はドイツ人ジャズ・サックス奏者Klaus Doldingerが1967年にリリースした『Goes On』(1967年)です。

Klaus Doldingerは1936年ベルリン生まれのジャズ・サックス奏者/コンポーザー。

Klaus Doldinger名義の他にPaul Nero名義でも作品をリリースしています。さらにPassportMotherhood等のグループを率いての作品もあります。

映画/TV音楽の分野でも活躍し、日本でも有名な『U・ボート』(Das Boot)(1981年)、『ネバーエンディング・ストーリー』(Die unendliche Geschichte)(1984年)といった作品のサントラも手掛けています。

本作『Goes On』(1967年)は、ラテン・フレイヴァーの効いたグルーヴィーな演奏が魅力のアルバムです。

レコーディング・メンバーはKlaus Doldinger(ts、ss)、Helmut Kandlberger(b)、Cees See(ds)、Volker Kriegel(g)、Ingfried Hoffmann(p、org)、Fats Sadi(per)という編成です。The Dave Pike Setのメンバーとしてもお馴染みのギタリストVolker Kriegelの参加に注目ですね。

ダサかっこいいDoldingerの姿を写したジャケのセンスがそのまま音になったようなセンス抜群の1枚です。

グルーヴィーな格好良さに魅了される「Shakin' The Blues」「Run, Baby, Run」「Watch It」あたりがハイライトだと思いますが、モーダルな疾走感にグッとくる「Quartenwalzer」、Kriegelのギターが先導する「Five For You」、美しいバラード「Tears」にも捨て難い魅力があります。

グッジョブ!と思わずサムアップしたくなる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Shakin' The Blues」
本作を象徴するラテン・フレイヴァーのグルーヴィー・ジャズ。ラテン・リズムにのって各プレイヤーが軽快な演奏を聴かせてくれます。特にHoffmannのハモンド・オルガンが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=9nLo-4u1QNE

「Quartenwalzer」
クールな疾走感にグッとくるモーダルな演奏です。Fats Sadiのコンガによるパーカッシヴなアクセントでスリリング感を増強しているのがいいですね。Doldingerのサックスも存分に堪能できます。

「That Bluesy Sound」
リラックスしたブルージーな演奏が印象的です。脱力感の中にもセンスの良さを感じます。

「Tears」
美しいバラード。どこまでもソフトリーなDoldingerのサックスがいいですね。本作ではオルガンで目立っているHoffmannですが、ここでは繊細なタッチのピアノを奏でています。

「Five For You」
Kriegelのギターが先導するライト・グルーヴ感が心地好い1曲。何処となくエキゾチックな佇まいがあります。

「Run, Baby, Run」
HoffmannのハモンドとFats Sadiのコンガが格好良いグルーヴィー・オルガン・ジャズ。疾走感のあるリズムにのって、Doldingerのサックス・ソロやKriegelのギター・ソロも快調です。

「Watch It」
この演奏もオルガン・ジャズ好きにはたまりません。緩急つけ方も含めて、プレイヤーたちの小粋なセンスに魅了されます。

「Just A Little Bit Of Soul」
ラストはタイトルの通り、少しソウル・テイストの効いたオルガン・ジャズです。雰囲気たっぷりのDoldingerのサックスがいいですね。

60年代の彼の作品はあまりCD化されていないようですが、他の作品も聴いてみたいですね。
posted by ez at 01:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする