録音年:1981年
ez的ジャンル:Sly & Robbie系レゲエ・ヴォーカル・グループ
気分は... :神様の遺志を継ぐ・・・
今回は80年代のジャマイカ・レゲエ・シーンを牽引したグループBlack Uhuruの『Red』(1981年)です。
1974年ジャマイカ、キングストンで結成されたレゲエ・ヴォーカル・グループBlack Uhuruの紹介は、『Chill Out』(1982年)に続き2回目となります。
本作『Red』は、Derrick "Duckie" Simpson、Michael Rose、Sandra "Puma" Jonesという最強ラインナップと、レゲエ最強のリズム・セクションSly & Robbie(Sly Dunbar/Robbie Shakespeare)がタッグを組んだ絶頂期の1枚です。
プロデュースは勿論Sly & Robbie。
レコーディングにはSly Dunbar(ds)、Robbie Shakespeare(b、p)、Barry Reynolds(g)、Ranchie McLean(g)、Mikey Chung(g)、Dougie Bryan(g)、Keith Sterling(p)、Robbie Lyn(p)、Sticky Thompson(per)といったミュージシャンが参加しています。
彼らの最高傑作に挙げられることも多い本作は、レゲエ・ファン以外への訴求も意識したロック・フィーリングも取り入れたサウンドが印象的です。勿論、Michael Roseの少しダミ声のリード・ヴォーカルを中心とした彼ららしいヴォーカル・ワークも存分に楽しめます。
全体として、尖っていながら実にキャッチーな1枚に仕上がっています。
「Youth Of Eglington」、「Sponji Reggae」といったレゲエ・クラシックをはじめ、ニュー・ウェイヴ・フィーリングの「Sistren」、「Rockstone」、Sly Dunbarが叩くリズムが印象的な「Utterance」など、レゲエ好き以外の人にも強烈な印象を与えてくれる1枚です。
レゲエの神様Bob Marleyが亡くなったのが1981年5月、本作がリリースされたのも同じ1981年5月。
神様の遺志を受け継ぎ、レゲエ・シーンを背負って立つ覚悟のようなものを感じる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Youth Of Eglington」
レゲエ・クラシック。軽快なリズムをバックに、少しダミ声のMichael Roseのリード・ヴォーカルにDuckieとPumaのコーラスが絡むキャッチーな仕上り。
https://www.youtube.com/watch?v=Hbp_N8VsFqk
「Sponji Reggae」
この曲もレゲエ・クラシック。Bob Marleyの名曲にも似た風格を感じる1曲ですね。Michael Roseのヴォーカルのフィーリングも実にいいですな。
https://www.youtube.com/watch?v=UP8DTkM3cjM
「Sistren」
ニュー・ウェイヴ感覚のダビー・チューン。ダビーな雰囲気の中で一音一音の動きが鮮明なのがいいですね。大好きな1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=wwXBWinK1qY
「Journey」
Sly & Robbieのリズム隊が牽引します。Michael Roseのダミ声ヴォーカルがクセになってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=4_TFhyzpgUU
「Utterance」
Sly Dunbarが叩く跳ねたリズムが印象的な1曲。このリズムをネタにリズム芸ができそうですね(笑)。
https://www.youtube.com/watch?v=q_SrNtpKOW8
「Puff She Puff」
このグループらしいコーラスワークを楽しめる1曲。それにしてもMichael Roseのダミ声ヴォーカルは雰囲気があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gslBhMiXSU4
「Rockstone」
ニュー・ウェイヴ感覚ですね。Robbie Shakespeareのベースがブイブイ響くのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=k8R6adUoamQ
「Carbine」
少しピッチの速い硬質リズムが突き刺すように響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=y8WezI_UlFY
Black Uhuru、最強ラインナップ時代の他作品もチェックを!
『Black Uhuru』(1980年) ※『Showcase』(1979年)のリ・エディション
『Sinsemilla』(1980年)
『Chill Out』(1982年)
『Tear It Up - Live』(1982年)
『The Dub Factor』(1983年)
『Anthem』(1983年)