2015年06月08日

Klaus Doldinger『Goes On』

ドイツ人サックス奏者によるお洒落なグルーヴィー・ジャズ☆Klaus Doldinger『Goes On』
klaus doldinger goes on.png
発表年:1967年
ez的ジャンル:ジャーマン・グルーヴィー・ジャズ
気分は... :ダサかっこいい!

今回はドイツ人ジャズ・サックス奏者Klaus Doldingerが1967年にリリースした『Goes On』(1967年)です。

Klaus Doldingerは1936年ベルリン生まれのジャズ・サックス奏者/コンポーザー。

Klaus Doldinger名義の他にPaul Nero名義でも作品をリリースしています。さらにPassportMotherhood等のグループを率いての作品もあります。

映画/TV音楽の分野でも活躍し、日本でも有名な『U・ボート』(Das Boot)(1981年)、『ネバーエンディング・ストーリー』(Die unendliche Geschichte)(1984年)といった作品のサントラも手掛けています。

本作『Goes On』(1967年)は、ラテン・フレイヴァーの効いたグルーヴィーな演奏が魅力のアルバムです。

レコーディング・メンバーはKlaus Doldinger(ts、ss)、Helmut Kandlberger(b)、Cees See(ds)、Volker Kriegel(g)、Ingfried Hoffmann(p、org)、Fats Sadi(per)という編成です。The Dave Pike Setのメンバーとしてもお馴染みのギタリストVolker Kriegelの参加に注目ですね。

ダサかっこいいDoldingerの姿を写したジャケのセンスがそのまま音になったようなセンス抜群の1枚です。

グルーヴィーな格好良さに魅了される「Shakin' The Blues」「Run, Baby, Run」「Watch It」あたりがハイライトだと思いますが、モーダルな疾走感にグッとくる「Quartenwalzer」、Kriegelのギターが先導する「Five For You」、美しいバラード「Tears」にも捨て難い魅力があります。

グッジョブ!と思わずサムアップしたくなる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Shakin' The Blues」
本作を象徴するラテン・フレイヴァーのグルーヴィー・ジャズ。ラテン・リズムにのって各プレイヤーが軽快な演奏を聴かせてくれます。特にHoffmannのハモンド・オルガンが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=9nLo-4u1QNE

「Quartenwalzer」
クールな疾走感にグッとくるモーダルな演奏です。Fats Sadiのコンガによるパーカッシヴなアクセントでスリリング感を増強しているのがいいですね。Doldingerのサックスも存分に堪能できます。

「That Bluesy Sound」
リラックスしたブルージーな演奏が印象的です。脱力感の中にもセンスの良さを感じます。

「Tears」
美しいバラード。どこまでもソフトリーなDoldingerのサックスがいいですね。本作ではオルガンで目立っているHoffmannですが、ここでは繊細なタッチのピアノを奏でています。

「Five For You」
Kriegelのギターが先導するライト・グルーヴ感が心地好い1曲。何処となくエキゾチックな佇まいがあります。

「Run, Baby, Run」
HoffmannのハモンドとFats Sadiのコンガが格好良いグルーヴィー・オルガン・ジャズ。疾走感のあるリズムにのって、Doldingerのサックス・ソロやKriegelのギター・ソロも快調です。

「Watch It」
この演奏もオルガン・ジャズ好きにはたまりません。緩急つけ方も含めて、プレイヤーたちの小粋なセンスに魅了されます。

「Just A Little Bit Of Soul」
ラストはタイトルの通り、少しソウル・テイストの効いたオルガン・ジャズです。雰囲気たっぷりのDoldingerのサックスがいいですね。

60年代の彼の作品はあまりCD化されていないようですが、他の作品も聴いてみたいですね。
posted by ez at 01:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする