発表年:1977年
ez的ジャンル:OZ産メロウ&ファンキー・グルーヴ
気分は... :変化球ですが・・・
70年代に活躍したオーストラリアのグループStylusの2ndアルバム『For The Love Of Music』(1977年)です。
ファンキーなドライブ感とメロウネスを併せ持つOZバンドStylusについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Where In The World』(1976年)
『Best Kept Secret』(1978年)
『Part Of It All』(1979年)
本作『For The Love Of Music』(1977年)は、彼らの70年代の4枚のアルバムの中では一番地味な存在かもしれません。確かに、Stylusで最初に聴くべきアルバムは、『Where In The World』もしくは『Part Of It All』でしょうね。次いで、『Best Kept Secret』、最後に『For The Love Of Music』という順番でしょうね。
このような書き方をすると、本作『For The Love Of Music』の出来がイマイチのような印象を与えてしまうかもしれませんが、決してそのようなことはありません。他のアルバムと比較すると、少し変化球的な曲が多いですが、他のStylus作品を聴いている方ならば十分楽しめます。
本作におけるメンバーは、Peter Cupples(vo、g)、Sam McNally(key)、Ashley Henderson(b、vo)、Ron Peers(g、vo)、Peter Lee(ds)というオリジナル・メンバーの5名。
また、オージー・ブルーアイド・ソウル・バンドSkylightの元メンバーでり、次作『Best Kept Secret』(1978年)ではドラマーとして参加するTrevor CourtneyがPeter Cupplesと共にプロデュースを手掛けています。
他のアルバムと比較してシンセ・サウンドが目立つかもしれません。また、随所で素晴らしいヴォーカル・ワークを楽しめます。
『Where In The World』、『Best Kept Secret』、『Part Of It All』の3枚をお持ちの方は、最後の締め括りに本作もお手元にどうぞ!
全曲紹介しときやす。
「For The Love Of Music」
Earth,Wind & Fireばりのファンキーなタイトル曲でアルバムは幕を開けます。ムーグ・シンセの音色と開放的なホーン・セクションが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=B7hvfWrbWzw
「Musical Man」
ブルーアイド・ソウル・バンドらしいスウィート・バラード。ファルセット・ヴォーカルが優しく包み込んでくれます。
「Movin' On Home」
ウエスト・コースト感覚の大人のファンキー・メロウ。派手さはありませんが、このバンドのセンスの良さがよく出ていると思います。
「So Much Love」
4th『Part Of It All』(1979年)でも再演されたビューティフル・バラード。
リードをとるAshley Hendersonのファルセット・ヴォーカルと女性シンガーRenee Geyerも加わったコーラス隊による素晴らしいヴォーカル・ワークに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=LJ6PlfnopR4
「Gettin' In The Groove」
このバンドらしいファンキーなグルーヴを楽しめる1曲。アレンジが少し仰々しい気もしますが、それも含めて彼ららしいのでは?
「Nature Is Giving」
どこか能天気なファンキー感とメロウな味わいのコントラストが面白い1曲。
「I Just Don't Wanna Fall In Love Right Now」
哀愁メロディを息の合ったヴォーカル・ワークで聴かせてくれるミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=-gR_6pugI9I
「We All Need One Another」
少し憂いを帯びたヴォーカルとフュージョン調のサウンドが印象的なメロウ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=Wr79l8acYk4
「What's Right For You」
カリビアン・テイストの開放的な雰囲気が特徴的なメロウ・グルーヴ。
「Love Is All We Need」
ラストは正攻法のラブ・バラードで締め括ってくれます。
Stylusの過去記事もご参照下さい。
『Where In The World』(1976年)
『Best Kept Secret』(1978年)
『Part Of It All』(1979年)