発表年:1999年
ez的ジャンル:Left Eye系女性R&Bグループ
気分は... :チープなジャケに惑われないで!
今回はキュートでポップな女性R&BグループBlaque(Blaque Ivory)のデビュー・アルバム『Blaque(Blaque Ivory)』(1999年)です。
Blaqueは1996年にアトランタで結成された女性R&Bグループ。メンバーはShamari Fears、Brandi Williams、Natina Reedという2ヴォーカル、1MC編成です。本国アメリカ以外では法律上の問題でBlaque Ivoryのグループ名を用いています。
TLCのLisa "Left Eye" Lopesに見出され、1999年に1stアルバム『Blaque(Blaque Ivory)』、2002年に2ndアルバム『Blaque Out』をリリースしています。
また、映画『Bring It On』(2000年)のサントラに参加したり、Lisa "Left Eye" Lopesのアルバム『Supernova』(2001年)にゲスト参加したりしています。
しかしながら、後ろ盾であったLeft Eyeの事故死と共に、グループの活動も失速気味となります。しかしながら、現在もShamariとBrandiの2人はBlaqueとして活動しているようです。
デビュー・アルバムとなる『Blaque(Blaque Ivory)』は、ジャケからしてTLCの妹分的な雰囲気ですよね。ただし、ジャケのチープな作りがグループにマイナスのイメージを与えている気もしますが・・・
初々しくて、ポップな女性R&Bに止まらない魅力を持った1枚です。プロダクションが充実していることもありますが、10代のメンバー3名がキュートな中にも確かな実力を備えているからだと思います。
Cory Rooney、Lisa "Left Eye" Lopes、Poke & Tone (Trackmasters)の3名がエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ね、Cory Rooney、Poke & Tone (Trackmasters)の他にKevin "She'kspere" Briggs、Michael Anthony、Curt Gowdy & Timothy "Tyme" Riley、Sideeq The Beat Freeq、R. Kelly、L.E.S.、Bob Baldwin、Elgin Manson、Ric Wakeがプロデュースを手掛けています。
「808」、「Bring It All To Me」といったヒット・シングルをはじめ、Lisa "Left Eye" Lopesをフィーチャーした「I Do」、ポジティヴなヴァイヴの「Rainbow Drive」、男性R&BグループWhistleのカヴァー「Right Next To Me」など聴き所満載です。
ジャケに惑わされず、中身で判断して欲しい1枚です。
TLC好き、90年代R&B好きの人であればグッとくるはず!
全曲紹介しときやす。
「Blaque Ivory Intro」
アルバムのイントロ。
「Roll With Me」
Destiny's Child、TLC等も手掛けるKevin "She'kspere" Briggsのプロデュース。サルサ・スパイスを効かせたDestiny's Child風のサウンドを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ajpaR181zLc
「I Do」
Michael Anthonyプロデュース。Lisa "Left Eye" Lopesをフィーチャーし、アルバムからの3rdシングルにもなりました。このグループでポップな魅力が反映されたミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=H_J-HJn9IuY
「Leny」
Curt Gowdy & Timothy "Tyme" Rileyプロデュース。Isaac Hayes「Bumpy's Lament」をサンプリングした哀愁メロウ・グルーヴ。2ヴォーカル、1MCのグループ構成の魅力が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=zWO9PQ0Mb0s
「Rainbow Drive」
Sideeq The Beat Freeqプロデュース。グループがLeft Eyeに初めて聴かせた曲が本曲なのだとか。それだけグループの魅力を備えた1曲ということかもしれませんね。ポジティヴなヴァイヴが伝わってくる素敵な仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=lbIvQ6Nvd8I
「808」
R. Kelly/Poke & Tone(Trackmasters)/Cory Rooneyプロデュース。彼女たちの1stシングルであり、全米チャート第8位、同R&Bチャート第4位のヒットとなりました。Left Eyeの見出したグループのデビュー・シングルに相応しいキャッチーな仕上りです。さすがR. Kellyですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AmEO4Qp2mFw
「Time After Time」
Cyndi Lauperの大ヒット曲をカヴァー。Poke & Tone(Trackmasters)/Cory Rooneyプロデュース。正統派カヴァーですが、甘酸っぱい青春の香りがする好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=eqtECXvaVL0
「Bring It All To Me」
L.E.S./Cory Rooneyプロデュース。人気男性ヴォーカル・グループ'N Syncが参加しています。「808」に続く2ndシングル。全米チャート第4位、同R&Bチャート第15位のヒットとなりました。90年代R&B好きの人は気に入るであろう美メロのミディアム・グルーヴです。Shalamar「I Don't Wanna Be the Last to Know」をサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=h4mjAOgHLvU
「Mind Of A King」
Sideeq The Beat Freeqプロデュース。少し気怠いヴォーカルが印象的なミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=3jv0xZPavJM
「Don't Go Looking For Love」
Poke & Tone(Trackmasters)/Cory Rooneyプロデュース。L.L. Cool J「I Need Love」ネタの胸キュンな美メロ・ミディアムです。ソングライティングにはMariah Careyも参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=8QDXL6YHev0
「Release Me」
Poke & Tone(Trackmasters)/Cory Rooneyプロデュース。Sting「Shape of My Heart」ネタの哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=Lw8iP7JR2xE
「Right Next To Me」
Michael Anthony/Bob Baldwinプロデュース。僕も好きだった男性R&BグループWhistle、1988年のシングル曲をカヴァー。このあたりのセレクトは心憎いですね。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。女性R&Bグループのピュアな魅力が伝わってくるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eTnrLhiPYDE
「Stay By Your Side」
Michael Anthony/Elgin Mansonプロデュース。"最後までお互いにそばにいるだろう"という友情をテーマにした感動的なバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=grxI7vzbg6U
「When The Last Teardrop Falls」
Ric Wakeプロデュース。ラストはZakiyaのカヴァー。感動的なバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mjnvY2lKwXY
『Blaque Out』(2002年)