発表年:1976年
ez的ジャンル:歌姫ソウル/ジャズ
気分は... :Be For Real!
今回は歌姫Marlena Shawの『Just A Matter Of Time』(1976年)です。
これまで当ブログで紹介したMarlena Shaw作品は以下の3枚。
『The Spice Of Life』(1969年)
『Who Is This Bitch, Anyway?』(1975年)
『Sweet Beginnings』(1977年)
Blue Noteの歌姫として活躍してきたMarlena Shawですが、本作『Just A Matter Of Time』を最後にBlue Noteを離れ、CBSへ移籍することなります。
そんなBlue Note最終作は、Bert DeCoteaux、Tony Silvester(元The Main Ingredient)をプロデューサーに迎え、ディスコ/ソウル色の強い1枚に仕上がっています。
このコンビのプロデュース作として、少し前にLinda Lewis『Not a Little Girl Anymore』(1975年)を紹介しています。
本作のレコーディングにはMarlena Shaw(vo)、Bert DeCoteaux(key)、George Butcher(key)、Ricky Williams(key)、Jerry Friedman(g)、Hugh McCracken(g)、Jeff Mironov(g)、Lance Quinn(g)、Bob Babbitt(b)、Jimmy Young(ds)、Carlos Martin(conga)、Dave Carey(per)、Ted Sommer(per)が参加しています。
ディスコ路線が成功しているかどうかは賛否が分かれるかもしれませんが、Marlena Shawという歌手の音楽性の幅の広さを1枚の中で実感できる1枚だと思います。
夏らしい雰囲気のジャケも好きです。
全曲紹介しときやす。
「It's Better Than Walkin' Out」
Lee Garrett/Robert Taylor作。作者Lee Garrettのヴァージョンが『Heat For The Feets』(1976年)に収録されています。ディスコ&ポップ・テイストの軽快なダンサブル・チューンでアルバムは幕を開けます。華やかなホーン・アレンジもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ONRdlm33cLI
「Brass Band」
Bradford Craig作。アルバムの中では地味な存在かもしれませんが、なかなか素敵なメロウ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=YKpLXDoUMCQ
「This Time I'll Be Sweeter」
Gwen Guthrie/Patrick Grant作。当ブログで紹介済みのLinda Lewis、Angela Bofillヴァージョンをはじめ、Martha Reeves、
Roberta Flackも取り上げた名曲のカヴァーです。ドラマティックなアレンジとMarlenaの味わい深いヴォーカルがよくマッチした感動のメロウ・バラードに仕上がっています。
「Think About Me」
Gwen Guthrie/Patrick Grant作。今日的にはこのファンキー・メロウがハイライトかもしれませんね。僕もこの曲が一番好きです。Marlenaのヴォーカルが活き活きしているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HLdEKEzGpS4
Jean Grae「Think About It」、O.S.T.R.「W Nienawisci」のサンプリング・ソースになっています。
Jean Grae「Think About It」
https://www.youtube.com/watch?v=3Xs1geg_IcE
O.S.T.R.「W Nienawisci」
https://www.youtube.com/watch?v=SrlEGz_81Dc
「You And Me」
Carson Whitsett作。落ち着いた雰囲気の大人のラブ・バラード。Bert DeCoteauxのアレンジの妙が冴え渡る1曲でもあります。
「Love Has Gone Away」
Charles Simmons/Joseph Jefferson作。The Spinnersが取り上げた楽曲のカヴァー。The Spinnersヴァージョンは『Mighty Love』(1974年)に収録されています。本作らしいディスコ調のダンス・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=jRXDShLHU-E
「Sing To Me」
Bernard Ighner作。Jerry Butlerが『Sweet Sixteen』(1974年)で取り上げた楽曲のカヴァー。Marlenaのヴォーカルの巧さを実感できるメロウ・ミディアムです。こういうの好きだなぁ!
「Take My Body」
Bettye Crutcher作。ファンキーな味わいのソウル・チューン。少しビッチな雰囲気のヴォーカルがいいですね。
「Be For Real」
Frederick Knight作。これは感動の名バラードですね。Marlenaの素晴らしい歌声が心の奥まで沁み渡ってきます。Leonard Cohen、The Afghan Whigsがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=jCVPjUPJRWM
「No Hiding Place」
Marlena Shaw作。ラストはMarlenaによるピアノ弾き語りでブルース調に締め括ってくれます。。
『Out of Different Bags』(1967年)
『The Spice Of Life』(1969年)
『Marlena』(1972年)
『From the Depths of My Soul』(1973年)
『Live at Montreux』(1974年)
『Who Is This Bitch, Anyway?』(1975年)
『Sweet Beginnings』(1977年)
『Acting Up』(1978年)
『Take a Bite』(1979年)
『Love Is in Flight』(1988年)