発表年:1968年
ez的ジャンル:妖精系ソフト・ロック
気分は... :清楚・・・
今回は美貌シンガー・ソングライターJackie DeShannonの再評価が高い1枚『Me About You』(1968年)です。
シンガーであると同時にソングライターとしても活躍する女性アーティストJackie DeShannonの紹介は、『Your Baby Is A Lady』(1974年)に続き2回目です。
ソフト・ロック作品としての再評価が高い『Me About You』
まず清楚な雰囲気の彼女が写るジャケだけでグッときます!
Jack Nitzsche、Joseph Wissertをプロデューサーに迎えた本作は、自作曲は3曲のみで、残りは外部ライターの曲を取り上げています。
本作の特長は、Jack Nitzsche、Arthur Wright、Kirby Johnson、Nick DeCaroという名うてのアレンジャー陣が手掛けたサウンドが、Jackieのヴォーカルをあの手、この手で引き立ててくれるのが魅力といえるでしょう。
ソフト・ロック好きにはたまらないアレンジャー陣、ソングライティングなのでは?
僕の場合、どの曲を聴いても、ジャケのイメージで2割増で良く聴こえてしまいます(笑)
内容以前に、このジャケをぜひとも手元に置いておきたいはず!
全曲紹介しときやす。
「Me About You」
タイトル曲はThe Magiciansの元メンバー、Garry Bonne/Alan Gordonによるもの。The Mojo Men、Lovin' Spoonful、The Turtlesもカヴァーしています。Jack Nitzscheのアレンジが冴えるキュート&メロウなポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=OyWouazaV9k
「I'm With You」
Garry Bonner/Alan Gordon作品の2曲目。Nick DeCaroによるストリングスが印象的なポップ・バラード。
「I Keep Wanting You」
Jackie DeShannon/Jack Nitzsche作。ドリーミーなサウンドと少ししゃくり上げるようなJackieの歌い方が印象的です。
「Didn't Want to Have to Do It」
John Sebastian作。Lovin' Spoonfulのカヴァー。当ブログではRoger Nichols & The Small Circle Of Friends、Rotary Connectionのカヴァーも紹介済みです。ドリーミーなワルツ・バラードの甘く切ない感じがグッときます。
「What Ever Happened to Happy」
Garry Bonner/Alan Gordon作品の3曲目。Nick DeCaroによるアレンジが良くも悪くも印象的です(笑)
「Baby Close Its Eyes」
Tim Hardin作品のカヴァー。オリジナルは『Tim Hardin 2』(1967年)に収録されています。素朴な味わいながらも可憐な魅力が伝わってきます。
「Music Man」
M. Laguna/Pete Andreoli作。少しR&Bテイストな感じが好きです。
「The Girls' Song」
Jimmy Webb作。オリジナルはThe 5th Dimensionです。落ち着いた雰囲気の中にも華があるのがいいですね。
「Splendor in the Grass」
Jackie DeShannonのオリジナル。本作ヴァージョンとは異なりますが、シングル「Come And Get Me」(1966年)のB面ヴァージョンではThe Byrdsがバックを務めています。ソングライターとしてのJackieの実力を確認できる良い曲です。
「Nobody's Home to Go Home To」
Carole Bayer Sager/Toni Wine作。僕の一番のお気に入り曲。楽曲、Jackieのヴォーカル、Nick DeCaroのアレンジが見事に噛み合った素晴らしい出来栄えです。
https://www.youtube.com/watch?v=oAD4CGfSM3U
「Nicole」
Jackie DeShannon作。何処となくノスタルジックな味わいが魅力のオリジナル曲。
「High Coin」
Van Dyke Parks作。Harpers Bizarreも取り上げていた楽曲です。ということで仕上がりもバーバンク的です。
https://www.youtube.com/watch?v=sEo7o2DzNN8
「I'll Turn to Stone」
ラストはFour Topsのカヴァー(Holland-Dozier-Holland作)。
https://www.youtube.com/watch?v=sbXwpqx70V4
Jackie DeShannonの他作品もチェックを!
『Jackie DeShannon』(1963年)
『Breakin' It Up On The Beatles Tour!』(1964年)
『Are You Ready For This?』(1966年)
『For You』(1967年)
『Me About You/To Be Free』(1968年、1971年) ※2in1CD
『What The World Needs Now Is Love』(1968年)
『Laurel Canyon』(1968年)
『Put A Little Love In Your Heart』(1969年)
『Songs』(1971年)
『Jackie』(1972年)
『Your Baby Is A Lady』(1974年)
『New Arrangement』(1975年)