発表年:1974年
ez的ジャンル:マイルド・ヴォイス系男性SSW
気分は... :ビールが美味い!
今日は70年代男性SSW作品からJackson Browneの実弟Severin Browneの2ndアルバム『New Improved Severin Browne』(1974年)です。
Severin Browneの紹介は、1stアルバム『Severin Browne』(1973年)に続き2回目となります。
1970年代に入り、Motownのスタッフライターとして楽曲提供してしたSeverinがMotownでレコーディングの機会を得て制作したアルバムが『Severin Browne』(1973年)と本作『New Improved Severin Browne』(1974年)の2枚です。
フリーソウル人気曲「Stay」の収録により、1st『Severin Browne』の再評価が高まりましたが、2ndとなる本作『New Improved Severin Browne』(1974年)もなかなか魅力的です。
プロデュースは Larry Murrayが手掛け、レコーディングにはSeverin Browne(vo、g、p)以下、Jeff Porcaro(ds)、David Hungate(b)、David Paich(p、accordion)といった後のTotoのメンバーや、名手Russ Kunkel(ds)、Richard Bennett(g)、Alan Lindgren(el-p、syn)、Dean Webb(mandolin)、Bobby Torres(per)、Joe Porcaro(per)、Steve Leeds(sax)、
今日的にはカリビアンなメロウ・チューン「Romance」がハイライトだと思います。それ以外の楽曲も派手さはありませんが、Severinらしいセンスが光る心憎い楽曲が並びます。マイルドな語り口のSeverinの味わい深いヴォーカルも作品を魅力的なものにしています。
"Jackson Browneの弟"という余計な修飾は抜きにして楽しんで欲しいですね。
「Romance」以外はSeverinのオリジナルです(共作含む)。
ジャケのように缶ビール片手に寛ぎながら聴きたい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Love Notes From Denver」
レイドバック感覚の味わい深いオープニング。Richard Bennettのペダル・スティールが実に効果的です。
「Tickle My Lips」
スワンプ調の中に洒落たセンスを巧みに取り入れているところが心憎いですね。Severinのセンスの良さを感じる1曲です。
「Romance」
Jules Shear作。本作のハイライトはコレ。スティール・ドラムも入ったカリビアンなメロウ・チューン。トロピカル気分で何とも心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=o97LhI4FzhA
「More Dreams In The Sea」
さり気なさの中に小粋なセンスが光る1曲。ソングライターとしてSeverinが高い評価を得ていたのが頷けます。
「Confessions Of A Madman」
ワルツ調のビューティフル・バラード。ジワジワときます。
「Love Song」
シンガー・ソングライターらしい感動バラード。アコーディオンやマンドリンの音色が盛り上げてくれます。
「The Sweet Sound Of Your Song」
Severinのジェントルなヴォーカルにヤラれてしまうメロウ。かなり好きです。
「Do, Magnolia, Do」
スワンプながらもブルーアイド・ソウル的な味わいもあります。このあたりはMotown作品らしいのでは?
「Cooking School」
哀愁のメロディが印象的です。しかしながら、「クッキングスクール」とカタカナ表記にするとビミョーですね(笑)
「Beginning To Believe」
ラストはPatti Dahlstromとの共作。メロウなエレピが醸し出すセンチメンタルな雰囲気にグッときます。
未聴の方は1st『Severin Browne』(1973年)もセットでどうぞ!
『Severin Browne』(1973年)