発表年:1999年
ez的ジャンル:UKクラブジャズ
気分は... :お盆気分が抜けない月曜には・・・
今日は夏に相応しいバカンス・モードのライト・ブリージンなアルバムPaprika Soul『Paprika Soul』(2002年)です。
まだお盆気分が抜けない月曜には、こんなアルバムがフィットするのでは?
マンチェスター出身のソウル/ジャズのDJであるAlan Barnesとキーボード奏者/エンジニアAndy Spillerの2人によるUKクラブジャズ・ユニットPaprika Soulの紹介は、2ndアルバム『Into The Light』(2002年)に続き2回目となります。
2ndアルバム『Into The Light』と同じく、本作もレア・グルーヴ系名曲のUKクラブジャズ的な手法によるカヴァーが魅力の1枚に仕上がっています。
本作ではSeawind「He Loves You」、Viva Brasil、Alive!「Skindo Le Le」、Gene Ammons「Jungle Strut」、Quartette Tres Bien「Boss Tres Bien」、El Coco「Lets Get It Together」、O'Donel Levy「Bad, Bad Simba」、Lowrell「Mellow Mellow (Right On) 」といった名曲をカヴァーしています。
目立つのはヴォーカル入りカヴァーの「He Loves You」、「Skindo Le Le」の2曲ですが、それ以外のカヴァーも格好良いクラブジャズ/ジャズ・ファンクに仕上がっています。また、オリジナル曲もDJ的なセンスに溢れた格好良いサウンドで楽しませてくれます。
なお2001年の再発版はジャケが異なるのでご注意を!
『Paprika Soul』 ※2001年の再発版
全曲紹介しときやす。
「He Loves You」
フリーソウル好きにはお馴染み、Seawindのメロウ・クラシックをカヴァー(Bob Wilson作)。Sarah Newellの女性ヴォーカルをフィーチャーし、オリジナルの雰囲気を受け継ぐ夏モードのメロウ・グルーヴに仕上がっています。Herve Gamilanのサックス・ソロもいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=GG-KWLYh2vY
「Lets Get It Together」
ディスコ・ユニットEl Cocoのディスコ・ヒットをカヴァー(Merria Ross)。ちょうど本曲を含むEl Cocoのオリジナル・アルバムを紹介しようかな、と思っていたタイミングだったので、僕の中ではタイムリーな1曲として今回聴き直していました。オリジナルをより洗練させて、バカンス・モードにしたような仕上がりです。
「Rio Dawn」
Allan Curtis Barnes/Andres Spiller作。ボッサ/ラテン・モードのダンサブルなオリジナル。ヴォーカルがない分、Herve Gamilanのサックスがリードします。
「Bad, Bad Simba」
Groove Merchantレーベルを代表するジャズ・ギタリストO'Donel Levyのグルーヴィーなソウル・ジャズ曲をカヴァー(Manny Albam作)。Malcolm Macfarleneのギターを中心に、UKクラブジャズらしい格好良いグルーヴィー・ジャズ・カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=PO-aAHK4iQM
「Skindo Le Le」
Viva Brasilのオリジナル、Alive!のカヴァーでお馴染みのレア・グルーヴ人気曲をカヴァー(Claudio Amaral/Jay Wagner作)。当ブログでは上記2ヴァージョンに加え、スウェーデン出身のジャズ・ユニットA Bossa Eletricaのカヴァーも紹介済みです。Christine Glenの女性ヴォーカルをフィーチャーした本ヴァージョンも、前述の3ヴァージョンに迫る魅力を持ったブラジリアン・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HFQaFLHkQhk
「Burn It Up」
Alan Barnes/Malcolm MacFarlane/Andres Spiller作。切れ味のあるインスト。UKクラブジャズらしい格好良さを楽しめます。
「Each and Every Day」
Alan Barnes/Andres Spiller作。Sarah Newellの女性ヴォーカルをフィーチャーしたクラブ仕様のハウス・チューン。オリジナルの中では一番キャッチーなのでは?
「Jungle Strut」
Santanaヴァージョンでも知られるジャズ・サックス奏者Gene Ammonsの作品をカヴァー。グルーヴィーな疾走感という点ではアルバム随一です。グルーヴィーなUKジャズ・ファンク好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=akuvPGw8F-E
「Ocean Dance」
Alan Barnes/Andres Spiller作。ドラムンベース調のクロスオーヴァー・サウンドが魅力の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=c2RapNYC13A
「Boss Tres Bien」
Jeter Thompson作。ラテン・ジャズ・ユニットQuartette Tres Bienのカヴァー。Quartette Tres Bienについても近々彼らのアルバム『In Motion』(1967年)を紹介しようと思っていたところです。初期Nicola Conteが好きな人であれば気に入るであろうボッサなニュー・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LbBH_NJlkPc
「Mellow Mellow (Right On) 」
ラストはLowrell(Lowrell Simon)のメロウ・グルーヴ・クラシックをカヴァー(Larry Brownlee/Gus Redmond/Fred Simon作)。Poli Cousseのサックスが牽引するメロウなジャズ・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HUnU3Ax4348
『Into The Light』(2002年)