2015年08月25日

Dorothy Moore『Once Moore with Feelin』

フリーソウル・クラシック「Girl Overboard」収録。Malacoの歌姫の人気作☆Dorothy Moore『Once Moore with Feelin』
ワンス・モア・ウィズ・フィーリング
発表年:1978年
ez的ジャンル:Malaco系レディ・ソウル
気分は... :MoreではなくMoore・・・

今回はサザン・ソウルの名門Malacoレーベルの歌姫Dorothy Moore『Once Moore with Feelin』(1978年)です。

Dorothy Mooreは1946年ミシシッピ州ジャクソン生まれ。幼少期からゴスペルを歌い、大学生の時にはThe Poppiesというグループのメンバーとしてデビューしています。

彼女がシンガーとして注目を浴びるには70年代半ばにMalacoと契約してからです。1976年に「Misty Blue」が全米チャート第3位、同R&Bチャート第1位になり、Malacoの歌姫として活躍するようになります。80年代に入ると一時期Malacoを離れますが、90年代に入り再びMalacoに復帰しています。

ゴスペル、R&B、カントリーを歌いこなす実力派シンガーですが、必ずしも僕の嗜好にフィットするタイプのアーティストではないかもしれません。

しかしながら、本作『Once Moore with Feelin』(1978年)はフリーソウル人気盤ということからも察しがつくように、僕好みのメロウな1枚に仕上がっています。何といってもフリーソウル・クラシック「Girl Overboard」が収録されていますからね!

James StroudTommy CouchWolf Stephensonがプロデュースを務め、James Stroud(ds)、Carson Whitsett(key)、Dino Zimmerman(g)、Fred Knobloch(g)、Don Barrett(b)というMalaco Rhythm Sectionがバックを務めます。

今日的には前述のフリーソウル・クラシック「Girl Overboard」がハイライトでしょうが、「Special Occasion」「The Going Ups And The Coming Downs」「(We Need More) Loving Time」あたりも実力派シンガーDorothyの魅力を味わえるオススメ曲です。

また、ダンサブルな「What Am I To」やメロウ・エレピが印象的な「Being Alone」などでアルバム構成にメリハリがついている点もいいすね。

Peter Fioreによる水彩画調ジャケもいいですね。

全曲紹介しときやす。

「Special Occasion」
Sam Dees作。男性サザン・ソウル・シンガーBill Brandonのヴァージョンでも知られるバラード。Dorothyの堂々とした歌いっぷりを満喫できるオープニングです。シングルにもなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=IJ3SZCz51jM

「What Am I To」
Ralph Graham作。作者Ralph Grahaのヴァージョンは『Extensions』に収録されています。フィリー風の軽快なダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=aDmWJb5bh9I

「Girl Overboard」
Frederick Knight/Sam Dees作。前述のように本作のハイライトとなる至極のメロウ・チューン。曲良し、歌良し、サウンド良し!文句のつけようがない名曲です。夏の終わりのこの時期に聴くとフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=2-dhfJS8iH0

この曲といえば、『The 3 Faces Of Snowboy』(1992年)収録のSnowboyのカヴァーもサイコーですね。僕の場合、オリジナルよりも先にAnna RossYo Yo Honey)をフィーチャーしたSnowboyヴァージョンをかなり聴き込んだので、その影響でこの曲への思い入れが強くなっています。
Snowboy feat. Anna Ross「Girl Overboard」
 https://www.youtube.com/watch?v=b_5AbeD51KY

「Write A Little Prayer」
King Floyd作。ニューオリンズ風の仕上がり。本来のDorothyであれば、こういったアーシーな雰囲気が似合っているのでしょうが。

「The Going Ups And The Coming Downs」
Jim Weatherly作。Gladys Knight & The Pipsのカヴァー(オリジナルはアルバム『I Feel A Song』収録)。この曲自体がDorothyに合っていますね。Dorothyの豊かな表現力を満喫できる好カヴァーだと思います。

「(We Need More) Loving Time」
A. D. Prestige/Charles McCollough/Joe Shamwell作。シングルにもなりました。The Dramaticsも取り上げた楽曲です。シングル・カットが頷ける完成度の高いメロウ・バラードです。メロウなイナたさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=J4MpZNNjLh0

「Being Alone」
Jim Weatherly作。エレピのメロウな響きが心地好いバラード。味わい深いDorothyのヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=fKsOUD-snrQ

「If I Could Just Find My Way Back To You」
Jim Weatherly作。男性カントリー・シンガーRay Priceも歌っていた楽曲です。ゴスペル仕込みのDorothyのヴォーカルを存分に楽しめるゴスペル調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=nXk3Gicd-xk

「He Knows Just Where To Touch Me」
Jim Weatherly作。ラストは、しっとりしたバラードを高らかに歌い上げ締め括ってくれます。

『Misty Blue』(1976年)
ミスティ・ブルー+1

『Dorothy Moore』(1977年)
ドロシー・ムーア

『Definitely Dorothy』(1979年)
ディフィニティリー・ドロシー

『Time Out for Me』(1988年)
Can't Get Over You / Time Out for Me by Moore, Dorothy (1993-04-09) 【並行輸入品】

『Winner』(1989年)
Winner by Moore, Dorothy (1989-11-30) 【並行輸入品】

『Stay Close to Home』(1992年)
Stay Close to Home by Moore, Dorothy (1992-11-30) 【並行輸入品】

『I'm Doing Alright』(2005年)
I'm Doing Alright by Moore, Dorothy (2012-10-11) 【並行輸入品】
posted by ez at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする