2015年09月06日

Stuart McCallum『City』

Richard Spavenプロデュース!UKらしいフォーキー・ジャズ☆Stuart McCallum『City』
シティ
発表年:2015年
ez的ジャンル:UKフォーキー・ジャズ
気分は... :ひとまずコーピング・・・

今回は新作アルバムからUKのギタリストStuart McCallumの最新ソロ・アルバム『City』です。

Stuart McCallumはマンチェスター出身。The Cinematic Orchestraのギタリストとしても知られています。

また、これまで『Echo Architect』(2006年)、『Stuart McCallum』(2009年)、『Distilled』(2011年)、『Distilled Live』(2012年)といったソロ・アルバムをリリースしています。

当ブログで紹介した作品でいえば、Rodina『Home』(2012年)、Richard Spaven『Whole Other』(2014年)といった作品に参加しています。

特に注目のUKドラマーRichard Spavenのソロ・アルバム『Whole Other』ではソングライティングも含めてアルバムへの貢献が目立ちました。そのお返しという訳ではないでしょうが、本作はRichard Spavenがプロデュースしています。

レコーディングにはStuart McCallum(g)、Richard Spaven(ds、syn、electronics)、Robin Mullarkey(b)、Sean Foran(rhodes)、Emma Sweeney(violin)といったミュージシャンが参加しています。

さらにゲスト・ヴォーカリストとして、JP Cooper、つい先日Dego『The More Things Stay The Same』で抜群の存在感を示したUKクラブミュージックのディーヴァSharlene Hector、今年、Richard Spavenも参加したソロ・アルバム『Catching Currents』をリリースしたオランダの新感覚ジャズ・ユニットFinn Silverの女性リード・ヴォーカルFridolijn Van PollZero 7等のレコーディングに参加しているSophie Barkerという4名が参加しています。

主役のStuart McCallumをはじめ、Robin MullarkeySharlene HectorFridolijn Van PollというRichard Spaven『Whole Other』参加メンバーとの重複が多いことから本作に興味を持った方が多いと思います。僕もそんな一人です。

その意味では、『Whole Other』との比較で聴きつつ、UKクラブミュージックや今ジャズ的な展開を期待する人も多いのかもしれませんが、実際に聴くとフォーキーな雰囲気が印象的です。それでもSpavenは随所でらしいドラミングを披露してくれます。

シンプルな演奏だからこそ、StuartのギターとSpavenのドラムが目立つのが逆にいい感じです。

一聴すると、地味に感じるかもしれませんが、この落ち着いた雰囲気は秋に向けてフィットするのでは?

全曲紹介しときやす。

「City」
JP Cooperをフィーチャー。UKクラブミュージック的な展開を期待する人は、ブロークンビーツ調のこのオープニングが一番フィットするのでは?ここでは主役Stuartのギターはやや控えめで、その分JP Cooperのソウルフルなヴォーカルが目立っています。

「Inhale」
本作らしいフォーキー感覚を楽しめます。哀愁モードのギターは紅葉でも見ながら聴きたい感じですね。

「North Star」
Sharlene Hectorをフィーチャー。Sharleneの少し抑え気味のヴォーカルも含めて、星空のフォーキー・サウンドって雰囲気がいいですね。Spavenもらしいドラミングで好サポート!

「T-Onics」
フューチャリスティック&スパニッシュなフォーキー・サウンドがなかなか面白いチルアウト系のインスト。

「Effergy」
Fridolijn Van Pollをフィーチャー。幻想的なFridolijnのヴォーカルとStuartのスパニッシュ・テイストのギターが印象的な哀愁チューン。

「Trio Seven」
Emma Sweeneyのバイオリンをフィーチャー。Stuartのギター、Spavenのドラム、Emma Sweeneyのバイオリンが織り成す壮大な音世界がいいですね。今ジャズ好きの人が喜びそうな音なのでは?

「Mk II」
優しく語りかけるようなStuartのギターとそれに呼応するSpavenのドラムが対話しているかのような演奏がいいですね。これも今ジャズ好き向けの音ですね。

「Said And Done」
ラストは幻想なSophie Barkerのヴォーカルをフィーチャーした哀愁チューン。Spavenが変幻自在のドラミングで演奏をリードします。

ご興味がある方はStuart McCallumの他作品もチェックを!

『Echo Architect』(2006年)
Echo Direct

『Stuart McCallum』(2009年)
Stuart Mccallum

『Distilled』(2011年)
ディスティルド (Stuart McCallum ,ステュアート・マッカラム )

『Distilled Live』(2012年)
Distilled Live

Mike Walker & Stuart McCallum『Beholden』(2014年)
Beholden
posted by ez at 01:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする