2015年09月09日

Svante Thuresson『Just In Time』

小粋なスウェーデン産男性ジャズ・ヴォーカル作品☆Svante Thuresson『Just In Time』
ジャスト・イン・タイム
発表年:1982年
ez的ジャンル:スウェーデン産男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :睡眠不足・・・

今回は小粋な男性ジャズ・ヴォーカル作品Svante Thuresson『Just In Time』(1982年)です。

Svante Thuressonは1937年スウェーデン、ストックホルム生まれの男性ジャズ・シンガー。60年代はスウェーデンのコーラス・グループGals & Palsのメンバーとしても活躍していました。60年代後半から近年まで数多くのソロ・アルバムもリリースしています。

そんなSvante Thuressonの作品の中でもクラブユースなジャズ・ヴォーカル作品として今日再評価が高い1枚が本作『Just In Time』(1982年)です。

アルバムはジャズ・スタンダードとStevie WonderJohn LennonElton Johnといった有名アーティストのカヴァーから構成されています。

本作の再評価を高めているのは「Bird Of Beauty」「Rocket Love」というStevie Wonderのボッサ・カヴァー2曲だと思います。特にクラブユースな「Bird Of Beauty」が本作のハイライトと呼べるでしょう。

しかしながら、アルバム全体の雰囲気はスウィンギーで小粋な男性ジャズ・ヴォーカル作品です。この小粋なスウィンギー感覚がなかなか心地好いです。特にElton John「Goodbye Yellow Brick Road」のカヴァーは絶品だと思います。

リラックスしたい気分のときにはフィットする1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「If I Were A Bell」
Frank Loesser作。小粋なスウィンギー・チューンでアルバムは幕を開けます。

「Smile Again」
Alan Paul/Bill Champlin/David Foster/Jay Graydon作。The Manhattan Transferヴァージョンでお馴染みの曲ですね。ここでは味わい深く美しいバラードで聴かせてくれます。

「Bird Of Beauty」
前述のように、本作のハイライトとなるStevie Wonderのカヴァー。オリジナルは『Fulfillingness' First Finale』(1974年)に収録されています。テキサスのファンク・バンドSolのラテン・カヴァー(1975年)も人気がありますね。ここでは快活なボッサ・ジャズで一気に駆け抜けていきます。Svanteの男性ジャズ・ヴォーカルらしい小粋な雰囲気がいいですね。Hector Bingertのサックスも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=kM-bdXk4mDs

「Imagine」
John Lennonの名曲をカヴァー。ウォーキング・ベースとヴォーカルのみの序盤からピアノ、ドラムに加わり、さらにホーン・アンサンブルも重なるという音のレイヤー感がいいですね。「Imagine」の新たな魅力も気づかせてくれる好カヴァーです。

「On A Clear Day」
Alan Jay Lerner/Burton Lane作。ミュージカル『On A Clear Day You Can See Forever』(1929年)のために書かれたスタンダードのカヴァー。当ブログではMario Biondi & The High Five QuintetThe PeddlersFred Johnsonのカヴァーも紹介済みです。Hector Bingertのサックス・ソロと共に始まる小粋なスウィンギー・チューンに仕上がっています。

「Time After Time」
お馴染みのジャズ・スタンダードをカヴァー(Sammy Cahn/Jule Styne作)。しっとりと聴かせるバラードです。

「Goodbye Yellow Brick Road」
Elton Johnの大ヒット曲をカヴァー(Bernie Taupin/Elton John作)。スウィンギーな「Goodbye Yellow Brick Road」に、あっぱれ!と賛辞を送りたくなります。ここでのSvanteのジャズ・ヴォーカル然とした歌いっぷりがいいですね。

「Woman」
『Double Fantasy』収録のJohn Lennonのヒット曲をカヴァー。Hector Bingertのサックスと共に始まるビューティフル・ジャズ・カヴァーに仕上がっています。

「Rocket Love」
Stevie Wonder作。オリジナルは『Hotter Than July』に収録されています。ここでは哀愁モードのボッサ・ジャズで聴かせてくれます。AOR好きの人が聴いても気に入るかもしれません。

「Just In Time」
ラストはBetty Comden/Adolph Green/Jule Styne作のスタンダードをカヴァー。個人的にこの曲が大好きなので、スウィンギーに疾走する本ヴァージョンも大好きです。

本曲に関して、当ブログではMilano Jazz Dance ComboThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのカヴァーも紹介済みです。特にAlice RicciardiをフィーチャーしたMilano Jazz Dance Comboヴァージョンは僕の大のお気に入りで今でもよく聴きます。
Milano Jazz Dance Combo「Just In Time」
https://www.youtube.com/watch?v=KdFo-8ee4Sc

今週は激動の1週間、睡眠不足でしんどい・・・
posted by ez at 03:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする