2015年09月19日

Ellen McIlwaine『Honky Tonk Angel』

フリーソウル人気作のファンキー・フォーキー・グルーヴ☆Ellen McIlwaine『Honky Tonk Angel』
ホンキー・トンク・エンジェル+1
発表年:1972年
ez的ジャンル:スライド系ファンキー・フォーキー・グルーヴ
気分は... :間違いない格好良さ!

フリーソウル・ファンにはお馴染みのカナダ人女性シンガーソングライター/ギタリストEllen McIlwaine『Honky Tonk Angel』(1972年)です。

以前に『Honky Tonk Angel』(1972年)と『We The People』(1973年)の2in1CD『Up from the Skies:The Polydor Years』を紹介しましたが、オリジナル・アルバムをきちんと紹介したいと思い、今回『Honky Tonk Angel』を取り上げ直すことにしました。

本作のレコーディング・メンバーはEllen McIlwaine(vo、g)、Thad Holiday(b、back vo)、Don Payne(b)、Billy Curtis(congs)、Candido(congas)、Don Kaplan(p)、James Madison(ds)、Bill Keith(pedal steel g)、

オリジナルLPのA面はCurtis Mayfield『Curtis/Live!』Donny Hathaway『Live』でもお馴染みのNYのライブハウスBitter Endでのライブ録音であり、B面がスタジオ録音です。

何といってもBitter Endでのライブ録音がサイコーですね。フリーソウル・クラシック「Toe Hold」をはじめ、「Up From The Skies」「It's Growing」(ボーナス・トラック)、「Ode to Billie Joe」など素晴らしい演奏が目白押しです。

スタジオ録音では、フリーソウルのコンピ収録曲「Wings of a Horse」「Wade in the Water」あたりがオススメです。

プロデュースはPeter K. Seige

いつ聴いても間違いない格好良さに魅了される1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Toe Hold」
オススメその1。Isaac Hayes/David Porter作。Wilson Pickettヴァージョンで知られる楽曲のカヴァーであり、フリーソウル・クラシックとしてお馴染みのファンキー・フォーキー・グルーヴ。これを初めて聴いたときにはぶっ飛びました。ライブらしい臨場感があるのもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=v9EzSlKVB2g

「Weird of Hermiston」
Jack Bruce/Pete Brown作。元CreamのJack Bruceの作品。オリジナルは『Songs For A Tailor』(1969年)に収録されています。Joni Mitchellに通じるものを感じるヴォーカル&演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=-2lCue9QrD4

「Up From The Skies」
オススメその2。Jimi Hendrix作。オリジナルはThe Jimi Hendrix Experience『Axis: Bold As Love』に収録されています。ブルージーな味わいのカヴァーが何ともビターでいいですね。

「Losing You」
Ellen McIlwaine作。Ellenのスライド・ギターを楽しむための楽曲。ギタリストEllen McIlwaineの魅力を堪能できます。

「It's Growing」
オススメその3。オリジナルには未収録のCDボーナス・トラック。Smokey Robinson作。The Temptationsのヒットで知られる曲ですね。ソウルフルな味わいを持ったファンキー・フォークです。Ellenの素晴らしいスキャット・ヴォーカルに魅力されます。

「Ode to Billie Joe」
オススメその4。女性カントリー・シンガーBobbie Gentry、1967年の大ヒット曲をカヴァー。Ellenというアーティストの持つ存在感に圧倒される素晴らしい演奏です。特に彼女独特の歌い回しに惚れ惚れします。当ブログでは本曲に関して、Lou DonaldsonNicola Conteのカヴァーも紹介済みです。

ここまでがBitter Endでのライブ録音です。

「Pinebo (My Story)」
ガーナ出身のパーカッション奏者Guy Warrenの作品。バックはコンガのみのトライバルな仕上り。Ellenのヴォーカルには、こういうトライバル感のある音も似合いますね。

「Can't Find My Way Home」
Steve Winwood作。スーパーバンドBlind Faithのカヴァーです。内省的な雰囲気の味わい深いブルージー・フォーキーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xeYt0BcPiyY

「Wings of a Horse」
オススメその5。Ellen McIlwaine作。この曲もフリーソウルのコンピ収録曲。軽くラテン・フレイヴァーの効いたグルーヴィー・フォーキーです。小粋なピアノとCandidoのコンガがEllenを好サポートします。
https://www.youtube.com/watch?v=g-f5LqQmvtY

「It Wasn't God Who Made Honky Tonk Angels」
J.D. Miller作。Kitty Wellsが歌ったカントリー・ソングをカヴァー。ほんわかムードのカントリー・ソング。正直僕はパスです(笑)

「Wade in the Water」
オススメその6。Ellen McIlwaine作。ラストは少し気だるい雰囲気のフォーキー・グルーヴで締め括ってくれます。

『We The People』(1973年)もセットでどうぞ

『We The People』(1973年)
ウィ・ザ・ピープル
「Jimmy Jean」
 https://www.youtube.com/watch?v=eN7eoKft_c4
posted by ez at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする