2015年09月22日

Roger Glenn『Reachin'』

Mizell Brothersプロデュース!実力派フルート/ヴァイヴ奏者のリーダー作☆Roger Glenn『Reachin'』
Reachin'
発表年:1976年
ez的ジャンル:Sky High Production系ジャズ・ファンク/ラテン・グルーヴ
気分は... :お仕事モードです...

世間は大型連休ですが、こちらは仕事モードでバテバテ(泣)

こんな時には気分転換できる作品を・・・
セレクトしたのはRoger Glenn『Reachin'』(1976年)です。

Roger GlennはNY/NJ育ちのフルート/ヴィヴラフォン奏者。

Mongo Santamariaのグループ参加して注目されるようになり、その後は以前からの知り合いであったMizell Brothers(Larry Mizell/Fonce Mizell)の下で、数多くのSky High Production作品のレコーディングに参加しています。

当ブログで紹介した作品でいえば、以下の4枚のSky High作品にRoger Glennが参加しています。

 Donald Byrd『Black Byrd』(1972年)
 Donald Byrd『Street Lady』(1973年)
 Johnny Hammond『Gears』(1975年)
 Bobbi Humphrey『Fancy Dancer』(1975年)

そんなSky HighでのGlennの功績に報いるかのように制作されたGlenn唯一のソロ・アルバムが本作『Reachin'』(1976年)です。

プロデュースはLarry MizellFonce MizellRoger Glenn

レコーディングにはRoger Glenn(fl、vib)以下、Mark Soskin(p、el-p、clavinet、syn)、Larry Mizell<(el-p、syn)、Ray Obiedo(g)、Paul Jackson(b)、Gaylord Birch (ds)、Bill Summers(congas、per)、Pete Escovedo(vo)等が参加しています。特に、Paul Jackson、Bill SummersといったThe Headhunters組の参加が目を引きます。

こうしたメンバーからも察しがつくように、Mizell Brothersプロデュースでありながら、スカイ・ハイ色で染めすぎず、Roger Glennや参加ミュージシャンの色も大切にしている点が、このアルバムの面白い点だと思います。特にRoger Glennのラテン・ジャズ嗜好をうまくスカイ・ハイ・サウンドに取り込んでいると思います。

ブラジリアン・グルーヴ「Rio」がハイライトだと思いますが、それ以外の演奏も聴き応えがあります。

Mizell Brothers好き、スカイ・ハイ好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Reachin'」
クラヴィネットが牽引するジャズ・ファンク・グルーヴにのって、Glennのフルートが軽やかに舞います。疾走感が心地好いオープニング。

「Rio」
タイトルの通り、ブラジリアン・リズム全開の高速ジャズ・ダンサー。ブラジリアン・グルーヴ好きの人には間違いのない仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=crVQsL5KVoY

「Don't Leave」
Glennのフルートがメロウに響くミディアム・ジャズ・ファンク。メロウネスのなかに何処かミステリアスな雰囲気もあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nhkiD4P0b80

「E.B.F.S.」
メロウなヴァイヴとフルートが揺らめくジャズ・ファンク・チューン。作者の一人でもあるPaul Jacksonのベースが牽引します。スカイ・ハイらしいアープ・ストリング・アンサンブの響きもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=vZzTsa0Jlss

「Overtime」
Glennのフルートが先導する軽快なフュージョン・チューン。Ray Obiedoのギターも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=ac36fg-F1xA

「Kick」
ラテン・フレイヴァーの効いた爽快ジャズ・ファンク。Mark Soskinの鍵盤とRay Obiedoのファンキー・ギターが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=ELrfZNr4T7o

「Gloria」
哀愁モードのメロウ・ジャズ。落ち着いた雰囲気の中から男の哀愁がにじみ出てくる感じです。

「Rezo Chango」
ラストはPete Escovedoのヴォーカルをフィーチャーしたトライバルな演奏で締め括ってくれます。スカイ・ハイと思えないサウンドが逆に面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ewGFbuxyF_4

Sky High Production関連作品の過去記事もご参照下さい。

Donald Byrd『Black Byrd』(1972年)
Black Byrd

Donald Byrd『Street Lady』(1973年)
Street Lady

Bobbi Humphrey『Blacks And Blues』(1973年)
ブラックス・アンド・ブルース

Donald Byrd『Places and Spaces』(1975年)
Places and Spaces

Johnny Hammond『Gears』(1975年)
Gears

Bobbi Humphrey『Fancy Dancer』(1975年)
ファンシー・ダンサー (完全期間限定盤)

Gary Bartz『Music Is My Sanctuary』(1977年)
Music Is My Sanctuary

The Rance Allen Group『Say My Friend』(1977年)
セイ・マイ・フレンド

A Taste Of Honey『Another Taste』(1979年)
Another Taste
posted by ez at 15:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする