2015年10月01日

Eugene Record『The Eugene Record』

The Chi-Litesのリード・シンガーの1stソロ☆Eugene Record『The Eugene Record』
eugene record the eugene record.jpg
発表年:1977年
ez的ジャンル:シカゴ・ソウル系男性ソウル・シンガー
気分は... :巧みのハイ・トーン・ヴォーカル...

シカゴ・ソウルの名グループThe Chi-Litesのリード・シンガーであったEugene Recordの1stソロ・アルバム『The Eugene Record』(1977年)です。

Eugene Recordは1940年シカゴ生まれの男性ソウル・シンガー。The Chi-Litesの前身Hi-Litesに参加します。

シカゴの灯を意味するChi-Litesというグループ名に変更したグループは、1968年のBrunswickレコードとの契約を転機に成功を収めるようになります。

グループは1969年の「Give It Away」のヒットを皮切りに、「Have You Seen Her」「Oh Girl」「Are You My Woman (Tell Me So)」Beyonce「Crazy In Love」のサンプリング・ネタ)等のヒットを放ちました。

また、Eugene個人もプロデューサー/ソングライターとして活躍し、Barbara Acklin(後にEugeneと結婚)、Young-Holt UnlimitedJackie WilsonThe ArtisticsErma FranklinGene Chandler等の作品を手掛けました。

しかしながら、脱税問題のゴタゴタなどが重なり、Eugene Recordは1976年にグループを脱退し、ソロ活動を開始します。そして、リリースされたのが『The Eugene Record』(1977年)、『Trying to Get to You』(1978年)、『Welcome to My Fantasy』(1979年)という3枚のアルバムです。

1980年にはThe Chi-Litesに復帰し、80年代後半までメンバーとして活動しました。2005年に逝去。

1stソロ・アルバムとなる本作『The Eugene Record』は、フリーソウル方面やHip-Hopサンプリング・ソースとしても再評価の高い1枚です。先日、再発CDがリリースされ、入手しやすくなりました。

Eugene Recordがプロデュースを手掛け、アレンジにはEugeneとTom Tom 84が務めています。

レコーディングにはBernard ReedByron GregoryJohn BishopOtis GouldPhil UpchurchQuinton JosephRonald ScottTennyson StephensTom WashingtonWillie HendersonBarbara Acklin等が参加しています。

とにかくアルバム全体がメロウ/スウィートな空気に包まれています。それというのもEugene Recordにしか出せないハイ・トーン・ヴォーカルの魅力があるからだと思います。

Hip-Hopサンプリング・ソースとしても人気の「Here Comes The Sun」とフリーソウル人気曲「Overdose Of Joy」がハイライトだと思いますが、それ以外の楽曲もバラードを中心に素晴らしい曲が目白押しです。

楽曲は1曲を除きEugene Recordのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Laying Beside You」
Eugeneのハイ・トーン・ヴォーカルが栄える爽快かつポップなオープニング。Etta Jamesやジャマイカのレゲエ・グループTamlinsがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=HFfn71fjLw8

「Danger! Love Under Pressure」
ホーン・セクションが活躍するファンキー・グルーヴ。Eugeneのヴォーカルがクールなのがいいですね。

「Here Comes The Sun」
個人的には本作のハイライト。フリーソウル好きは必ずグッとくるメロウ・グルーヴです。Eugeneの魅力が凝縮された名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=nP71Sccd2hU

当ブログで紹介したDe La Soul feat. Ghostface Killah「He Comes」Spectac & Amiri「Invasion」をはじめ、Fusion Unlimited & Nickelus F feat. Little Brother, Skillz and Hall of Fame「The Sun」、Hit-Boy feat. Kent M$NEY, Travi$ Scott and Cocaine 80s「Enormous」のサンプリング・ソースとなっています。
De La Soul feat. Ghostface Killah「He Comes」
 https://www.youtube.com/watch?v=-cDEQKl2EWM
Spectac & Amiri「Invasion」
 https://www.youtube.com/watch?v=FczC8wP4kC0
Fusion Unlimited & Nickelus F feat. Little Brother, Skillz and Hall of Fame「The Sun」
 https://www.youtube.com/watch?v=__9Fr9zTx3s

「Overdose Of Joy」
フリーソウル人気曲である本曲も「Here Comes The Sun」と並ぶハイライト。スウィート&メロウな爽快グルーヴは聴く者をハッピーな気分にさせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CR7D1zPhxsM

Funky DL feat. Ty「Worldwide (Hot Mix) 」、Curse & Pete Rock「Nimms Leicht」、Ray West and O.C. feat. A.G. and Milano「Go Back」のサンプリング・ソースとなっています。
Funky DL feat. Ty「Worldwide (Hot Mix) 」
 https://www.youtube.com/watch?v=WopgHqSATWI
Curse & Pete Rock「Nimms Leicht」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZNq13AxWkso
Ray West and O.C. feat. A.G. and Milano「Go Back」
 https://www.youtube.com/watch?v=ouP8qzbvknE

「Trying To Watch The Wind」
哀愁モードのミディアム・バラード。丁寧に歌い込むEugeneの感動的なヴォーカルに魅了されます。

The Alchemist feat. Devin the Dude「Where Can We Go」、Fiend「Clockin Doe」、Cliff Po「RKOI (Rich Kids on Instagam)」のサンプリング・ソースとなっています。
Cliff Po「RKOI (Rich Kids on Instagam)」
 https://www.youtube.com/watch?v=dxNN5wkx5og

「Mother Of Love」
シンセの幻想的な響きが印象的な感動バラード。エヴァーグリーンな魅力を持った1曲です。

「Love Don't Live By Sex Alone」
The Chi-Lites好きの人が喜びそうなスウィート・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=-8qhXm4qvhI

「Putting It Down (To The Way I Feel About You)」
本曲のみKen Goldがソングライティングを手掛けています。Eugeneのハイ・トーン・ヴォーカルの魅力を見事に引き出したメロウ・ポップなバラードです。バラード系ではコレが一番好き!
https://www.youtube.com/watch?v=J97L7N2bEmc

J.R. & PH7 and Trek Life「From La to the World」のサンプリング・ソースとなっています。
J.R. & PH7 and Trek Life「From La to the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=3uS8JV6yTVw&spfreload=10

「When We Pull The Shades」
ラストは大人のラブ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SmkvEzUWEUk

Capone-N-Noreaga「Pizza」等ののサンプリング・ソースとなっています。

『The Eugene Record/Trying to Get to You』(1977/1978年) ※2in1CD
The Eugene Record/Trying to Ge

『Welcome to My Fantasy』(1979年)
Welcome to My Fantasy
posted by ez at 02:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする