発表年:1967年
ez的ジャンル:カナディアン・フレンチ系ガールズ・コーラス・グループ
気分は... :キュートだけではない!
今回はフレンチ・カナディアンのガールズ・コーラス・グループLes Miladysの1stアルバム『Les Miladys』(1967年)です。
Les MiladysはDenise Biron、Andree Levasseur、Helene Levasseurというフレンチ・カナディアン3名によるガールズ・コーラス・グループ。
1966年から1970年の期間活動し、アルバムとしては『Les Miladys』(1967年)、『Monsieur Dupont』(1969年)という2枚を残しています。
1stアルバムとなる本作は『Les Miladys』(1967年)はフレンチ・ポップ、ガールズ・ポップ、ソフトロック好きの人がグッとくるであろう1枚に仕上がっています。
侮ってはいけないのは、単にキュートなガールズ・グループではなく、コーラス・グループとしての素養がしっかりしている点です。
キュートな魅力で聴かせる曲と、コーラス・グループとしての実力を見せてくれる曲を切り分けて、アルバム全体にメリハリをつけているのがいいですね。ほのぼのしたフレンチ・ポップからスウィンギー調、ソフトロック調、R&B調までバラエティに富んでいる点もアルバムの魅力を高めています。
素晴らしいコーラスワークを聴かせてくれるFrance Gallのカヴァー「Jazz A Gogo」、キャッチーなガールズ・ポップ「Avec Toi Je Vivrais Ma Vie」の2曲が僕のお気に入り。
Simon & Garfunkel、The Supremesのカヴァー各2曲もなかなかいいです。それ以外にThe Sandpipersのカヴァー「Guantanamera」、素敵なポップ・チューン「A Cause De Toi」あたりもオススメです。
ガールズ・グループ好きの方は要チェックの1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Sugar Town」
Nancy Sinatra、1966年のシングル曲をカヴァー。オリジナル同様のほのぼのとした雰囲気で和ませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_0c7tA-ZFjc
「Un Enfant」
Gerard Jouannest/Jacques Brel作。Petula Clarkも歌っていた楽曲です。フレンチならではの語感の響きがいい感じのバラードです。
「C'est Bon La Vie」
オススメその1。Simon & Garfunkel「Feelin' Groovy」をカヴァー。フランス語で聴く「Feelin' Groovy」もなかなかいいです。ガールズ・コーラス・グループらしい透明感のあるコーラスワークにグッときます。
「Le Happening」
オススメその2。The Supremes、1967年の全米No.1ヒット「The Happening」をカヴァー(Holland-Dozier-Holland作)。キュートに弾けた好カヴァーに仕上がっています。
「Jazz A Gogo」
オススメその3。France Gall、1964年のシングルをカヴァー。本作のハイライトはコレでしょう。ピアノのみのバックで素晴らしいコーラス&スキャットを聴かせてくれます。彼女達のコーラス・グループとしての実力を確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=_vajTtuL3C4
「Avec Toi Je Vivrais Ma Vie」
オススメその4。Corrado Conti/Denise Biron/Francesco Cassano/Gianni Argenio/Mogol作。キャッチーなガールズ・ポップという点では、この曲が一番かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=BzYy-0HfhbU
「Trois P'tits Vagabonds」
Anders & Ponciaの別ユニットThe Innocence、1966年のマイナー・ヒット「Mairzy Doats」をカヴァー。ほのぼのしたフレンチ・ポップでコーヒーブレイクといった感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=FTAbQ_kCbjI
「Un Autographe S.V.P.」
オススメその5。Simon & Garfunkel「Homeward Bound」をカヴァー。S&Gで聴き慣れている曲ですが、キュートな魅力を吹き込んだ素敵なカヴァーに仕上がっています。
「Guantanamera」
オススメその6。The Sandpipers、1966年のヒットで知られる古典キューバン・ソングをカヴァー(Pete Seeger/Stephane Venne/Tony Roman作)。Denise Bironのヴォーカルの魅力を存分に堪能できます。The Sandpipersヴァージョンよりもいいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=_tkKRfEAyas
「A Cause De Toi」
オススメその7。Denis Pantis作。オルガンの効いたコーラス・グループらしい素敵なポップ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ryMzkQTHZkk
「Donne-moi Ton Amour」
オススメその8。The Supremes、1964年の全米No.1ヒット「Where Did Our Love Go」をカヴァー(Holland-Dozier-Holland作)。オリジナルに近い雰囲気ですが、フランス語によるR&B調カヴァーなのが新鮮です。
https://www.youtube.com/watch?v=Toa3zCbargs
「Garcon Manque」
カナディアン女性シンガーClaire Lepage、1966年のシングル曲をカヴァー(David Gates/Pierre Saka作)。ラストはフレンチ・ポップらしいキュートな雰囲気で締め括ってくれます。
英語曲のフランス語カヴァーは、オリジナルを調べるのが大変ですね(笑)