発表年:1976年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ソウル/ファンク
気分は... :賽は投げられた・・・
今回はレア・グルーヴ系のソウル/ファンク作品Bobby Boyd『Bobby Boyd』(1976年)です。
アメリカ人男性ヴォーカリスト/テナー・サックス奏者Bobby Boydの紹介は、彼を中心にしたファンク・グループBobby Boyd Congress名義の『Bobby Boyd Congress』(1971年)に続き2回目となります。
パリに渡りレコーディングされた濃厚ファンク作品Bobby Boyd Congress『Bobby Boyd Congress』(1971年)はレア・グルーヴ名盤として人気の高い1枚です。その『Bobby Boyd Congress』のイメージが強い人ですが、本作『Bobby Boyd』(1976年)も再評価の高い1枚です。
『Bobby Boyd Congress』のような濃厚なへヴィ・ファンクではありませんが、ソウル・シンガーBobby Boydの魅力を楽しめる1枚に仕上がっています。
Bobby Boyd本人、George Benson、Harvey Fuquaがプロデュースを手掛けています。George Bensonの起用が興味深いですね。
レコーディングにはBobby Boyd(vo)、Bill Wallace(g)、John Cotsonas(g)、David Kelly(b)、John Cotsonas(b)、Joey Saulter(ds)、Willie "Nute" Boyd(ds)、Tom Coppolla(key)、Jimmy Carrow(per)、Gerry Gottus(as)、Dennis Anderson(ts)、Vinnie Dellarocca(ts)、Gene Dutkin(tp)、Gerald Deas(tb)、John Clouse(tb)が参加しています。
Bobbyのヴォーカルは歌唱力で勝負するタイプではありませんが、実に雰囲気があります。
ハイライトは「Why Are You Cryin'」、「Ain't What You Know」の2曲。この2曲が本作の価値を高めているといっても過言ではありません。
「Happy Hooker」以外はBobby Boydのオリジナルです。
とりあえず「Why Are You Cryin'」、「Ain't What You Know」の2曲を聴いてみて下さい。
全曲紹介しときやす。
「Why Are You Cryin'」
Bobby Boydプロデュース。僕の一番のお気に入りであり、本作のハイライトでしょうね。ポジティヴなヴァイヴに溢れたスムースな躍動感がサイコーです。希望に満ちたサックス・ソロもグッド!この1曲だけでも本作は買いだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=6Xi3V-UrCvc
「Good Woman」
George Bensonプロデュース。雰囲気のあるソウル・バラード。力みすぎず味わいを重視したヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5w8wQuhC9k4
「Happy Hooker」
Harvey Fuqua作&プロデュース。ファンキーなオルガンが牽引するインスト・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=h_MPqcqi5qA
「Ain't What You Know」
Bobby Boydプロデュース。「Why Are You Cryin'」と並ぶ本作のハイライトと呼べるグルーヴィー・ソウル。高揚感のあるホーン・アンサンブルに続き、Bobbyのヴォーカルが入ってくる瞬間の格好良さがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=8qMdkJvtceY
Tito Wun「The Way U Do It」のサンプリング・ソースとなっています。
Tito Wun「The Way U Do It」
https://www.youtube.com/watch?v=dTAC8BagRhs
「Girl, I Can Feel Ya」
George Bensonプロデュース。シブめのMarvin Gayeといった趣のセクシーなソウル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=h6N6Mq69AdQ
「How Do You Hang On To A Dream」
George Bensonプロデュース。さり気ない雰囲気が逆に魅力のミディアム・バラード。
「Let Bygones Be Bygones」
George Bensonプロデュース。パーカッシヴな雰囲気が格好良いファンキーなインスト・チューンです。
「To Be In Love With Yourself」
George Bensonプロデュース。派手さはありませんが、切々と雰囲気が胸に響くメロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=BlZ6fmjM06M
「On This Side Of Town」
George Bensonプロデュース。ラストはメロウ&グルーヴィーな雰囲気で締め括ってくれます。インストかと思いきや終盤に軽くヴォーカルが入っています。
https://www.youtube.com/watch?v=o0NLtwA2yIE
未聴の方はBobby Boyd Congress『Bobby Boyd Congress』(1971年)もチェックを!
Bobby Boyd Congress『Bobby Boyd Congress』(1971年)