2015年11月14日

Hubert Laws『The Chicago Theme』

人気ジャズ・フルート奏者による都会的なジャズ・ファンク/クロスオーヴァー☆Hubert Laws『The Chicago Theme』
シカゴ・テーマ
発表年:1975年
ez的ジャンル:CTI系ジャズ・ファンク/クロスオーヴァー
気分は... :フルートが主役です!

今回は人気ジャズ・フルート奏者Hubert Lawsの代表作『The Chicago Theme』(1975年)です。

音楽一家Lawsファミリーの次男Hubert Lawsの紹介は、『Family』(1980年)に続き2回目となります。

CTIからリリースされた本作『The Chicago Theme』(1975年)は、この時代らしい都会的なジャズ・ファンク/クロスオーヴァー作品に仕上がっています。

レコーディング・メンバーはHubert Laws(fl)、Bob James(key)、Randy Brecker(tp)、Michael Brecker(ts)、David Sanborn(as)、Don Grolnick(p、clavinet)、Joe Beck(g)、George Benson(g)、Eric Gale(g)、Richie Resnicoff(g)、Phil Upchurch(g)、Doug Bascomb(b)、Ron Carter(b)、Stanley Clarke(b)、Steve Gadd(ds)、Andrew Smit(ds)、Ralph MacDonald(per)等です。プロデュースはCreed Taylor。Hubert LawsとBob Jamesがアレンジを手掛けています。。

ブラックスプロイテショーン調の「The Chicago Theme (Love Loop)」、ソウルフルなメロウ・ジャズ・ファンク「I Had a Dream」や、「Midnight at the Oasis」「Midnight at the Oasis」「You Make Me Feel Brand New」というCTIらしいセンスが光るカヴァー3曲など楽しめる演奏が並びます。

また、名うてのミュージシャンが多数参加しており、曲毎の違いを楽しむ聴き方もあります。例えばギタリストでいえば、オープニングはJoe BeckとPhil Upchurch、2曲目はGeorge Benson、3曲目はEric Galeといったように多彩なギター・プレイを堪能できます。

ポーズをキメたジャケも含めて、70年代らしい雰囲気を存分に楽しめるジャズ・ファンク/クロスオーヴァー作品です。

全曲紹介しときやす。

「The Chicago Theme (Love Loop)」
Bob James作。タイトル曲はブラックスプロイテショーンのサントラのテーマ曲といった趣です。刑事ものって感じですかね。Joe Beck、Phil Upchurchのギターに導かれたスリリング感と壮大なオーケストレーションが印象的です。HubertのフルートとDavid Sanbornのアルトも実にキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Jzo41OWxbh0

「Midnight at the Oasis」
Maria Muldaurの大ヒット曲をカヴァー(David Nichtern作)。ミステリアスなイントロに続き、お馴染みのメロディをHubertのフルートが軽やかに奏でます。軽快かつ都会的なクロスオーヴァー・サウンドがいいですね。George Bensonがさすがのギター・ソロを聴かせてくれます。

「You Make Me Feel Brand New」
The Stylisticsの大ヒット曲をカヴァー(Thom Bell/Linda Creed作)。CTIらしいメロウなクロスオーヴァー・サウンドを楽しめる名曲カヴァーです。この雰囲気にはEric Galeのギターがフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=0nTJuTgjl-g

「Going Home」
Antonin Dvorak作。CTIお得意のクラシック・カヴァー。ここではドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第二楽章を取り上げています。僕たち世代では小学校の下校時に流れていた曲としてお馴染みですね。当時放送係で毎日放送室でこのレコードをかけていたのを思い出します。そんなクラシック名をサプライズなカヴァーで聴かせてくれます。SLの効果音で始まるブラジリアン・フュージョン調のサウンドには驚きの連続です。
https://www.youtube.com/watch?v=D0EPbTb_Dak

「I Had a Dream」
Hubert Laws作。ソウルフルな哀愁メロウ・ジャズ・ファンク。こういう曲にはHubertのフルートがハマりますね。Bob JamesのエレピとDon Grolnicのクラヴィネットも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=M-_3Udyrs1E

M.O.P.「Downtown Swinga '96」、Kongehuset「Nu Gar Den Vilde Skattejagt」、Faith Evans「Do Your Time」のサンプリング・ソースとなっています。
M.O.P.「Downtown Swinga '96」
 https://www.youtube.com/watch?v=9zD5PBl7Aug

「Inflation Chaser」
Hubert Laws作。都会的なクロスオーヴァー・チューンで締め括ってくれます。Michael Breckerがテナー・ソロで盛り上げてくれます。

Hubert Lawsの他作品もチェックを!

『The Laws of Jazz』(1964年)
ザ・ロウズ・オブ・ジャズ

『Flute By-Laws』(1966年)
フルート・バイ・ロウズ

『Laws' Cause』(1968年)
ロウズ・コウズ

『Afro-Classic』(1970年)
Afro-Classic

『The Rite of Spring』(1971年)
春の祭典

『Wild Flower』(1972年)
ワイルド・フラワーズ

『Morning Star』(1972年)
Morning Star

『In the Beginning』(1974年)
In the Beginning (Cti Records 40th Anniversary Edi

『The San Francisco Concert』(1975年)
サンフランシスコ・コンサート(紙)

『Romeo & Juliet』(1976年)
Romeo & Juliet

『Say It With Silence』(1978年)
サイレンス

『Land of Passion』(1978年)
Land of Passion

『Family』(1980年)
Family

『Make It Last』(1983年)
Make It Last
posted by ez at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする