発表年:1995年
ez的ジャンル:セクシー・スロウ系90年代R&B
気分は... :スロウ三昧!
今回は90年代R&B作品からLorenzo『Love On My Mind』(1995年)です。
Lorenzo(Lorenzo Smith)は1972年フロリダ生まれの男性R&Bシンガー。
子どもの頃から教会で歌い、高校時代にソウル/R&Bに目覚めたLorenzoは、1990年に18歳にして1stアルバム『Let Me Show You』(1990年)をリリースします。
1992年にリリースした2ndアルバム『Lorenzo』からはシングル「Real Love」が全米R&Bチャート第6位のヒットとなっています。
1995年には元The 2 Live CrewのLuke Campbell(Luke Skyywalker)のLuke Recordsから3rdアルバムとなる本作『Love On My Mind』(1995年)をリリースしています。
さて本作『Love On My Mind』ですが、スロウ中心のセクシーな男性R&B作品となっています。
アルバムはLorenzo自身とWendell Smithがプロデュースし、1曲のみKeith SweatとEric McCain(元Entouch)がプロデュースしています。
そのKeith Sweat/Eric McCainプロデュースの「If It's Alright With You」ではKeith Sweat本人がフィーチャーされています。また、レーベル・オーナーのLuke Campbellもタイトル曲でフィーチャーされています。
スロウ中心の構成で収録曲も9曲に絞り込んだ分、非常に密度の濃い1枚に仕上がっているのがいいですね。
この時期のR&Bアルバムって、曲数がやたら多く、総花的で狙いが見えず、冗長に感じるものも少なくないので、逆に本作のように狙いが明確で徹底しているアルバムが魅力的に映ります。
また、こうしたスロウ中心のアルバムを作ることができるのもLorenzoにシンガーとしての魅力と実力があるからだと思います。
Keith Sweat参加の「If It's Alright With You」をはじめ、「You Ain't Had No Lovin」、「Shining Star」、「Don't Wanna Share」、「Bout To Lose My Mind」、「Betcha He Don't」あたりはスロウ好きの人を歓喜させるはずです。
Keith SweatやR. Kellyのセクシーなスロウがお好きな方は気に入るであろう1枚だと思います。
スロウ三昧もいいですよ!
全曲紹介しときやす。
「Love On My Mind」
Luke Campbellをフィーチャーしたタイトル曲。スロウ・ジャムのオン・パレードとなるアルバムのプロローグといったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=XDFaXLGQ7Oc
「You Ain't Had No Lovin」
控えめのバックでLorenzoの切々としたヴォーカルを際立てたスロウ。本人のヴォーカルに自信があるからこそ、こういった曲に出来るのでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=VgdfjjDbpkY
「If It's Alright With You」
Keith SweatをフィーチャーしたKeith Sweat/Eric McCainプロデュース曲。シングル・カットもされました。まさにKeith Sweatモード全開のセクシー・スロウです。文句なしの出来栄え!
https://www.youtube.com/watch?v=zAFzO-9DoGQ
「Shining Star」
「You Ain't Had No Lovin」と同じく、Lorenzoの切々としたヴォーカルで歌い上げるスロウ・ジャム。
https://www.youtube.com/watch?v=AOhY7E79c8E
「Don't Wanna Share」
Luke Campbellのレーベル・メイトである女性R&BシンガーTrelliniがバック・コーラスで参加しています。R. Kelly好きの人は気に入るであろうセクシーなスロウ。Trelliniが参加している分、華があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GK8JcsmFrrA
ちなみにTrellini『Trellini』(1994年)も近々取り上げようと思っていたところです。お楽しみに!
Trellini『Trellini』(1994年)
「Bout To Lose My Mind」
Keith Sweatスタイルのスロウ。このタイプを雰囲気だけではなく、しっかり歌いこなすところにLorenzoのシンガーとしての魅力を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=DZRWeGe4VO4
「Just Wanna Touch Ya」
Smethによるラガ調ラップが入ったラガ・スタイルの仕上がり。アルバムの中では異色ですが、いいアクセントになっているのでは?
「Wanna Do Ya」
比較的ビート感のあるミディアム・グルーヴ。それでもサウンドが出過ぎず、Lorenzoの伸びやかなハイ・トーン・ヴォーカルを引き立てているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Oi7G1XUTD-A
「Betcha He Don't」
ラストも素敵なスロウ・ジャムで締め括ってくれます。これだけスロウ中心の構成であるにも関わらず、ラストのスロウで感動できるところが本作の魅力なのでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=HHC94GZYR1s
ご興味がある方はLorenzoの他作品もチェックを!
『Let Me Show You』(1990年)
『Lorenzo』(1992年)