2015年12月19日

Flaming Ember『Westbound #9』

Hot Waxの白人ファンキー・ロック☆Flaming Ember『Westbound #9』
ウエストバウンド・ナンバー9 +3
発表年:1970年
ez的ジャンル:Hot Wax系ファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル
気分は... :真面目なのか、不真面目なのか!

今回は白人グループながらもHot Waxと契約し、ヒットを放ったグループFlaming Emberのデビュー・アルバム『Westbound #9』(1970年)です。

60年代後半にデトロイトで結成された、Joe Sladich(g)、Bill Ellis (key)、Jim Bugnel(b)、Jerry Plunk(ds、lead vo)という4人組ファンキー・ロック/ブルーアイド・ソウル・グループFlaming Emberの紹介は、『Sunshine』(1971年)に続き2回目となります。

Holland-Dozier-Holland(Brian Holland/Lamont Dozier/Edward Holland, Jr.)Hot Waxと契約した白人グループとして注目されたFlaming Emberですが、デビュー・アルバムである本作『Westbound #9』(1970年)からは「Mind, Body And Soul」(全米チャート第26位)、「Westbound #9」(全米チャート第24位)というヒットが生まれています。

また、「Spinning Wheel」(Blood, Sweat & Tearsの名曲カヴァー)はフリーソウル人気曲として再評価されています。

やはり、白人グループらしいロック・サウンドと、Hot Wax契約アーティストらしいソウルな味わいの融合がアルバムの魅力だと思います。

「Mind, Body And Soul」「Westbound #9」「Spinning Wheel」以外ならば、「Stop The World And Let Me Off」「Flashbacks And Reruns」「Heart On (Loving You)」あたりが僕のオススメです。

何とも言えない、ジャケ・デザインの雰囲気がこのグループの魅力を表していると思います。

全曲紹介しときやす。

「Spinning Wheel」
Blood, Sweat & Tearsのブラス・ロック名曲をカヴァー(David Clayton-Thomas作)。本ヴァージョンはフリーソウル人気曲でもあります。お馴染みの名曲をファンキー・ロックで聴かせてくれます。ファズ・ギターの鳴り具合もいい感じです。

「Westbound #9」
Daphne Dumas/Ronald Dunbar/Edith Wayne作。タイトル曲はシングルとして全米チャート第24位のヒットとなったグループの代表曲。サウンド的にはロッキンなHoney Coneといった趣ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=FI9qm3tLk5Q

「Mind, Body And Soul」
Ronald Dunbar/Edith Wayne作。この曲もシングルとして全米チャート第26位となりました。ブルー・アイド・ソウルな哀愁の名曲です。ちなみにグループは後年"Mind, Body And Soul"を名乗っていた時期もありました。
https://www.youtube.com/watch?v=XKEHpBUPP9g

「Shades Of Green」
Ronald Dunbar/Edith Wayne作。ストリングスを配したソウル・チューン。Jerry Plunkのソウルフルなヴォーカルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=gw1FxyCypts

「Going In Circles」
Jerry Peters/Anita Poree作。The Friends Of Distinctionのカヴァー。Jerry Plunkの思い入れたっぷりのヴォーカルが印象的な哀愁チューンです。

「Why Don't You Stay」
Ronald Dunbar/Edith Wayne作。ブルー・アイド・ソウルな味わいがいいですね。ボンゴの隠し味も僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=GJyAsDJLYTk

「Flashbacks And Reruns」
Ronald Dunbar/Edith Wayne/General Johnson作。グループのブルー・アイド・ソウルな一面とロックな一面のバランスのとれた1曲。このグループらしい雰囲気があって好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=sk09qapDlcY

「This Girl Is A Woman Now」
Alan Bernstein/Victor Millrose作。Gary Puckett & The Union Gap、1969年のヒット曲をカヴァー。当ブログではFreda Payneのカヴァーも紹介済みです。この曲はFlaming Ember向けの曲かもしれませんね。

「Stop The World And Let Me Off」
Ronald Dunbar/Edith Wayne/Angelo Bond作。このファンキー・ロックが個人的にはアルバムで一番のお気に入り。やはり、ギター・サウンドのファンキー・チューンがこのグループには似合っていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Q2d2NbjaEl8

「Heart On (Loving You)」
Raynard Miner/William Weatherspoon作。このグループのロックな魅力を満喫できる1曲。重厚感のあるロック・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ckD5CNbCB80

「Where's All The Joy」
William Weatherspoon作。哀愁のロック・チューン。込み上げ系のヴォーカルとロッキン・ギターで盛り上げてくれます。

「The Empty Crowded Room」
William Weatherspoon作。ラストはポップ・テイストの楽曲を込み上げ系ヴォーカルでソウルフルに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=WUUSJs02De4

『Sunshine』(1971年)
サンシャイン+5
posted by ez at 12:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月17日

『今の気分は...2015年12月17日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回はR&B/Hip-Hopを適当に10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

De La Soul「Simply」
https://www.youtube.com/watch?v=qcIB9qsKoPk
From 『AOI:Bionix』(2001年)
AOI: Bionix

City High「City High Anthem」
http://www.youtube.com/watch?v=a__M-AXgvxQ
From 『City High』(2001年)
City High

Omar「To The Top」
http://www.youtube.com/watch?v=hwcp0cMSlfo
From 『Best By Far』(2001年)
Best By Far

Julie Dexter「Ketch A Vibe」
https://www.youtube.com/watch?v=-qHiRSqpoUo
From 『Dexterity』(2002年)
Dexterity

Jason Champion「Find A Reason」
https://www.youtube.com/watch?v=Hhezf-NOcXA
From 『Reflections』(2008年)
Reflections

ArtOfficial「Clockwork」
http://www.youtube.com/watch?v=FhV5fCjOa_o
From 『Fist Fights And Foot Races』(2008年)
フィスト・ファイツ・アンド・フット・レーシズ

Estelle「So Much Out The Way」
https://www.youtube.com/watch?v=Ato7cSfte34
From 『Shine』(2008年)
Shine

Tuomo「The Circus」
https://www.youtube.com/watch?v=zwjfYKLHOwo
From 『My Own Private Sunday』(2010年)
マイ・オウン・プライヴェート・サンデイ

Jeff Hendrick「You're A Trip」
https://www.youtube.com/watch?v=ENNqAVnpxG8
From 『Color Blind』(2010年)
COLOR BLIND

Dawkins & Dawkins「Ordinary」
http://www.youtube.com/watch?v=kzfvZhSBfb0
From 『From Now On』(2011年)
From Now on
posted by ez at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月16日

G.A.T. (Gangsta & Thugs)『Just Another Day』

風貌に似合わぬR&Bヴォーカル・グループ☆G.A.T. (Gangsta & Thugs)『Just Another Day』
Just Another Day
発表年:1995年
ez的ジャンル:西海岸ギャングスタ系R&Bヴォーカル・グループ
気分は... : 愛と憎しみは紙一重・・・

今回は90年代R&BからG.A.T. (Gangsta & Thugs)『Just Another Day』(1995年)です。

G.A.T.はカリフォルニア州コンプトンで結成された男性R&Bヴォーカル・グループ。グループ名はGangsta & Thugsの略です。グループ名や風貌からしてギャングスタ系のグループですね。

メンバーはKenneth "Blue" BlueWesley "Snappz" Johnson IIIAndrew "Drew Baby" SandersTyrone "Tycco" Butterfieldの4名。

当時人気だったギャングスタ・ラッパーCoolioと関係が深かったみたいですね。Coolioのヒット曲「Fantastic Voyage」「Fantastic Voyage (Timber Mix)」(アルバム『It Takes a Thief』収録ヴァージョン)でG.A.T.がフィーチャーされています。

また、本作『Just Another Day』には、大ヒット「Gangsta Paradise」を手掛けたDoug Rasheedをはじめ、Brian DobbsBarr 9 Productions(Jay Williams/Maurice Thompson)Lamar CalhounWC & The Maad Circle)といったCoolio絡みのプロデューサーが多数参加し、プロダクションを固めています。

本作の魅力は、グループ名およびジャケに写るメンバーの風貌とギャップのあるメロウなヴォーカル・ワークを聴かせてくれる点です。

上記のようなCoolio絡みの制作陣によるキャッチーなトラックと、グループのヴォーカル・ワークが噛み合った魅惑のR&Bヴォーカル作品に仕上がっています。勿論、ギャングスタ系グループなのでG-Funk系の楽曲もありますが、普段G-Funkやギャングスタ系アーティストを聴かない人でもスンナリ聴くことができるはずです。

個人的には「Feelin' Blue」「Just Another Day」「Smiling Faces Sometimes」(The Undisputed Truthのカヴァー)あたりが僕のお気に入りです。

また、「Momma Song」「Thin Line Between Love And Hate」(The Persuadersのカヴァー)を聴けば、ギャングスタ系アーティストというイメージのみではないグループである点がわかるはずです。

風貌とのギャップを感じながら楽しんでください(笑)

全曲紹介しときやす。

「Endonisha」
ジャケ・イメージと大きく異なるメロウ・チューンがオープニング。ソウル・クラシックWilliam DeVaughn「Be Thankful For What You Got」をサンプリングしたキャッチーさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=lDEwF_ezW4k

「Doin' My Time」
Coolioが共同プロデュースしている楽曲。Eddie Henderson「Beyond Forever」をサンプリングしたミディアム。クレジットはありませんが、Coolioのラップも聴くことができます。

「Just Another Day」
タイトル曲はキャッチーなミディアム・グルーヴ。哀愁漂うヴォーカル・ワークが西海岸らしい感じですね。Brian Dobbsの手腕が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=pWXEERdzVHo

「Something's Going Wrong」
Barr 9 Productions(Jay Williams/Maurice Thompson)が手掛けた哀愁メロウ。女性コーラスも加わり、雰囲気のあるヴォーカル・ワークを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SwUCvz1auUw

「Peace Up On It」
チープな哀愁シンセがG-Funkらしい哀愁ミディアム。なかなかキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=61UEJ35nuHM

「Momma Song」
正統派のソウル・バラード。ギャングスタ版"母に捧げるバラード"といったところでしょうか(笑)。ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=V8_K_tgoBGw

「Smiling Faces Sometimes」
ソウル・ヴォーカル・グループ。The Undisputed Truth、1971年のヒット曲(Barrett Strong/Norman Whitfield作)をカヴァー。The Temptationsも取り上げていた楽曲です。90年代西海岸らしい雰囲気のダンサブルなカヴァーで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SwUCvz1auUw

「Feelin' Blue」
Norman Connors feat. Michael Henderson & Jean Carneをサンプリングしたメロウ・チューン。僕の一番のお気に入りです。ギャングスタ・グループという点に抵抗を持つ人もメロウネスに溢れた本曲を聴けば納得するのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=7zzCX3FJSgU

「Young Black Killa」
彼らがギャングスタ・グループであることを感じる哀愁チューン。Isaac Hayes「A Few More Kisses to Go」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=OkfDT9T4z0s

「Shoot Em Up」
G-Funkらしいトラックが印象的な哀愁チューン。G-Funk好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ifTH-ukWsFA

「Gat」
グループ名を冠した曲。この曲は完全にG-Funkモード全開の西海岸Hip-Hopチューンですね。

「Thin Line Between Love And Hate」
The Persuaders、1971年のヒット曲をカヴァー。オリジナルの雰囲気をそのまま受け継いだソウル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8teyLzWWBI0

「Body Lick」
CDボーナス・トラックとしてシングル曲が追加収録されています。。Smokey Robinson & the Miracles「Oooh Baby Baby」のギャングスタ・ヴァージョンといった雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=XouGJI5CWrU

来週末あたりまではかなりパツパツ状態です。
更新頻度が少し下がるかもしれませんが、何卒ご勘弁を!
posted by ez at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月14日

Bobby Hutcherson『Head On』

人気ヴァイヴ奏者のフリーキー&アフロ・スピリチュアルな1枚☆Bobby Hutcherson『Head On』
ヘッド・オン+3
発表年:1971年
ez的ジャンル:フリーキー&アフロ・スピリチュアル系ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :ボートラ3曲も凄い・・・

今回はJazzシーンを代表するヴァイヴ奏者Bobby Hutchersonが1971年にレコーディングした『Head On』です。

これまで当ブログで紹介したBobby Hutcherson作品は以下の6枚。

 『Components』(1965年)
 『Happenings』(1966年)
 『Stick-Up!』(1966年)
 『Oblique』(1967年)
 『San Francisco』(1970年)
 『Montara』(1975年)

本作『Head On』(1971年)は、いつもHutchersonとは少し異なる印象を受けるアルバムに仕上がっています。

レコーディング・メンバーはBobby Hutcherson(vibes、marimba)、Todd Cochran(p)、Harold Land(ts、fl)、Oscar Brashear(tp、flh)、George Bohanon(tb)、Louis Spears(tb)、Willie Ruff(french horn)、Fred Jackson, Jr.(piccolo)、Donald Smith(fl)、Delbert Hill(reeds)、Charles Owens(reeds)、Herman Riley(reeds)、Ernie Watts(reeds)、William Henderson(el-p)、Reggie Johnson(b)、James Leary III(b)、Leon "Ndugu" Chancler(ds)、Nesbert "Stix" Hooper(ds)、Woody Theus(ds)、Warren Bryant(congas、bongos)です。

Todd Cochranがアレンジを手掛け、全7曲(ボートラ3曲含む)中4曲の作曲も行っています。その意味では彼の貢献がとても大きい1枚といえます。また、『San Francisco』に続きHarold Landの存在感も大きいですね。

本編4曲の中では、アフロ・スピリチュアル・ジャズな「Mtume」とフリー・ジャズな「Many Thousands Gone」が鮮烈ですね。

CDにはオリジナル4曲に加え、「Togo Land」「Jonathan」「Hey Harold」という3曲のボーナス・トラックが追加収録されています。この3曲だけで40分以上もあり、アルバム1枚分のボリュームです。ボリュームだけではなく内容も凄いです。ファンク〜ロックな演奏に本編とは異なる魅力を楽しめます。ボートラ3曲だけでも大満足できるはずです。

参加ミュージシャンの個々のプレイというより、演奏全体の持つパワーに惹きつけられる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「At the Source」
Todd Cochran作。「Ashes & Rust」「Eucalyptus」「Obsidian」の3曲から成る組曲風の仕上り。深遠な雰囲気の美しい演奏が印象的です。嵐の前の静けさか・・・。One Be Lo「E.T.」のサンプリング・ソースになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qzigfpi8g30

「Many Thousands Gone」
Todd Cochran作。Reggie Johnsonの風雲急を告げるかのようなベースに、Hutchersonのマリンバ、さらにはドラムが加わり、緊張感のあるフリーキーな音空間が形成されていきます。ピリッとしたカオス感とスリリングなスピード感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eVmedZyaq7o

「Mtume」
Bobby Hutcherson作。本作のハイライトと呼べるアフロ・スピリチュアル・ジャズな1曲。Hutchersonのマリンバも含め、トライバルなリズムにのって、大地が目覚めていくようです。タイトルはあのMtumeと関連しているのですかね?
https://www.youtube.com/watch?v=AYOzv3VRbD0

「Clockwork of the Spirits」
Todd Cochran作。エレガントな中に時折な不穏な空気が少し顔を覗かせます。そんな中でもHutchersonのヴァイヴの響きを聴くと落ち着きますね。
https://www.youtube.com/watch?v=1AvFfsgmANs

さて、ここからがボーナス・トラック3曲。

「Togo Land」
Todd Cochran作。15分超の演奏ですが、ブラックネスな魅力に溢れたダイナミックなファンク・ロックな圧倒されます。Hutchersonのマリンバがトライバルな覚醒感を高めてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ErIru-cAqy4

「Jonathan」
Todd Cochran作。いつものHutchersonらしいエレガントなヴァイヴの音色を楽しめます。Harold LandのテナーやOscar Brashearのトランペットも雰囲気あります。
https://www.youtube.com/watch?v=eBc2PDsCXz8

「Hey Harold」
Bobby Hutcherson作。冒頭のドラム・ブレイクの格好良さにヤラれてしまう17分超のファンク・グルーヴ。ソリッドかつ馬力のありそうな突進力がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=uymrrTX_-TY

Bobby Hutchersonの過去記事もご参照下さい。

『Components』(1965年)
コンポーネンツ

『Happenings』(1966年)
ハプニングス

『Stick-Up!』(1966年)
Stick-Up!

『Oblique』(1967年)
Oblique

『San Francisco』(1970年)
San Francisco

『Montara』(1975年)
Montara
posted by ez at 03:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月13日

Fat Freddy's Drop『Bays』

NZを代表するレゲエ/ダブ・バンドのクロスオーヴァーな最新作☆Fat Freddy's Drop『Bays』
Bays
発表年:2015年
ez的ジャンル:NZ産レゲエ/ダブ/クロスオーヴァー
気分は... :Lord Echoと一緒に・・・

今回は新作アルバムからFat Freddy's Drop『Bays』です。

Fat Freddy's Dropは2000年にニュージーランド、ウエリントンで結成されたレゲエ/ダブ・バンド。

現在のメンバーは、Joe Dukie(vo、g)、DJ Fitchie(per、production)、Tony Chang(tp)、Jetlag Johnson(g)、Dobie Blaze(key)、Hopepa(tb、tuba)、Chopper Reedz(sax)の7名。

これまで『Live at the Matterhorn』(2001年)、『Based on a True Story』(2005年)、『Dr Boondigga and the Big BW』(2009年)、『Live at Roundhouse』(2010年)、『Blackbird』(2013年)といったアルバムをリリースしています。

あのLord Echoも在籍するThe Black Seedsと並ぶニュージーランドを代表するレゲエ/ダブ・バンドですね。

NZのバンドらしくレゲエ/ダブにソウル、ジャズ、ロック、クラブミュージック等のエッセンスを取り入れたクロスオーヴァー感覚が魅力ですね。

最新作『Bays』でも、そういったクロスオーヴァー感覚のレゲエ/ダブ・サウンドを存分に聴かせてくれます。特にハウス/テクノ、ブロークンビーツ、トライバル、チルアウトといったクラブミュージック寄りのサウンドが目立つ点が本作の特色です。一方で、彼らの原点であるレゲエ/ダブ・サウンドもちゃんと楽しめるのでご安心を!

僕のお気に入りは「:Wheels」「>Fish In The Sea」「>Cortina Motors」「(Makkan)」「//10 Feet Tall」あたりですね。

Lord Echo好きの人はチェックすべき1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「>Wairunga Blues」
ダビー&ソウルフルなダウンテンポでアルバムは幕を開けます。ゆったり大きくうねるグルーヴ感がいいですね。

「_Slings & Arrows」
ゲーム・サウンド的なイントロと共に始まるレゲエ・チューン。レゲエ・バンドとしての真髄を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5ChYoBGfMvs

「//10 Feet Tall」
哀愁のホーン・サウンドと共に始まるダビーなレゲエ・チューン。やはり、このダビー感覚がないとNZのバンドらしくないですね。

「:Wheels」
本作の中でもインパクトのある1曲。レゲエ/ダブとブロークンビーツが融合したようなエレクトリック・サウンドを楽しめるクロスオーヴァー・チューンに仕上がっています。

「_Razor」
ジャーマン・テクノ+ロッキンな仕上がり。Joe Dukieの哀愁ヴォーカルがよくフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=X86Lk4pwBOg

「(Makkan)」
トライバル・リズムと共に始まるチルアウト・チューン。メロウな味わいもあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GpmNN2LL1cI

「>Fish In The Sea」
このバンドのクロスオーヴァー感覚が反映された雄大なスケールの仕上がり。Joe Dukieのヴォーカルにも味わいがあります。このバンドの懐の深さを実感できる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=oyuHEVDmC-M

「>Cortina Motors」
アッパーなダンス・チューン。ダンサブル・サウンドを期待する方には一番のオススメ。Lord Echoあたりが好きな人も気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=f9nVqtVTOJs

「//Novak」
ラストは少しルード感覚のエレクトリック・スロウ・ファンクで締め括っています。

Fat Freddy's Dropの他作品もチェックを!

『Live at the Matterhorn』(2001年)
Live at the Matterhorn

『Based on a True Story』(2005年)
Based on a True Story

『Dr Boondigga and the Big BW』(2009年)
Dr Boondigga & The Big Bw

『Live at Roundhouse』(2010年)
Live at Roundhouse

『Blackbird』(2013年)
Blackbird
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする