発表年:1995年
ez的ジャンル:西海岸ギャングスタ系R&Bヴォーカル・グループ
気分は... : 愛と憎しみは紙一重・・・
今回は90年代R&BからG.A.T. (Gangsta & Thugs)『Just Another Day』(1995年)です。
G.A.T.はカリフォルニア州コンプトンで結成された男性R&Bヴォーカル・グループ。グループ名はGangsta & Thugsの略です。グループ名や風貌からしてギャングスタ系のグループですね。
メンバーはKenneth "Blue" Blue、Wesley "Snappz" Johnson III、Andrew "Drew Baby" Sanders、Tyrone "Tycco" Butterfieldの4名。
当時人気だったギャングスタ・ラッパーCoolioと関係が深かったみたいですね。Coolioのヒット曲「Fantastic Voyage」の「Fantastic Voyage (Timber Mix)」(アルバム『It Takes a Thief』収録ヴァージョン)でG.A.T.がフィーチャーされています。
また、本作『Just Another Day』には、大ヒット「Gangsta Paradise」を手掛けたDoug Rasheedをはじめ、Brian Dobbs、Barr 9 Productions(Jay Williams/Maurice Thompson)、Lamar Calhoun(WC & The Maad Circle)といったCoolio絡みのプロデューサーが多数参加し、プロダクションを固めています。
本作の魅力は、グループ名およびジャケに写るメンバーの風貌とギャップのあるメロウなヴォーカル・ワークを聴かせてくれる点です。
上記のようなCoolio絡みの制作陣によるキャッチーなトラックと、グループのヴォーカル・ワークが噛み合った魅惑のR&Bヴォーカル作品に仕上がっています。勿論、ギャングスタ系グループなのでG-Funk系の楽曲もありますが、普段G-Funkやギャングスタ系アーティストを聴かない人でもスンナリ聴くことができるはずです。
個人的には「Feelin' Blue」、「Just Another Day」、「Smiling Faces Sometimes」(The Undisputed Truthのカヴァー)あたりが僕のお気に入りです。
また、「Momma Song」、「Thin Line Between Love And Hate」(The Persuadersのカヴァー)を聴けば、ギャングスタ系アーティストというイメージのみではないグループである点がわかるはずです。
風貌とのギャップを感じながら楽しんでください(笑)
全曲紹介しときやす。
「Endonisha」
ジャケ・イメージと大きく異なるメロウ・チューンがオープニング。ソウル・クラシックWilliam DeVaughn「Be Thankful For What You Got」をサンプリングしたキャッチーさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=lDEwF_ezW4k
「Doin' My Time」
Coolioが共同プロデュースしている楽曲。Eddie Henderson「Beyond Forever」をサンプリングしたミディアム。クレジットはありませんが、Coolioのラップも聴くことができます。
「Just Another Day」
タイトル曲はキャッチーなミディアム・グルーヴ。哀愁漂うヴォーカル・ワークが西海岸らしい感じですね。Brian Dobbsの手腕が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=pWXEERdzVHo
「Something's Going Wrong」
Barr 9 Productions(Jay Williams/Maurice Thompson)が手掛けた哀愁メロウ。女性コーラスも加わり、雰囲気のあるヴォーカル・ワークを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SwUCvz1auUw
「Peace Up On It」
チープな哀愁シンセがG-Funkらしい哀愁ミディアム。なかなかキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=61UEJ35nuHM
「Momma Song」
正統派のソウル・バラード。ギャングスタ版"母に捧げるバラード"といったところでしょうか(笑)。ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=V8_K_tgoBGw
「Smiling Faces Sometimes」
ソウル・ヴォーカル・グループ。The Undisputed Truth、1971年のヒット曲(Barrett Strong/Norman Whitfield作)をカヴァー。The Temptationsも取り上げていた楽曲です。90年代西海岸らしい雰囲気のダンサブルなカヴァーで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SwUCvz1auUw
「Feelin' Blue」
Norman Connors feat. Michael Henderson & Jean Carneをサンプリングしたメロウ・チューン。僕の一番のお気に入りです。ギャングスタ・グループという点に抵抗を持つ人もメロウネスに溢れた本曲を聴けば納得するのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=7zzCX3FJSgU
「Young Black Killa」
彼らがギャングスタ・グループであることを感じる哀愁チューン。Isaac Hayes「A Few More Kisses to Go」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=OkfDT9T4z0s
「Shoot Em Up」
G-Funkらしいトラックが印象的な哀愁チューン。G-Funk好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ifTH-ukWsFA
「Gat」
グループ名を冠した曲。この曲は完全にG-Funkモード全開の西海岸Hip-Hopチューンですね。
「Thin Line Between Love And Hate」
The Persuaders、1971年のヒット曲をカヴァー。オリジナルの雰囲気をそのまま受け継いだソウル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8teyLzWWBI0
「Body Lick」
CDボーナス・トラックとしてシングル曲が追加収録されています。。Smokey Robinson & the Miracles「Oooh Baby Baby」のギャングスタ・ヴァージョンといった雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=XouGJI5CWrU
来週末あたりまではかなりパツパツ状態です。
更新頻度が少し下がるかもしれませんが、何卒ご勘弁を!