発表年:2006年
ez的ジャンル:UKジャズ・ファンク
気分は... :放心状態・・・
嵐のような1週間が過ぎ去り、少し放心状態・・・この土日は何もしたくない気分。まだまだ年内にやることが残っているので、そんなことはできないのですが。
今は少し野性味のあるファンク・サウンドが聴きたい気分!
セレクトしたのはThe Baker Brothers『Bakers Dozen』(2006年)です。
UKジャズ・ファンクの人気バンドThe Baker Brothersに関して、当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Transition Transmission』(2008年)
『Avid Sounds』(2009年)
『Time To Testify』(2011年)
『Time To Testify』(2011年)でメンバー・チェンジがあり、かなりバンドが様変わりしてしまいましたが、個人的にはDan Baker(g、key、org)とRich Baker(ds)のBaker兄弟と友人のChris Pedley(g、b)というオリジナルのトリオ編成の作品こそがThe Baker Brothersという印象ですね。
したがって、最新スタジオ作『Hear No Evil』(2014年)は、僕の中では少し違い気がしてパスしてしまいました。
僕の中では『Transition Transmission』(2008年)がグループの頂点であった印象を受けるのですが、本作『Bakers Dozen』(2006年)は『Transition Transmission』の1作前のスタジオ作となります。
本作の最大の特徴は、全12曲8曲がヴォーカル曲になっている点です。特に売れっ子女性セッション・シンガーVanessa Freemanが5曲でフィーチャーされているのが印象的です。彼女の参加でアルバム全体のソウル度が増しています。
ただし、ヴォーカル曲に依存しすぎずに、強力なインスト・チューンとヴォーカル曲のバランスが上手くとれている印象を受けます。その意味でアルバム全体のメリハリがいい感じです。
オリジナル・メンバーのThe Baker Brothersの魅力を再確認できる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Peace Of Mind」
ライヴ盤『In With the Out-Crowd』にも収録されていた楽曲のスタジオ録音ヴァージョン。ライヴの熱気をそのままスタジオに持ち込んだようなファンキー・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=zKhlS6U6ChE
「All Baked Out」
この曲もライヴ盤『In With the Out-Crowd』収録曲のスタジオ録音ヴァージョン。ダイナミックかつ疾走感のある演奏が格好良すぎるインスト・チューン。インストではコレが一番好き!Rich Bakerによるブレイクもキマっています。
「Fantasy」
Vanessa Freemanをフィーチャーした1曲目。Vanessa Freemanのソウルフル・ヴォーカルにグループの新たな側面を引き出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=1rVwZFm1a40
「Hold On」
この曲ではメンバー自身がヴォーカルを務めています。ヴォーカルが入ることで前のめりになりすぎない余裕のある演奏を楽しめます。
「Ponky Wockett's Revenge」
インスト・バンドとしてのBaker Brothersの魅力を満喫できるファンク・グルーヴ。このバンドの洗練されたワイルド感を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=eAX8F7uZwHM
「What You Do Is Right」
Vanessa Freemanをフィーチャーした2曲目。ノリのいいファンク・グルーヴをバックに、Vanessaのキュートなヴォーカルが躍動します。
「Walk Into My World」
Vanessa Freemanをフィーチャーした3曲目。シングルにもなったミディアム・グルーヴ。Vanessaのヴォーカルやサックスも加わった華のある1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ng1weE94rDQ
「Tighten Up」
タイトルだけみると、アノ有名曲のカヴァーかと思いきやオリジナルでした(笑)。メンバー自身がヴォーカルを務めるファンキー・チューン。
「Keepin' Together」
ホーン隊を効果的に配したインスト・チューン。
「Don't Turn Your Back On Me」
ライヴ盤『In With the Out-Crowd』にも収録されていた楽曲のスタジオ録音ヴァージョン。『In With the Out-Crowd』と同じくNathan Johnsonのラップをフィーチャーしています。
「Aware Of Reality」
Vanessa Freemanをフィーチャーした4曲目。Vanessaのしっとりとしたヴォーカルを聴かせるバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=7Btow2uuORA
「Winding Rhythm」
Vanessa Freemanをフィーチャーした5曲目。ラテン・フレイヴァーの効いた小粋なフィーリングがいい感じです。
「Spental」
Dan Bakerの鍵盤が印象的なインスト・チューンで締め括ってくれます。
The Baker Brothersの他作品もチェックを!
『Ten Paces』(2003年)
『In With the Out-Crowd』(2005年)
『Hot Cakes: Live In Japan』(2007年)
『Transition Transmission』(2008年)
『Avid Sounds』(2009年)
『Time To Testify』(2011年)
『Hear No Evil』(2014年)