2016年01月31日

GoGo Penguin『Man Made Object』

新世代ジャズ・トリオのBlue Note移籍第一弾アルバム☆GoGo Penguin『Man Made Object』
Man Made Object
発表年:2016年
ez的ジャンル:新世代UKジャズ・ピアノ・トリオ
気分は... :まさかの大逆転!

今回は新作ジャズ作品から話題の新世代ジャズ・トリオGoGo PenguinのBlue Note移籍第一弾アルバム『Man Made Object』です。

イギリス、マンチェスターで結成されたChris Illingworth(p)、Nick Blacka(b)、Rob Turner(ds)によるジャズ・トリオGoGo Penguinの紹介は、2ndアルバム『V2.0』(2014年)に続き2回目となります。

『Fanfares』(2012年)、『V2.0』(2014年)という2枚のアルバムでジャズ界に旋風を巻き起こした新世代UKジャズ・ピアノ・トリオGoGo PenguinRadioheadSquarepusherMassive Attack等を聴いて育ってきた新世代による独自のジャズ・サウンドは実に新鮮でした。
今回、Blue Noteの社長Don Was『V2.0』を気に入り、契約に至ったようです。

名門Blue Note移籍への移籍で変にまとまってしまうことも懸念しましたが、まったく杞憂でした。バンドの進化し続ける姿を確認できる素晴らしい1枚に仕上がっていると思います。

ラップトップで作曲した曲やプログラミングしたサウンドを楽器で再現するなど、これまで以上にアコースティック・バンドによるエレクトロニカ/クラブ・ミュージック的サウンドにこだわった演奏を楽しめます。

プロデュースは前作と同じくBrendan WilliamsJoseph Reiser

すべて3人のみのトリオ演奏でオール・インストです。
楽曲もすべて彼らのオリジナルです。

クラブミュージック好きの人に聴いて欲しいジャズ作品です。

全曲紹介しときやす。

「All Res」
クラシック調のエレガントなスタートから、ドラムが加わった途端アコースティック・エレクトロニカ・トリオに相応しい新世代ジャズ・サウンドを繰り広げます。このバンドの美学が詰まったオープニングです。
https://www.youtube.com/watch?v=ol4s-1kTrBw

「Unspeakable World」
これまであまり聴かれなかった"今ジャズ"寄りのアプローチですね。このあたりはBlue Note移籍が影響しているのかもしれませんね。

「Branches Break」
Four Tetにインスパイアされて作った曲なのだとか。このバンドらしいUKならではの"ジャズ・ミーツ・エレクトロニカ"的サウンドを楽しめます。冬らしいジャズ・サウンドがいいですね。

「Weird Cat」
Robの格好良いドラミングに魅了されます。このバンドならではのクラブミュージック的ジャズを存分に楽しめます。

「Quiet Mind」
Chrisのピアノを中心とした現代音楽の影響を感じるミニマル&ビューティフルな演奏が印象的です。

「Smarra」
Nickのベースに牽引され、Robの疾走するドラミング、幻想的なChrisのピアノが絡む刺激的な演奏です。Robのドラムの破壊力がサイコーです。

「Initiate」
Chrisの美しいピアノが主導する演奏ですが、そこはかとなくクラブミュージック的な雰囲気を醸し出すあたりがこのバンドらしいですね。

「GBFISYSIH」
リリカルなビューティフル・バラード。ただやだ美しい演奏を堪能しましょう。

「Surrender To Mountain」
美しき疾走感に魅了される演奏です。試練を乗り越えたからこそ味わえる感動!といった雰囲気ですかね。

「Protest」
本編のラストは美しいChrisのピアノと攻撃的なNickのベースとRobのドラミングのバランスが絶妙な演奏で締め括ってくれます。

「Fading : Feigning」
国内盤ボーナス・トラック1曲目。このバンドらしい美しいChrisのピアノと疾走するビートを聴かせてくれます。ジワジワ盛り上がってくるのがいいですね。

「Green Lit」
国内盤ボーナス・トラック2曲目。1曲の中にドラマを感じる感動的な演奏です。

『Fanfares』(2012年)
FANFARES

『V2.0』(2014年)
V2.0
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2016年01月30日

Dwele『Some Kinda...』

J Dillaも才能を認めたR&Bシンガー☆Dwele『Some Kinda...』
Some Kinda
発表年:2005年
ez的ジャンル:デトロイト男性R&Bシンガー
気分は... :CCCDはいけませんな・・・

今回は男性R&BシンガーDwele『Some Kinda...』(2005年)です。

Dwele(本名:Andwele Gardner)は1978年ミシガン州デトロイト出身の男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサー/マルチ・プレイヤー。

2000年に自主制作でアルバム『Rize』をリリース。その後、Virgin Recordsと契約し、『Subject』(2003年)、『Some Kinda...』(2005年)という2枚のアルバムをリリースし、その実力をR&Bファンに知らしめました。

レーベルを移った後も『Sketches of a Man』(2008年)、『W.ants W.orld W.omen』(2010年)、『Greater Than One』(2012年)といったアルバムをコンスタントにリリースしています。

J Dillaがその才能を認めたシンガーとして知られる人ですね。また、さまざまなアーティストの作品への客演でも目立つ人でもあります。

当ブログでも彼が客演した作品を数多く取り上げています。

 J Dilla『The Shining』(2006年)
 Common『Finding Forever』(2007年)
 Kanye West『Graduation』(2007年)
 Jazzanova『Of All The Things』(2008年)
 Lettuce『Rage!』(2008年)
 Kanye West『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』(2010年)
 Robert Glasper Experiment『Black Radio 2』(2013年)

メジャーからマイナーまでありますが、どの作品も名盤ですね。

さて、今回紹介する『Some Kinda...』(2005年)はVirginでの第2弾アルバムとなります。

Dweleのセルフ・プロデュースが中心ですが、J DillaMike CityG-1も各1曲でプロデュースしています。

また、Dweleはヴォーカルのみならず、ギター、ベース、ドラム、キーボード、トランペットとマルチ・プレイヤーぶりでその才能を見せてくれます。

アルバム全体はこの時代らしいネオソウル作品という印象を受けます。

シングルになった「I Think I Love U」「Weekend Love」もいいですが、やはりJ Dillaがプロデュースし、Slum Villageを迎えた「Keep On」がハイライトですかね。

また、効果的なホーン・サウンドが印象に残る「A Pimp's Dream」、G-1プロデュースの「A Pimp's Dream」あたりもオススメです。

本作の難点は国内盤がCCCDだったことですかね。今振り返ると、CCCDで新作リリースされたアーティストって悲劇でしたね。

僕が保有するのは輸入盤ですが、iTunesにインポートしようとしたら、CDトラック名を取得できず自分で手入力せなばならず面倒だった記憶があります。

まぁ、そんなことはさておき、ネオソウル好き、J Dilla好きの人はチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Holla」
ネオソウルらしいグルーヴ感が楽しめるオープニング。

「A Pimp's Dream」
オススメその1。効果的なホーン・サウンドが印象に残るミディアム・グルーヴ。軽やかな中にも味わいのあるDweleのヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=SOzJNlPYKbI

「Know Your Name」
オススメその2。G-1プロデュース曲。Dweleのヴォーカルのセクシーな魅力を実感できるミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=NUpwfCFdc6A

「My Lova」
ネオソウルらしい雰囲気のミディアム・スロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=zjTZoz089GU

「Flapjacks」
ネオソウル好きの人にはグッときそうなメロディ・ラインですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2_JKHirvXbQ

「Caught Up」
インタールード的な1曲。

「Weekend Love」
オススメその3。アルバムからの2ndシングル。小粋なホーン・サウンドが印象的なジャジー感覚のネオソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=-EpVHaOxSyM

「Lay It Down」
オススメその4。Tony! Toni! Tone!「Holy Smokes & Gee Whiz」ネタのエレガントな鍵盤ループが印象的なミディアム・グルーヴ。Dweleのヴォーカルが切なくてグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=KXTcze1Wl_0

「I Think I Love U」
オススメその5。アルバムからの1stシングルはMike Cityプロデュース曲。さりげないミディアム・グルーヴですが、ボトムの効いたトラックが格好良いですね。さすがはMike City!
https://www.youtube.com/watch?v=3rT6Iqb4JfM

「Continuation」
小曲ですが次曲へのつなぎとしていい感じです。

「Keep On」
オススメその6。J Dillaがプロデュースし、Slum Villageをフィーチャーした話題曲。Sade「Paradise」Common「Dooinit」をサンプリングしたコズミック・トラックがいいですね。J Dilla好きの人は楽しめる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=XKZthSVfohI

「Some Kinda Prelude (...And So It Is)」
タイトル曲のプレリュード。

「Some Kinda」
タイトル曲には幼くして父を失ったDweleの思いが詰まっているようすね。
https://www.youtube.com/watch?v=uw0igm0cl_o

「Wake The Baby」
ジャジーな哀愁バラード。雰囲気はありますが、ジャズ・シンガーではなくR&BシンガーDweleの歌が聴きたい気が・・・
https://www.youtube.com/watch?v=2BbjQKUPrQk

「Old Lovas」
ラストは切々と歌う哀愁メロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TOal2RkFvco

Dweleの他作品もチェックを!

『Subject』(2003年)
Subject

『Sketches of a Man』(2008年)
Sketches of a Man

『W.ants W.orld W.omen』(2010年)
Wants World Women

『Greater Than One』(2012年)
Greater Than One
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2016年01月29日

Bobby Hamilton Quintet Unlimited『Dream Queen』

US産レア・グルーヴ幻の名盤!☆Bobby Hamilton Quintet Unlimited『Dream Queen』
ドリーム・クイーン(紙ジャケット仕様)
表年:1972年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ファンキー・ジャズ
気分は... :最後の詰め・・・

今回はUS産レア・グルーヴ幻の名盤として評価の高い1枚、Bobby Hamilton Quintet Unlimited『Dream Queen』(1972年)です。

Bobby Hamiltonの詳しいプロフィールは知りませんが、1960年代のNina Simone作品にドラマーとして数多く参加しています。

そんなBobby Hamiltonが自身のグループを率い、N.Y.のマイナー・レーベルで吹き込んだ作品が本作『Dream Queen』(1972年)です。

メンバーはBobby Hamilton(el-p、vo、per)、Duane Walker(congas、per、vo)、Pete Manning(b、per)、Abram Brown(ts、per)、Mike Spengler(tp、flh)、Mike Gipson(musser electric vibes、per、electronic)という編成です。

アフロ色、スピリチュアル色が強調されることが多いみたいですが、僕がアルバムを聴いた印象はファンキー&グルーヴィーって感じですかね。また、エレピとヴァイヴのコンビネーションの良さがアルバムの1つの特長になっている気がします。

ハイライトは格好良いイントロのファンキー・チューン「Roll Your Own」、メロウ&グルーヴィーな「Priscilla」の2曲ですが、それ以外に小粋なファンキー・サウンドの「Pearl (Among The Swine)」やスピリチュアル&パーカッシヴな「In The Mouth Of The Beast」も楽しめます。

レア・グルーヴ幻の名盤らしい雰囲気を持った1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Pearl (Among The Swine)」
小粋なファンキー・サウンドが魅力のレア・グルーヴらしいオープニング。本作らしいエレピとヴァイヴのコンビネーションを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=qdq3uhAj9bE

「Priscilla」
「Roll Your Own」と並ぶ本作のハイライト。メロウ&グルーヴィーに疾走する僕好みの1曲です。オルガンが似合いそうな演奏をエレピで牽引するあたりが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OFFYZ2SqoGs

Ronniere Spacely「Priscilla」でサンプリングされています。
Ronniere Spacely「Priscilla」
 https://www.youtube.com/watch?v=I2q2IiJOmLM

「In The Mouth Of The Beast」
スピリチュアル色の強い演奏ですが、中盤からはパーカッシヴでファンキーに展開します。ラストはメンバー達の不気味な笑い声で終わります。

「Roll Your Own」
本作のハイライト。ベースにパーカッションが重なるイントロが何とも格好良く、本編もファンキーなホーン・アンサンブルを前面に出した軽快なサウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=LN5VCrcPfQU

「Dream Queen」
ラストはエレピとヴァイヴが咽び泣く哀愁バラード。スピリチュアルなようでブルージーな感じがいいですね。

今週はいろいろな事でモヤモヤ状態・・・今日で諸々詰めて週末はスッキリしたいっす!
posted by ez at 03:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

Thundercat『The Golden Age of Apocalypse』

天才ベーシスト、衝撃のデビュー・アルバムThundercat『The Golden Age of Apocalypse』
The Golden Age of Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC302)
発表年:2011年
ez的ジャンル:Flying Lotusの右腕天才ベーシスト
気分は... :やはり魅力的・・・

今最も旬な天才ベーシストThundercatの1stアルバム『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)です。

黒人ドラマーRonald Bruner Sr.を父に、グラミー受賞歴を持つ敏腕ドラマーRonald Bruner Jr.を兄に持つ天才ベーシストであるThundercat(本名Stephen Bruner)の紹介は、『Apocalypse』(2013年)に続き2回目となります。

前回、『Apocalypse』(2013年)を発売直後に紹介しましたが、それ以降Thundercatの名が当ブログに登場する回数が多くなりました。Jazz The New ChapterでLAビート・ミュージックの雄Flying Lotusが大々的にクローズ・アップされ、それと共に彼の右腕としてBrainfeederを牽引するThundercatへの注目度も高まったことも影響しているかもしれませんが・・・

前回のエントリー以降、Thundercatが関与した作品として当ブログでは以下のものを紹介しています。

 Sa-Ra『Second Time Around』(2005年)
 Flying Lotus『Cosmogramma』(2010年)
 Bilal『Airtight's Revenge』(2010年)
 The Internet『Feel Good』(2013年)
 Taylor McFerrin『Early Riser』(2014年)
 Flying Lotus『You're Dead!』(2014年)
 Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』(2015年)
 Kamasi Washington『The Epic』(2015年)

このリストを眺めただけで、"Thundercat参加作品は名盤だらけ"ということがお分かりいただけると思います。

そんな中、昨年末に新作『The Beyond / Where The Giants Roam』がAmazon.co.jp限定CDとしてリリースされましたが、ボートラ1曲を加えた全7曲のミニ・アルバムという点が引っ掛かり、購入するかどうか迷っているところです。

そこでThundercatの魅力を再確認する意味で、1stアルバム『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)を取り上げた次第です。

今ほどThundercatへの注目度が高くない時期にリリースされた作品ですが、その分彼のプリミティヴな魅力を実感できりる1枚です。

Thundercatと総帥Flying Lotus以外に、兄Ronald Bruner Jr.、昨年末に2011年のソロ・アルバム『Self Taught』が国内CD化され、注目度が高まっているキーボード奏者Brandon Coleman、元Robert Glasper ExperimentD'Angelo & The Vanguardにも参加していた注目ドラマーChris DaveSa-Ra Creative PartnersShafiq HusaynTaylor GravesHadrien Feraud、女性シンガーJack DaveyとのユニットJ*Daveyでの活動でも知られるBrook D'Leauがプロデュースを務めています。

また、レコーディングにはMiguel Atwood-Ferguson(viola)、Kamasi Washington(sax)、Austin Peralta(key)、Sa-Ra Creative PartnersOm'Mas Keith(vo)、C. Graves(key)、Dorian Concept(key)、Erykah Badu(vo)、が参加しています。

改めて聴き直すと、LAビート・ミュージックと今ジャズが融合し、さらにクロスオーヴァー化しているサウンドが実に刺激的です。この1枚を聴けば、彼が総帥Flying Lotusの右腕として絶大な信頼を得ている理由が分かるはずです。

多分、この記事をアップした直後に迷っていた『The Beyond / Where The Giants Roam』を購入しちゃうんだろうなぁ(笑)

全曲紹介しときやす。

「Hooooooo」
George Duke「For Love (I Come Your Friend)」をサンプリングしたアルバムのプロローグ。

「Daylight」
Taylor Gravesプロデュース。LAビート・ミュージックらしい記号的側面とメロディアスな部分が見事に調和しています。Miguel Atwood-Fergusonがヴィオラで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oi9hhxuMdGo

「Fleer Ultra」
Taylor Gravesプロデュース。Thundercatのベースを楽しむには持って来いの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=THcaEKOLZNY

「Is It Love?」
Flying Lotus/Thundercatプロデュース。Sa-Ra Creative PartnersのOm'Mas KeithとShafiq Husaynが関与し、さらにMiguel Atwood-Ferguson、Kamasi Washington、Austin Peraltaも参加したLAジャズ好き、JTNC好きの人には興味深い演奏なのでは?終盤にはFlying Lotus『Cosmogramma』(2010年)に収録された「MmmHmm」がサンプリングされています。
https://www.youtube.com/watch?v=ijiP-FSjDxU

異才シンガーソングライター/マルチ・インストゥルメンタリストDiggs Dukeが話題作『Offering For Anxious』でカヴァーしていましたね。天才ミュージシャン同士通ずるものがあるのでしょうね。

「For Love I Come」
Flying Lotus/Thundercatプロデュース。
オープニング「Hooooooo」の本編という感じで「Hooooooo」と同じくGeorge Duke「For Love (I Come Your Friend)」をモチーフにし、Thundercatの超絶ベースとAustin PeraltaとDorian Conceptのキーボードが絡みます。
https://www.youtube.com/watch?v=B3rVV_Jp_rQ

「It Really Doesn't Matter To You」
Flying Lotus/Thundercat/Hadrien Feraudプロデュース。パリ出身のベーシストHadrien FeraudとThundercatという興味深いベーシスト共演を楽しめます。そんな二人を兄Ronald Bruner Jr.がドラムでサポートしています。
https://www.youtube.com/watch?v=CgO8vioovgQ

「Jamboree」
Thundercat/Ronald Bruner Jr./B. D'Leau Davisプロデュース。生音ビートミュージックって感じが実にエクぺリメンタルですね。Jazz The New Chapter好きの人が喜びそうな演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=8jLzHTAUPgc

「Boat Cruise」
Thundercat/Brandon Colemanプロデュース。ビートミュージック的なミニマルなコズミック感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=y4cEjT80xuI

「Seasons」
Thundercat/Shafiq Husaynプロデュース。二人のコラボ色が強いコズミック・トラック。ヴォーカル入りで意外に聴きやすいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=WOooD9TRfh4

「Golden Boy」
Thundercat/Chris Daveプロデュース。この共演も実に興味深いですね。ThundercatのベースとChris Daveのドラムの静かなる応酬を楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=L4PAsoPh6vE

「Walkin'」
Flying Lotus/Thundercat/Hadrien Feraudプロデュース。Erykah Baduがヴォーカルで参加した話題曲。LAビート・ミュージック的メロウ・ソウルといった趣のキャッチーな仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=8qGigIMM1Vw

「Mystery Machine (The Golden Age Of Apocalypse)」
Flying Lotus/Thundercatプロデュース。タイトルの通り、ミステリアスな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=KxGwHk5gDZ0

「Return To The Journey」
Flying Lotus/Thundercatプロデュース。本編のラストはアルバムの余韻を楽しむような演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=s-tqcqsiWcA

「$200 TB」
国内盤ボーナス・トラック。Flying Lotus/Thundercatプロデュース。今は亡き天才ピアニストAustin Peraltaの参加が嬉しいボートラです。
https://www.youtube.com/watch?v=hjp28GO3XIE

『Apocalypse』(2013年)
Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC383)

『The Beyond / Where The Giants Roam』(2015年) ※ミニ・アルバム
【Amazon.co.jp限定】The Beyond / Where the Giants Roam [解説・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC491AMZ)
posted by ez at 02:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月27日

Willie Colon『Fantasmas』

大人の都会的なサルサ・アルバム☆Willie Colon『Fantasmas』
Fantasmas
発表年:1981年
ez的ジャンル:大人のN.Y.サルサ
気分は... :脱エル・マロ・・・

今回はN.Y.サルサを代表するスーパースターWillie Colon『Fantasmas』(1981年)です。

これまで当ブログで紹介したWillie Colon作品は以下の6枚。

 『El Malo』(1967年)
 『The Hustler』(1968年)
 『Cosa Nuestra』(1969年) 
 『Lo Mato』(1973年)
 『The Good, The Bad, And The Ugly』(1975年)
 『Siembra』(1978年)
 『Top Secrets』(1989年)

80年代最初のソロ・アルバムとなった本作『Fantasmas』(1981年)は、悪童"El Malo"のWillie Colonイメージで聴くとギャップがある、大人の都会的なサルサ・アルバムに仕上がっています。

また、Chico BuarqueMartinho da Vilaといったブラジル人ミュージシャン、アルゼンチンの女性タンゴ・アーティストEladia Blazquez、ガイアナ出身のアーティストEddy Grantというサルサ以外のアーティストの作品を積極的に取り上げているのも本作の特徴です。

実際、Chico Buarqueのカヴァー「Oh, Que Sera」、Martinho da Vilaのカヴァー「Mi Sueno」、Eddy Grantのカヴァー「Amor Verdadero」というカヴァー3曲が本作のハイライトだと思います。

Colonらしい疾走感を楽しめる「Toma Mis Manos」、本作らしいロマンティックな雰囲気を楽しめる「Volar a Puerto Rico」というオリジナル2曲も僕のオススメです。

本作でのColonはヴォーカルとシンセのみで本職トロンボーンは演奏していません。それだけ歌を重視したアルバムといえるでしょう。アルバムにはYomo Toro(g)、Salvador "Sal" Cuevas(b)、Milton Cardona(per)、Ruben Blades(vo)等も参加しています。

悪童"El Malo"ではないWillie Colonの魅力を存分に楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Oh, Que Sera」
ブラジル人SSW、Chico Buarqueの作品をカヴァー。ブラジル映画『Dona Flor and Her Two Husbands』の挿入歌であった楽曲。Milton Nascimentoとのデュエット・ヴァージョンもあります。そんなブラジル人SSWの哀愁名曲を、Colonは都会的な大人のサルサ・チューンで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XtK5dIGwN9U

「Sueno de Papelote」
アルゼンチンの女性タンゴ・アーティストEladia Blazquezの作品をカヴァー。ブラジルの次はアルゼンチン、Colonのラテンアメリカ的志向が窺えます。タンゴのエッセンスを取り入れた哀愁チューンをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=0bOel5_i1xA

「Mi Sueno」
ブラジルのサンバ・ミュージシャンMartinho da Vilaの作品をカヴァー。エレガントなストリングスを取り入れた哀愁メロウ・チューン。Colonの少し鼻にかかったハイトーン・ヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=ApdfIoByIMg

「Celo」
ストリングスを配したメロウ・バラード。ムーディーに迫りますが、仰々しくならないアレンジの妙が光ります。

「Amor Verdadero」
The Equalsでも活躍したガイアナ出身のアーティストEddy Grantの「Say I Love You」をカヴァー。Grantのオリジナルはアルバム『Walking on Sunshine』(1979年) に収録されています。パーカッシヴなイントロからしてリミックス・ヴァージョンと勘違いしそうなダンサブル感があります。オリジナルはカリビアン・ディスコ調でしたが、ここでは爽快なハッピー・ラテン・ディスコで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QNL-gp_47f4

未聴の方は、これを機にEddy Grantヴァージョンもチェックしてみてください。
Eddy Grant「Say I Love You」
 https://www.youtube.com/watch?v=Z0hTXW7lE1g

「Volar a Puerto Rico」
Willie Colon作。ロマンティックな雰囲気にグッとくるサルサ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=vN_mEtxiLyk

「Al Dormir」
この曲はさらにロマンティックなバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=q7d3e6QOq7w

「Toma Mis Manos」
Willie Colon作。ラストはColonらしいメロディを楽しめる疾走するサルサ・チューンで格好良く締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DW_yfJRPzVA

Willie Colonの過去記事もご参照下さい。

『El Malo』(1967年)
El Malo

『The Hustler』(1968年)
Hustler

『Cosa Nuestra』(1969年)
Cosa Nuestra

『Lo Mato』(1973年)
Lo Mato

『The Good, The Bad, And The Ugly』(1975年)
Good the Bad the Ugly

『Siembra』(1978年)
Siembra: Special Edition (W/Book) (Spec) (Dig)

『Top Secrets』(1989年)
Top Secrets
posted by ez at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする