2016年01月20日

Lords Of The Underground『Keepers Of The Funk』

Marley Marlプロデュース、George Clinton参加のイーストコーストHip-Hop☆Lords Of The Underground『Keepers Of The Funk』
Keepers of the Funk
発表年:1994年
ez的ジャンル:ミドルスクール系イーストコーストHip-Hop
気分は... :ファンクの継承者

今回は90年代Hip-Hop作品からLords Of The Underground『Keepers Of The Funk』です。

Lords Of The Undergroundはニュージャージーを拠点とするHip-Hopグループ。メンバーはDoitallMr. FunkeDJ Lord Jazzという2MC1DJの3人組。

Marley Marlと彼の弟子K-Defのプロデュースの下、1993年にデビュー・アルバム『Here Come the Lords』(1993年)をリリース。同作からは「Psycho」「Chief Rocka」「Funky Child」「Here Come the Lords」「Flow On」といった曲がシングル・カットされました。

「Chief Rocka」(From 『Here Come the Lords』)
 https://www.youtube.com/watch?v=JFQXtAE7SiU
「Funky Child」(From 『Here Come the Lords』)
 https://www.youtube.com/watch?v=XCm2fuivK5w
「Flow On」(From 『Here Come the Lords』)
 https://www.youtube.com/watch?v=q0Oje4gzY-Q

その後、『Resurrection』(1999年)、『House of The Lords』(2007年)といったアルバムをリリースしています。

Lords Of The Undergroundといえば、やはりクラシックとして支持が高い1st『Here Come the Lords』のイメージが強いですが、本作『Keepers Of The Funk』もなかなか充実したHip-Hop作品に仕上がっています。

"ファンクの継承者"というタイトルもいいですよね。また、そんなタイトルを後押しするようにP-Funkの総帥George Clintonがゲスト参加しています。

プロデュースはMarley MarlK-Defの師弟コンビ、さらにLords of the Underground自身とAndre Boothが共同プロデューサーとしてクレジットされています。

シングルになった「Tic Toc」「What I'm After」「Faith」をはじめ、George Clintonをフィーチャーした「Keepers of the Funk」、ハードコアな格好良さのある「Neva Faded」、ジャジーな味わいの「No Pain」、Sah-Bの女性ラップをフィーチャーした「Frustrated」などキャッチーなトラックが揃っています。

1st『Here Come the Lords』とセットで、ぜひチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Intro」
アルバムのイントロ。

「Ready or Not」
ジャジーなピアノ・ループにのって達者なフロウを聴かせてくれるキャッチーな仕上がり。DJ Lord Jazzの擦りもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=hg1cYuhBjbY

「Tic Toc」
アルバムからの1stシングル。Doug E. Fresh & Slick Rick「La Di Da Di」 の♪チックタック♪フレーズの引用が印象的です。ミドルスクールらしいハードコア感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ufi5E2jeC_E

「Keepers of the Funk」
P-Funkの総帥George Clintonをフィーチャー。The Blackbyrds「Rock Creek Park」、Parliament「Flash Light」、Skull Snaps「It's a New Day」をサンプリング。総帥George Clintonをゲストに迎え、"ファンクの継承者"らしいファンク・トラックで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=whTmC_9zLXk

「Steam From Da Knot」
ハードコアな中にもキャッチーな味わいがあるのがいいですね。少しダークなパンチの効かせ方が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=SatTjpiIAzU

「What I'm After」
アルバムからの2ndシングル。Redman「Tonight's Da Night」ネタを活用したクラシック。このグループの魅力が詰まっています。Skull Snaps「It's a New Day」、Trouble Funk「Pump Me Up」、Roxanne Shante & Biz Markie「The Def Fresh Crew」もサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=feHb57eCYMw

「Faith」
アルバムからの3rdシングル。Deniece Williams「Free」ネタを使ったパンチの効いた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HznU3iKo4Ik

「Neva Faded」
Supreme Cをフィーチャー。James Brown「Funky Drummer」、Bootsy's Rubber Band「Bootzilla」Big Daddy Kane feat. Biz Markie「Just Rhymin' With Biz」 、Doug E. Fresh & Slick Rick「La Di Da Di」ネタを使い、彼らのハードコアな格好良さを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=6kaFP1czY-4

「No Pain」
Sah-Bをフィーチャー。Les McCann「Go on and Cry」ネタのループを効果的に使った僕好みのジャジー・トラックが印象的です。Sah-Bの女性ラップがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pwGt_WEgzPQ

「Frustrated」
Sah-Bをフィーチャー。Donald Byrd「Weasil」、Lou Donaldson「Hamp's Hump」をサンプリング。この曲もなかなかキャッチーな仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZOZElqhDqJg

「Yes Y'All」
ハードコアながらもトラックには遊び心があるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=utWwNUHf5rU

「What U See」
Doitall、Mr. Funkeのスロウを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=rbOx6yIvJ5s

「Outro」
アルバムのアウトロ。

Lords Of The Undergroundの他作品もチェックを!

『Here Come the Lords』(1993年)
Here Come the Lords

『Resurrection』(1999年)
Resurrection

『House of The Lords』(2007年)
House of The Lords
posted by ez at 03:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月19日

Kleeer『License To Dream』

グループ最大のヒット曲、ガラージ・クラッシック「Get Tough」収録☆Kleeer『License To Dream』
License Dream
発表年:1981年
ez的ジャンル:N.Y.ファンク・グループ
気分は... :B級の魅力

今回はN.Y.のファンク/ディスコ・グループKleeerの3rdアルバム『License To Dream』(1981年)です。

1972年にN.Y.で結成されたグループKleeerの紹介は、6thアルバム『Intimate Connection』(1984年)に続き2回目となります。

本作『License To Dream』はグループで最もチャート・アクションが良かった作品であり、グループ最大のヒット曲「Get Tough 」が収録された作品です。ただし、アルバムはR&Bアルバム・チャート最高13位、シングル「Get Tough 」はR&Bチャート最高15位であり、大ヒットと呼べるほどのチャート・アクションではありませんが・・・

本作ではWoody Cunningham(lead vo、ds)、Paul Crutchfield(vo、per)、Richard Lee(g)、Norman Durham(b、key、per、vo)という中核メンバー4名に加え、Terry Dolphin(p、el-p、vibe)、Eric Rohrbaugh(syn、key、sound effects)、Isabelle Coles(vo)、Yvette Flowers(vo)、Melanie Moore(back vo)がグループ・メンバーとなっています。

プロデュースはDennis KingKleeer

アルバム全体として、ダンサブルなファンク・チューンが目立つアルバムですが、70年代と80年代の狭間サウンドって感じが面白いですね。また、ラテン・フレイヴァーのパーカッシヴな隠し味が効いている曲がいくつかあるのも僕好みです。

ハイライトは「Get Tough 」ですが、クールなミディアム・ファンク「License To Dream」、哀愁ダンス・チューン「Hypnotized」、スペイシー・ファンク「De Kleeer Ting」、哀愁ディスコ・ファンク「Where Would I Be (Without Your Love)」あたりも好きです。

ジャケも含めてB級感が漂いますが、そのB級感が魅力の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「De Kleeer Ting」
Norman Durham/Woody Cunningham作。シンセ・サウンドを駆使したスペイシー・ファンク。80年代初めらしいシンセ・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PZgjjdMG4D8

「Running Back To You」
Woody Cunningham作。「Get Tough」に続いてシングル・カットされた曲。哀愁モードのダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=hCs9TiSbMkM

「Sippin' & Kissin'」
Norman Durham/Woody Cunningham作。女性ヴォーカル陣を前面に打ち出したメロウ・バラード。グループ本来の魅力には欠けますが、ラテン・フレイヴァーとヴァイヴの効いたメロウ・サウンドは結構僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=nMdkY5R-Myk

「Hypnotized」
Richard Lee/Woody Cunningham作。ラテン・フレイヴァーの効いた哀愁ダンス・チューン。Richard Leeの哀愁ギターが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=PCAi8p0nbJg

「License To Dream」
Norman Durham/Woody Cunningham作。タイトル曲はクールなミディアム・ファンク。個人的には「Get Tough」に次ぐ要チェック曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=74Xtu8bTlTc

「Get Tough」
Norman Durham/Woody Cunningham作。前述のようにグループ最大のヒット曲(R&Bチャート最高15位)であり、ガラージ・クラシックとしても人気のダンス・チューン。パーカッシヴなファンキー・ディスコは実にノリが良くていいですね。8分超の長尺ですが、あっという間です。グループの代表曲に相応しいダンス・クラシックですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4vGeX9Upcog

「Say You Love Me」
Paul Crutchfield/Woody Cunningham作。甘く切ないメロウ・バラードです。ヴォーカルはPaul Crutchfield。
https://www.youtube.com/watch?v=ecX5V_Oz0cA

「Where Would I Be (Without Your Love)」
Paul Crutchfield作。ラストは哀愁のヴォーカル・ワークが印象的なディスコ・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=pKlRSk7WG6Q

Kleeerの他作品もチェックを!

『I Love To Dance』(1979年)
I Love to Dance

『Winners』(1979年)
Winners

『Get Ready』(1982年)
Get Ready

『Taste The Music』(1982年)
Taste The Music

『Intimate Connection』(1984年)
INTIMATE CONNECTION

『Seeekret』(1985年)
Seeekret
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2016年01月18日

Melba Moore『A Portrait of Melba』

McFadden & Whiteheadプロデュース。人気曲「Standing Right Here」、「Promised Land」収録☆Melba Moore『A Portrait of Melba』
Portrait of Melba
発表年:1977年
ez的ジャンル:Buddah系ダンサブル・レディ・ソウル
気分は... :麗しの・・・

今日は女性R&B/ソウルを聴きたい気分です・・・
女性R&BシンガーMelba Moore『A Portrait Of Melba』(1977年)です。

1945年N.Y.生まれの女性R&BシンガーMelba Mooreの紹介は、『Closer』(1980年)、『Peach Melba』(1975年)に続き3回目となります。

本作『A Portrait Of Melba』は、『Peach Melba』(1975年)、『Melba』(1976年)、『This Is It』(1976年)、『Melba』(1976年)に続くBuddahでの第4弾アルバムです。

チャート・アクションは振るわず、結局Buddahでの最終作となった作品ですが、内容は充実しており、再評価も高い1枚です。Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphenが全面プロデュースし、楽曲も殆ど彼らが提供している点が大きいと思います。名コンビMcFadden & Whiteheadの手腕が冴えるダンス・チューンを楽しめます。

今日的にはガラージ・クラシック「Standing Right Here」、初期シカゴ・ハウス人気曲であり、サンプリング・ソースとしても人気の「Promised Land」の2曲がハイライトだと思います。

個人的には、ファンキーな「Just Another Link」、透明感のあるメロウ「I Don't Know No One Else To Turn To」Santanaの好カヴァー「You Are My River」、ポップ・ダンス調の「Is This The End」あたりも気に入っています。

ジャケも含めて僕好みの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「You Are My River」
オープニングはSantana「The River」をカヴァー(Carlos Santana/Leon Patillo作)。オリジナルは『Festival』(1976年)に収録されています。意外なセレクトですが、オリジナルをさらにメロウ&ビューティフルにした好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HTphJd93Rlc

「Promised Land」
Gene McFadden/John Whitehead/Leon Huff/Victor Carstarphen作。「Standing Right Here」と並ぶ本作のハイライト。シカゴ・ハウス初期の人気曲にもなったダンス・チューンです。クラシックの風格がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=KG9sXu7fPPE

Hostyle「Return of the Hu-Haa」、The Game「Promised Land」、One Mic「Sotto La Cintura」、9th Wonder「Mellyfantastic!!!!」、Shabaam Sahdeeq feat. Rock「Stuck Off the Realness」、Rapper Big Pooh「Promise Land (Apollo Brown Remix)」等のサンプリング・ソースとなっています。
Hostyle「Return of the Hu-Haa」
 https://www.youtube.com/watch?v=97xrffzZjFo
The Game「Promised Land」
 https://www.youtube.com/watch?v=UHqOrDSP3HY
One Mic「Sotto La Cintura」
 https://www.youtube.com/watch?v=jpxurHTilgE
9th Wonder「Mellyfantastic!!!!」
 https://www.youtube.com/watch?v=3TW_owcVS5Y
Rapper Big Pooh「Promise Land (Apollo Brown Remix)」

 https://www.youtube.com/watch?v=gmFf8cLVObo

「I Don't Know No One Else To Turn To」
Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphen作。ジャケに写るMelbaのように透明感のあるメロウ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DzxtMO-mAGc

Destiny's Child「Is She the Reason」、Max B「Sexy Love」のサンプリング・ソースとなっています。
Destiny's Child「Is She the Reason」
 https://www.youtube.com/watch?v=yjbH1CEXA3w
Max B「Sexy Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=55Zh3FvaCfQ

「Standing Right Here」
Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphen作。シングルにもなったガラージ・クラシックが本作のハイライト。Melbaの伸びやかな歌声が栄える華のあるメロウなダンサブル・サウンドがいいですね。このあたりはさすがMcFadden & Whiteheadですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0N7IdbMgSfs

Sadat X feat. Money Boss Players「Game's Sober」、Carl Thomas「Let's Talk About It (Interlude)」のサンプリング・ソースとなっています。
Sadat X feat. Money Boss Players「Game's Sober」
 https://www.youtube.com/watch?v=qWvbjHWZa7Y

「Just Another Link」
Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphen作。ファンキーな味わいのダンサブル・チューン。「Standing Right Here」、「Promised Land」以外ならば、コレが一番好きですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CCEwiK_nyRw

「Living Free」
Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphen作。Melbaが堂々と歌い上げるメロウ・バラード。Melbaの唱法はオーセンティックなバラードも似合いますね。
https://www.youtube.com/watch?v=-pvGvQQC7ew

「Is This The End」
Douglas Brown/Tom Wallington/Bill Bloom作。ポップな華やかさがあるダンサブル・チューン。McFadden & Whitehead作品ではありませんが、アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6q5oD2xp1tA

「Love And I Aren't Strangers Anymore」
Gene McFadden/John Whitehead/Victor Carstarphen作。ラストは感動バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7LWrFJ9T3CI

CDにはボーナス・トラックとして、 「Promised Land (12" Extended)」「Standing Right Here (12" Version)」が追加収録されています。

他のMelba Moore作品もチェックを!

『Peach Melba』(1975年)
Peach Melba

『Melba』(1976年)
Melba

『This Is It』(1976年)
THIS IS IT (EXPANDED EDITION)

『Melba '78』(1978年)
Melba

『Closer』(1980年)
CLOSER

『What a Woman Needs』(1981年)
WHAT A WOMAN NEEDS(EXPANDED)

『The Other Side of the Rainbow』(1982年)
OTHER SIDE OF THE RAINBOW

『Never Say Never』(1982年)
NEVER SAY NEVER(PLUS BONUS)

『Read My Lips』(1985年)
READ MY LIPS (EXPANDED)

『A Lot of Love』(1986年)
A LOT OF LOVE (EXPANDED)
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2016年01月17日

Dexter Story『Wondem』

エチオ・ジャズにアプローチした新作☆Dexter Story『Wondem』
Wondem
発表年:2015年
ez的ジャンル:L.A.ジャズ系エチオ・ジャズ
気分は... :L.A.シーンとエチオ・ジャズ・・・

今回は新作ジャズ作品からDexter Story『Wondem』です。

Carlos Ninoを中心としたL.A.のミュージシャン集団Build An Arや、Carlos Ninoとのジョイント・ユニットThe Life Force Trio等の活動で知られるプロデューサー/コンポーザー/マルチ奏者/シンガーDexter Storyの紹介は、『Seasons』(2013年)に続き2回目となります。

『Seasons』(2013年)は、キラー・チューン「Underway (Love Is...)」をはじめ、楽園モードのL.A.ジャズって雰囲気が僕の嗜好にフィットし、愛聴した1枚でした。

その『Seasons』に続く新作となる『Wondem』ですが、アフロ・ジャズ作品の再発で知られるUKのレーベルSoundwayからのリリースとなります。

Soundwayからのリリースということである程度イメージできるかもしれませんが、本作はエチオ・ジャズをはじめとする東アフリカのエッセンスが全面に打ち出されたアルバムに仕上がっています。その意味では『Seasons』とはかなり異なる印象を受けるはずです。

このあたりはKamasi Washingtonなども関わるエチオ・ジャズ・プロジェクトEthio CaliにDexter Storyが大きく関与していることを考えれば、自然の流れなのかもしれませんが。

本作も『Seasons』同様にCarlos Ninoとの共同プロデュースです。

レコーディングにはMark De Clive-Lowe(p、key)、Alan Lightner(steel pan、marimba)、Damon Aaron(g)、Randal Fisher(ts、fl)、 Richard Grant(tp)、Te'Amir Sweeney(ds)、Miguel Atwood-Ferguson(violin、viola)、Yared Teshale(vo)、Godfrey At Large(vo)、Alsarah(vo)、Nia Andrews(vo)等のミュージシャンが参加しています。

正直言って、アクの強い1枚であり、エチオ・ジャズ特有の演歌調グルーヴがフィットするかどうかで好き/嫌いがはっきり分かれるかもしれません。ただし、先に挙げたEthio Caliの動きを見ても、L.A.ジャズをリードするミュージシャン達がエチオ・ジャズに注目していることは確かであり、そういった流れでもぜひチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「A New Day」
エスニックな開放感が印象的なオープニング。ヴォーカルはYared Teshale。
https://www.youtube.com/watch?v=Lb4VziUawWw

「Be My Habesha」
土着的なサウンドをL.A.ジャズ・テイストに仕上げた1曲。Randal Fisherのフルートがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=IXWuA0uf8ng

「Lalibela」
Yared Teshaleをフィーチャー。本作らしいレトロ・フューチャリスティックなエチオ・ジャズを楽しめる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=VvLZ14x3RJo

「Changamuka」
Godfrey At Largeをフィーチャー。大らかなエスニック・グルーヴがいいですね。Mark De Clive-Loweのシンセがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=kCjJh2GGjj8

「Mowa」
Miguel Atwood-Fergusonをフィーチャー。彼の弦がエスニック・サウンドを包み込むエレガントな1曲。Miguel Atwood-Fergusonがその存在感を存分に示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=O3g5_EH17Ko

「Without An Address」
スーダン出身の女性シンガーAlsarahをフィーチャー。パーカッシヴなリズムとAlsarahの妖艶なヴォーカルがマッチした僕好みの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=0Dz1KEG8geo

「Merkato Star」
アヴァンギャルドなエスニック感が支配するインパクト十分の1曲。Randal FisherとRichard Grantによるホーン・アンサンブルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=IXWbMxwhRM8

「Sidet Eskemeche」
Yared Teshaleをフィーチャー。エスニックな哀愁感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qFwLbHHcC9A

「Saba」
Mark De Clive-Loweの印象的なピアノと共に始まります。本編はエチオ・ジャズらしい演歌調のグルーヴを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=7HkHM1u3zOQ

「Xamar」
歯切れのいいリズムに先導されたフューチャリスティック感がエチオ・ジャズのアクの強さを少しマイルドにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9qie5mxUJUE

「Eastern Prayer」
Mark De Clive-LoweDegoのアルバムにフィーチャリングされ、昨年は日本独自アルバムもリリースされたL.A.の女性ヴォーカリストNia Andrewsをフィーチャー。僕の一番のお気に入り曲です。Alan Lightnerのスティール・パンも加わり、『Seasons』の楽園サウンドに最も近い雰囲気の仕上がりだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=pNhZCKM867E

「Yene Konjo」
ラストはDexter自らがリード・ヴォーカルをとる穏やかなビューティフル・ソングで締め括ってくれます。Mark De Clive-Loweが美しいピアノを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=keyPwRP04TY

『Seasons』(2013年)
Seasons
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2016年01月16日

The Juju Orchestra『Bossa Nova Is Not A Crime』

ヒップなドイツ産クラブジャズ☆The Juju Orchestra『Bossa Nova Is Not A Crime』
Bossa Nova Is Not A Crime
発表年:2007年
ez的ジャンル:ドイツ産クラブジャズ
気分は... :Hip!

今回はドイツ産クラブジャズ作品からThe Juju Orchestra『Bossa Nova Is Not A Crime』(2007年)です。

The Juju Orchestraはドイツ、ブラウンシュヴァイクで結成されたユニット。メンバーはプロデューサー/打楽器奏者のOliver Belz、DJのSammy Kilic、Agogo Recordsの主宰者Ralf Zitzmannという3名。

2005年にリリースした「Kind Of Latin Rhythm/Funky Nassau」「Take Four/The Hip Shake」という2枚の12"シングルがクラブ/DJ方面で注目され、2007年にはフル・アルバムとなる本作『Bossa Nova Is Not A Crime』をリリースしました。

その後、Oliver Belzは当ブログでも紹介したラテン・ジャズ・ユニットThe Bahama Soul Clubを結成し、その活動でも高い支持を得ています。

さて、The Juju Orchestraの唯一のアルバム『Bossa Nova Is Not A Crime』ですが、アルバムにはメンバー以外に Jan-Heie Erchinger(key)、Christian Winninghoff (tp)、George Bishop (sax、fl)、 Carolyn Leonhart(vo)、Terry Callier(vo)、Katia B(vo)、Robert Smith(vo)、Marcel Reginatto(bs)、Dietmar Osterburg(g)、Maeddi Tation(congas)、Edward Filipp(ds)といったミュージシャンが参加しています。

僕の場合、The Bahama Soul Clubにハマり、そこから後追いで本作を聴きましたが、コチラもモロに僕好みでした。

ボッサ/ラテン/ソウル/ファンクのエッセンスを取り入れたヒップでダンサブルなクラブジャズは、全8曲どれを取っても抜群の格好良さです。

あえて挙げるならば、「What Is Hip?」「Take Four」「No Posso Demorar」あたりが特に僕好みですかね。

センスの良さが光るドイツ産クラブジャズです。

全曲紹介しときやす。

「This Is Not A Tango」
クラブジャズなボッサ・ビートにタンゴのエッセンスを融合させたオープニング。ボッサ・ビートにタンゴの融合というのはなかなか面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=WArlszvt4u4

「What Is Hip?」
2012年に他界したフォーキー・ソウル・シンガーTerry CallierとLyn Leonでの活動やSteely Dan作品への参加で知られる女性シンガーCarolyn Leonhartをフィーチャー。このグループらしいヒップな感覚を楽しめるオルガン・ソウル・ジャズなサウンドも魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=0co2SozPN3U

「Kind Of Latin Rhythm」
タイトルの通り、ラテン・ジャズ/ボッサのエッセンスを彼ららしいヒップなセンスで洗練させた格好良さが魅力の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=zyb_NZPov4I

「Take Four」
疾走する格好良さでいえば、Christian Winninghoffのトランペットが先導するコレが一番かも?このユニットの美学が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=yQD23j8ZlYQ

「Do It Again」
Steely Danのヒット曲をカヴァー(Donald Fagen/Walter Becker作)。Carolyn LeonhartとRobert Smithのヴォーカルをフィーチャーし、このユニットの色とオリジナルの良さを絶妙に融合させた好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BZHMMIiHPHU

「El Bravo」
ここではサルサのエッセンスを前面に出しています。それでも気づくとこのユニットらしいクラブジャズになっているのがこの人たちのセンスの良さなんでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=3gfs_dX2_-w

「No Posso Demorar」
Katia Bの女性ヴォーカルをフィーチャーしたボッサ・グルーヴ。このあたりはSchema系の音がお好きな人であれば気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=S4U8LeD3m0w

「Funky Nassau」
バハマ出身のファンキー・グループThe Beginning Of The Endの代表曲をカヴァー(Raphael "Ray" Munnings/Tyrone Fitzgerald作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『Funky Nassau』(1971に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継いだファンキー・グルーヴで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kpt_DS7Dwmo

僕の保有するCDには、「This Is Not A Tango (Frohlocker Remix)」「Nao Posso Demorar (Dubben Remix)」「Kind Of Latin Rhythm (Smoove Remix)」「What Is Hip? (Mo' Horizons Remix)」という4曲のリミックスが追加収録されています。

ご興味がある方はThe Bahama Soul Clubの作品もチェックを!

The Bahama Soul Club『Rhythm Is What Makes Jazz Jazz』(2008年)
RHYTHM IS WHAT MAKES JAZZ JAZZ

The Bahama Soul Club『Bossa Nova Just Smells Funky』(2010年)
Bossa Nova Just Smells Funky

The Bahama Soul Club『Bossa Nova Just Smells Funky Remixed』(2011年)
ボサ・ノヴァ・ジャスト・スメルズ・ファンキー・リミックスド

The Bahama Soul Club『The Cuban Tapes』(2013年)
Cuban Tapes
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