2016年01月24日

Bin-Jip『Heavy』

Harcsa Veronikaのコケティッシュ・ヴォーカル&ダーク・グルーヴ☆Bin-Jip『Heavy』
HEAVY
発表年:2015年
ez的ジャンル:ハンガリー産ダーク&フューチャリスティック・グルーヴ
気分は... :ダークな美学・・・

今回は新作からハンガリー出身ミュージシャン/DJが結成したユニットBin-Jipの2ndアルバム『Heavy』です。

女性ジャズ・ヴォーカリストHarcsa Veronika(Veronika Harcsa)、ジャズ・ギタリストGyemant Balint(Balint Gyemant)、ジャズ・ピアニストKaltenecker Zsolt(Zsolt Kaltenecker)、そしてDJのAndrew Jという4人のハンガリー出身ミュージシャン/DJが結成したユニットBin-Jipの紹介は、『Enter』(2010年)に続き2回目です。

『Enter』以降、Harcsa Veronikaは4thソロ『Lampafeny』(2011年)やGyemant Balintとのデュエット・アルバム『Lampafeny』(2013年)といった本来のジャズ・フィールドでの作品をリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Heavy』に話を戻すと、グループは本作でその活動に区切りをつけるようです。

本作におけるメンバーはHarcsa VeronikaGyemant BalintAndrew Jの3名。Kaltenecker Zsoltはレコーディングに参加しているものの、メンバーとしてはクレジットされていません。

アルバムを聴いた印象では、1st以上にプロデューサーを務めるAndrew Jの役割が増し、彼のセンスが反映されたダーク&フューチャリスティックなグルーヴを楽しめます。全体的に前作以上に力感のあるサウンドが目立ちます。個人的にはSelah Sueあたりのオルタナティヴ・ソウル作品に通じる部分も感じました。

これで解散してしまうのが惜しまれる充実の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Enjoy The Rest」
Harcsa Veronikaのコケティッシュ・ヴォーカルとAndrew Jの創る力強いトラックが見事にマッチしたオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=ubDXwiKWOr4

「Heavy」
タイトル曲はロッキン・テイストのへヴィ―・グルーヴ。ロッキンな躍動とクールなビートのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=VLexvmdQrPQ

「Gin With Lime」
1st『Enter』の流れを汲むフューチャー・ジャズ。疾走感が何とも心地好いです。

「Toss And Turn」
Selah Sueあたりのオルタナティヴ・ソウル感のある哀愁グルーヴ。

「Vicky」
Gyemant Balintのギターによる素晴らしいイントロに続き、本編は少しダークなグルーヴが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=BvQIJcHJQTE

「Fig Peel」
僕の一番のお気に入り。Harcsa Veronikaの哀愁コケティッシュ・ヴォーカルとAndrew Jのクール&ダーク・トラックの組み合わせが格好良いですね。

「Flimsy」
Harcsa Veronikaの哀愁コケティッシュ・ヴォーカル、Gyemant Balintのミステリアスなギター、Andrew Jのセンス全開の重低音トラックと三者の個性が見事に融合したダーク・チューン。

「Stitches」
哀愁モードで疾走するフューチャー・ジャズ。エレクトリックな音の質感がいいですね。

「Ploy」
切れ味のあるフューチャリスティックな躍動感が印象的です。

「Uncle」
トリップ・ホップ的なダウナー・チューン。サスペンス映画のサントラに似合いそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=vtceBu-1N2g

「Noway Boy」
このユニットらしいダーク&フューチャリスティックなセンスを楽しめる1曲。暗黒のフューチャー・ジャズといった雰囲気ですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=XQbmfG39YWM ※TVライヴ

「Dinner With A Demon」
本編のラストはミステリアスな哀愁チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=suCpyaJbHJI

国内盤CDボーナス・トラックとして、「Noway Boy (remixed by Kazuhiro Takeuchi)」「Dinner With A Demon (remixed by N.D.)」の2曲が追加収録されています。

『Enter』(2010年)
ENTER

興味がある方はメンバー関連の作品もチェックを?

Andrew J & Kaltenecker『Melodies』(2002年)
MELODIES

Harcsa Veronika『Speak Low』(2005年)
スピーク・ロウ

Harcsa Veronika『You Don't Know It's You』(2007年)
ユー・ドント・ノウ・イッツ・ユー

Harcsa Veronika『Red Baggage』(2008年)
レッド・バゲッジ

Harcsa Veronika『Lampafeny』(2011年)
Lampafeny / ランパフィーニュ

Harcsa Veronika/Gyemant Balint『Lampafeny』(2013年)
Lifelover
posted by ez at 01:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする