2016年02月04日

Som Tres『Toboga』

ファンキーなブラジリアン・ジャズ☆Som Tres『Toboga』
トボガン
発表年:1970年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ジャズ・トリオ
気分は... :ジェット・コースター気分・・・

今回はブラジルものからSom Tres『Toboga』(1970年)です。

Som TresSom 3)は1965年にサンパウロで結成されたブラジリアン・トリオ。メンバーはCesar Camargo Mariano(p)、Sebastiao "Saba" Oliveira Da Paz(b)、Toninho Pinheiro(ds)、

Cesar Camargo MarianoにとってはSambalanco Trioに続くグループ、Saba、ToninhoにとってはJongo Trioに続くグループとなります。

グループは『Som Tres』(1966年)、『Som Tres Show』(1968年)、『Som Tres』(1969年)、『Um e Pouco, Dois e Bom』(1969年)、『Toboga』(1970年)といったアルバムをリリースしています。

Cesar Camargo Marianoが女王Elis Reginaと再婚し、彼女との活動に専念するため、グループは解散することとなりました。

本作『Toboga』(1970年)はグループにとって4枚目のスタジオ作であり、ラスト・アルバムとなります。

何となく全編ジャズ・サンバのアルバムをイメージしてしまいますが、ファンク/ジャズ・ファンク/ソウルといったUSサウンドを意識した演奏も何曲が収録されており、『Rare Groove A to Z』に掲載されるのも納得の内容になっています。勿論、ブラジリアン・ジャズ・ユニットらしいジャズ・サンバ/ボッサな演奏も聴かせてくれます。

レア・グルーヴ好きの人には、ジャズDJから人気の「Irmaos Coragem」JBライクな「Bajar No Mexico」「Eu Ja Tenho Voce」あたりがオススメです。

グルーヴィーなオルガン・ジャズ「Toboga」「O Telefone Tocou Novamente」「Mulher Brasileira」というJorge Benのカヴァー2曲も僕のお気に入りです。

レア・グルーヴ好きの人が楽しめるブラジリアン・ジャズ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Lola」
Lamartine Babo作。リラックスしたオールド・タイミー感が印象的なオープニング。

「Irmaos Coragem」
Nonato Buzar/Paulinho Tapajos作。今日における本作のハイライトはコレ!スリリングかつミステリアスなオルガン・ジャズ・ファンク。レア・グルーヴ好き/クラブジャズ好きの人も気に入るであろう格好良すぎる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=SSu9EkYJV6E

「Bajar No Mexico」
Cesar Camargo Mariano/Saba作。James Brownあたりを意識したファンキー・チューン。ホーン隊も加わり盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fCPE7zFHwOk

「Eu Ja Tenho Voce」
Cesar Camargo Mariano/Saba作。前曲に続くJames Brownライクな男性ヴォーカルが入ったファンキー・グルーヴ。

「Eu So Posso Assim」
Carlos Pingarilho/Marcos Vasconcellos作。小粋なジャズ・サンバでアルバムに一度落ち着きを与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZwCF6AM-GV4

「O Telefone Tocou Novamente」
Jorge Ben作品のカヴァー1曲目。オリジナルは『Forca Bruta』(1970年)に収録されています。ここではオリジナルよりスピード・アップさせたスリリングな演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yUIutfkaEpA

「Oh Happy Day」
ゴスペル・シンガーEdwin Hawkinsのヒット曲をカヴァー。女性コーラス隊を従え、Cesar Camargo Marianoがソウルフルな味わいのピアノを披露してくれます。

「Toboga」
Cesar Camargo Mariano作。タイトル曲はグルーヴィーなオルガン・ジャズ。遊園地モードでユーモラスに弾けている感じがいいですね。Toninhoのブレイクもキマっています。

「Mulher Brasileira」
Jorge Benのカヴァー2曲目。オリジナルは『Forca Bruta』(1970年)に収録されています。ここではロマンティックなメロウ・ボッサ調で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lYt-AD1X0Mg

「A Volta Da Maca」
Cesar Camargo Mariano/Saba/Toninho作。ラストは小粋なジャズ・サンバを開放的な雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=KtLIGAPQ52A

『Som Tres』(1966年)
Som 3

『Som Tres Show』(1968年)
ソン・トレス・ショー
posted by ez at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする