発表年:1972年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン・グルーヴ
気分は... :黒いラテン・グルーヴ!
今回は70年代N.Y.ラテン作品からOcho『Ocho』(1972年)です。
Ochoは1972年N.Y.でリーダーでヴァイヴ奏者のChico Mendozaを中心に結成されたラテン・ユニッ
メンバーはBilly Phipps(bs、fl)、Charlie Marshall(ts)、Herbie Morgan(ts、fl)、Chico Mendoza(p、vibe)、Charlie Jones(per、bongos)、Andy McCloud(b)、Donald Howard(congas)、Butch Johnson(timbales)の8名。
グループは『Ocho』(1972年)、『Ocho II』(1973年)、『Numero Tres』(1974年)、『Tornado』(1976年)という4枚のアルバムをリリースしています。
このバンドの特徴は、メンバー全員が黒人ということもあり、ブラック・フィーリングを感じるラテン・サウンドという点ですね。その一方で、キューバ音楽からの影響も強く、収録曲の半数以上は偉大なキューバ人ミュージシャンの作品を取り上げている点も興味深いですね。
そんな感じで同時期のN.Y.ラテン作品と比較して、少し異なる空気感を感じるアルバムです。
ハード・ドライヴ感にグッとくる「Oriza」、都会的なラテン・ジャズ「Flautira」、ソン名曲の都会的カヴァー「Suena Tu Bongo」、ソウル風のチャチャチャ「Undress My Mind」、ブーガルー・テイストの「Coco May May」あたりがオススメです。
プロデュースはBobby Marin。
全曲紹介しときやす。
「Oriza」
Silvestre Mendez作。ハードなドライヴ感が格好良いラテン・グルーヴ。ファンクネスのあるホーン・サウンド、パーカッション・ブレイクもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=O4eZO8lVUDg
「Flautira」
Chico Mendoza作。フルートとヴァイヴの音色が印象的なラテン・ジャズ。都会的なラテン・ジャズって雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YgrI5pLNH8A
「Suena Tu Bongo」
Parmenia Salazar作。キューバ音楽のスター歌手Roberto Fazのヴァージョンで知られるソン名曲のカヴァー。ソン名曲を都会的な感覚で聴かせてくれます。Chico Mendozaのヴァイヴも存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Xf0YtgQww7E
「Se Me Fue La Montuna」
Ignacio Pineiro作。キューバの偉大なバンドSepteto Nacionalの創設メンバーIgnacio Pineiroの作品をカヴァー。N.Y.ラテンらしいスマートさのあるカヴァーに仕上がっています。ハープシコードによるイントロも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=zt63FGmVe_I
「Undress My Mind」
Chico Mendoza作。英語で歌われるソウル風ヴォーカルが印象的な仕上り。チャチャチャのリズムと少し陰のあるヴォーカルの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=zJcmG55SOJ8
「Ay Que Frio」
Jose A. Fajardo/Justi Barreto作。キューバ人フルート奏者Jose A. Fajardoの作品をムーディーにカヴァーしています。開放的なホーン・アンサンブルもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RwrGIL0XRRY
「Que Pelota!」
Frank Fernandez/Manuel Alvarez Maciste作。キューバンなノスタルジック感が印象的です。
「Coco May May」
Estanislao Servia作。ラストはブーガルー・テイストのデスカルガでN.Y.ラテンらしく締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=eKLIrtOWIbA
Ochoの他作品もチェックを!
『Ocho II』(1973年)
『Numero Tres』(1974年)